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通る提案資料は「GARPFS(ガルフス)」の順番で作る

By: Rainer StropekCC BY 2.0


池田千恵

  • 「形勢不利かもしれないけれど、どうしても相手に納得してもらいたい案件がある」
  • 「一旦ダメって言われたけど、やっぱり、どうしてもあきらめきれない企画案がある」

「どうしても」という強い気持ちは、ときに空回りしがちです。

自分が熱く盛り上がっていると、つい、「きっと相手も盛り上がってくれているはずだ」と勘違いしてしまうんですよね。

でも悲しいことですが、他人は思ったほど、あなたに興味を持っていないことが多いのです。

あなたの企画がいくら素晴らしいものであって、世の中のためになるものだと信じていたとしても、それが独りよがりのものだと相手に最初に思われてしまったら、そもそも話を聞いてもらえません。

だから、燃えたぎる熱い気持ちを、そのままストレートに相手に伝えるのではなく、相手が分かってくれるように一歩引いて冷静に伝える必要があります。

  • 感情だけでは、ただの暑苦しい押しつけの人。
  • 論理だけでは、相手の心が分からない冷たい人。
  • 感情を論理でくるむことが大事です。

と偉そうに書いている私も、もともと感情的に「キー!」となってしまうタイプで、「どうしてこんなに良いプランが通らないの!」とイライラしがちでした。だからこそ、今でもいつも、本当に通る資料ってどんなものかな、と研究し続けています。

今回は、相手に分かりやすく伝え、かつ納得してもらうために、私が活用して効果があった論理展開方法を紹介します。頭文字をとって、「GARPFS(ガルフス)メソッド」と呼んでいます。


企画が劇的に通りやすくなる

これは、私が前職の外資系コンサルで資料作成の仕事を6年間していたとき、通るプレゼンを見続けて一定の傾向があるな、と気付いたものを法則化したものです。

独立後、この論理展開で資料を作ることで、企画が劇的に通りやすくなりました。

例えば2010年よりプロデュースしている『朝活手帳』も、もともとこのメソッドで企画書を持ち込み、実現させたものです。

おかげさまで今では「朝活手帳2011」に始まり、「朝活手帳2012」「朝活手帳 日付フリー式」とシリーズ化、来年度も「朝活手帳2013」が出ることに決まっています。

具体的には、以下の順番で進めます。



  • Goal:目的や共通認識を共有(同じゴールに向かいましょう)
  • Analyze:目的達成のための分析(こんな手法で調べました)
  • Result:分析から得られた結果(興味深い分析結果が出ました)
  • Propose:分析結果を踏まえた提案(ついては、ぜひこの提案を)
  • Future:提案が実現した時の未来(これを実行すれば、こんなステキな未来が待っています)
  • Schedule:導入までのスケジュール、具体的ステップ(具体的には、こんな手順で実行して行きましょう)


まず、目的(Goal)を明確にして、相手に心の準備をしてもらいます。あなたが結局何を伝えたいか、相手にどうして欲しいか、相手にどんなメリットがあるかを最初に言うことによって、相手は聞く準備ができます。

そして、分析(Analyse)分析結果(Result)で、この夢を実行する価値があり、実行することによって相手に何らかの恩恵やインパクトがあることを、数字で具体的に示します。

次に提案(Propose)で、分析結果を経てでた結論と、それを踏まえたあなたの主張を訴えます。(最初のGoalと同じ主張を繰り返すイメージです)

そしてこの夢が叶ったあと現れる、素晴らしい世界(Future)を描きます。ここでは、自分や相手の利益が増えると伝えることも大事ですが、それだけでなく、この提案によっていかに世の中が良くなる、という社会的意義を伝えます。

最後に導入までのプロセスや具体的なスケジュール(Schedule)を知らせ、この企画がただの夢物語ではなく、自分はここまで考えている、ということをアピールします。

資料作成以外にも

この順番でプレゼンをすると、相手が疑問に思う点を先回りして伝えることができるので、相手の頭にスッと入りやすくなるのです。

ちなみに、この手法は資料作成だけでなく、会話や文書でも意識すると、分かりやすいと言われるようになりますよ。お試しください。

「GARPFS(ガルフス)メソッド」についての詳細は、拙著『夢が現実化する「1枚図解」』に載っています。よかったらお手にとって頂けると幸いです!


▼編集後記:
池田千恵



今回お伝えしたGARPFSメソッドのような法則をはじめとした、考えの深め方、深めた考えの伝え方などを私が直接トータルでお伝えしている密着講座「働きウーマンに贈る 私であるための企画力講座(通称iプラ)」の1day入門講座を6月23日に開催します。

女の決め時を図解する!私をいっそう楽しむための「自分企画力」の磨き方

  • 日時: 2012年6月23日(土)(13:30開場)14時~17時
  • 人数: 20名様
  • 場所: 日本橋(東京)

詳細、お申し込みはこちらから

※この講座は女性限定講座です
※本講座は7月スタート予定です

頑張りの方向を間違えて疲れてしまわないための方法論を、図解を活用しながら徹底的にお伝えする講座です。もしよかったら来て頂けると嬉しいです。


▼池田千恵:
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9(ビフォア・ナイン) プロジェクト」主宰。