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ノマドのためのタスク管理の技術#01:「ノマドのため」とは?

佐々木正悟 新しい連載です。

数字を3桁にしても100回は決して続けないと思うので、2桁にしてみました。

今回はごく簡単に「ノマド」という定義不明な言葉をこの連載に限って強引に定義してしまいます。定義不明な言葉を使って文章を書くのはとても面倒くさいからです。

なるべく「今ノマドをやっている」と感じている人を排他しないように、より包括的な定義にしたいと思いました。そのように考えたら

  • クラウド
  • モバイル

このいずれか(または両方)を利用することで「いつでもどこでもだいたい同じように活動する人」のことだと考えられました。

いつでもどこでも同じことができるなら、どこで何をするだろう?

定義をしたら今回は終わりにしても良いくらいなのですが、一応補足します。

いつでもどこでも同じように活動するために、クラウドだけでは不十分です。単純にネットにつながらないところがあるからですし、たとえネット環境があったとしても「遅ーい回線が途切れがち」では仕事になりません。

一方で、巨大なデスクトップPCだけに入っているデータがたくさんあって、しかも活動にそれらが必要だという人の場合、そもそもノマド向きではありません。

持ち運び可能なガジェットに必要なデータはたいてい入っていて、入っていないものはネットにつながることで補うことができる、というのがノマドに必要な要件だと思います。

言うまでもなくこの「持ち運び可能」がくせ者で、ものすごく重いものでも持ち運びできる人か、1㎏を超えるものは持ち運べないという人かで、ノマドの幅と活動の性格は変わってきます。より重いものを運搬可能な人の方がノマドできる活動は広く多くなりますが、でも仕事内容によっては無理が出てきます。

一方で仕事の過半がひたすらメールのやりとりならば、ネットにさえつながれば1㎏未満でもやっていけます。

以上はもちろん極端な例を検討してみたわけですが、荷物が重いと感じるかどうかでノマドしやすいかどうかは全然違います。「あー重い・・・あー重い・・・」といいながらノマドするなんて、そのうちいやになってしまうでしょう。

またこれはあまり指摘されないので不思議ですが「人間好きか孤独好き(またはその両方が苦手)」かも影響します。カフェ(など公衆の)雰囲気が好きかどうかで可動域は変わります。私自身は人に取り囲まれて仕事をするより、孤独が圧倒的に好きなため、ノマドするなら閑散としたところを見つける必要がそもそもあるのです。

人に囲まれるのを避けるためにノマドするという人がいても不思議ではありません。オフィスから逃げたり家庭から逃げたり・・・。いずれにしても「はかどる場所」を見出すというのはとても大事です。人のおしゃべりやタバコの煙が気になってしようがない人が、人気チェーンのカフェに行ってはかどるはずがありません。

ここまでは小見出しの半分、すなわち「どこで」に当たります。

「何を」の部分もなるべくあらかじめ決めておいた方がベターです。ここから「タスク管理の技術」になっていくのですが、長くなってきたので来週以降にしましょう。

ただ「何でもできる」といっても、いつやるべきかという問題は残り続けるはずなのです。なにもかもを同時にはできませんし、カフェに行けば仕事がはかどるというわけでもないし(それを繰り返すのはただの先送りになります)、環境次第で同じ「できる」でもやりやすいかどうかの違いが生まれるというわけです。

ちなみに来週は、TaskChuteの「モード」の話からはいりたいと思います。