※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

パワポに「使われる」のではなく、パワポを「使いこなす」ためのオススメ書『いきなりスゴイ! PowerPoint』



池田千恵かつてはコンサルティング会社、広告代理店、企画・宣伝部門の専売特許のように思えた「プレゼン」ですが、今や身近なものになってきています。

企業や学校、学会発表、さらには結婚式の二次会など、仕事だけでなくプライベートでもパワーポイント(以下パワポ)などのプレゼンテーションソフトを使うシーンは増えてきていますし、人前でプロジェクタに投影して話すということをしない方でも、会議や打合せの資料をパワポで作り、配布しながら説明をするという方も多いでしょう。

このように、プレゼンテーションソフトが日々の生活に入り込み、好むと好まざるとにかかわらず使わなければいけない状況になると、拒否反応が出てくるのもある程度やむを得ないことかもしれません。特に、プレゼンテーションソフトの中で最も使われているであろうパワポに、その非難の矛先が向かっているようです。


また、これは私の主観的な感覚なのでデータはないのですが、なんとなく「パワポはダサい、キーノート(Keynote: Appleのプレゼンテーションソフト)はかっこいい」という風潮もでてきたように思います。

でも、「パワポ=悪」という構図に私は違和感があります。

パワポがダメだからといって、キーノートに乗り換えたら劇的にプレゼン能力が上がるのでしょうか? 決してそうではありません。コンテンツはあなた自身。もともと自分で考える力、発信する力がないまま、道具だけ変えても意味がありません。

パワポが悪者なのではなくて、パワポに使われてしまって自分が主役じゃなくなってしまうことが悪。そこをはき違えないようにしないと、パワポからキーノートに乗り換えても、あなたのプレゼン能力は何も変わりません。

では、道具に使われないようにするにはどうしたら良いか。その答えを教えてくれるのが今回紹介する

『いきなりスゴイ! PowerPoint』です。




この本は、目的と手段をはき違えない。想いを伝えるためのツールとして、どれだけ効果的にパワポを使うか、という点に特化した本です。

著者はMicrosoft MVP 2011 (PowerPoint部門)受賞で、人気ブログ「パワポ部」管理人の河合浩之さんです。河合さんはなんと、MOS(Microsoft Office Specialist)のPowerpoint試験を1,000点満点で合格の凄腕。

ちなみに「パワポ部」は、パワポの可能性をこれでもか!というくらい深く掘り下げている濃いブログで、私はいつもチェックしています。パワポを使う方はもちろんのこと、プレゼンをする必要がある方すべてに役立つサイトです。

この本のスゴイところは、パワポの操作法だけでなく、プレゼンテーションソフトの本質である「伝える」ための具体的方法を“ぎゅっ”と詰め込んであることです。

数あるパワーポイント関連の本は、主に操作法や技術について書かれているものが多いですが、この本は操作技術のほかに、どうやったら効果的に伝えられるかについての論理展開方法、ビジュアルでインパクトを与える方法、効果的なプレゼンの方法など、あらゆる「伝える」に関するノウハウが満載。

特にすごい、と思うポイントは3点です。

  1. パワポの基本的な操作法と使い方を写真つきで解説
  2. プレゼンのキモとなる論理展開の構成法が掲載
  3. センスがいいビジュアルをどうつくるか、どうやってプレゼンするかの「見せ方」の部分もしっかり解説


今までパワポをなんとなく使っていた方は、この本で伝える力、考える力が劇的にアップすることでしょう。

オススメです!


▼編集後記:
池田千恵



お陰様で新刊『「ひとり時間」で、すべてがうまく回りだす!』は、発売1ヶ月を待たずに韓国語版のオファーを頂きました。

なお、2011年8月21日の読売新聞朝刊では劇団ひとりさんに書評を書いていただき感激。

今回の「パワポに使われないようにする」話のように、ものごとの源流をたどるための思考法、時間術をたっぷり書きましたので、引き続きどうぞよろしくお願い致します!


▼池田千恵:
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9(ビフォア・ナイン) プロジェクト」主宰。