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自分のクセを管理できれば、もう少しラクに生産できる



佐々木正悟 ケリー・マクゴニガルさんという人は、良くも悪くも「きわどい心理知見をライフハックに活用してしまえる」人で、私などからすると大変勉強になります。

数冊読んでみてつくづく同意できたのが「人は自分のクセと折り合いをつけようとせず、理想の生き方を求めて苦しむ傾向がある」ことです。これは、相容れない「2つのライフハック」の両方を平気で取り込もうとするときなどに、非常によく見られる傾向です。

あくまでたとえ話です。シンプルなデザイナーさんなどの「仕事術」として、「自分は週に1日は、“完全休養”にし、その日は気を煩わせることの一切をシャットアウトして、心を完全にリラックスさせる。このような習慣が、自分の無限の創造力のみなもとになっている」というのを読むと、すぐにこれを取り込み、「日曜日は完全休養の日」にしようとする人がいます。

が、まったく逆のやり方をする「すごい人」もいるのです。そういう人の仕事術によれば「自分はオンとオフを分けず、仕事とプライベートの境界があいまいで、だから24時間365日、いつでもアイディアがわき上がり、必要ならいつでも休養できる」などと言います。

この両方に「なるほど!」と思うなら、非常に混乱するか、つどつどどちらかをきれいさっぱり忘れているかの、どちらかになるでしょう。

夜型をムリヤリ朝型にしない

床に投げ捨てられたものはマイナスのエネルギーを発するという意見の人もいれば、カオスのような机でなければ創造力が発揮できないという人もいます。

仕事は午前中に終わらせるのが最高だという人もいれば、夕方からでなければ仕事をする気になれないという人もいます。

まず自分の性質を受け入れることです。それからでも改善の余地はあるはずです。

カオスのような机だとしても、必要なものを結局見つけなければならないでしょうし、締め切り間際でなければやる気がまったくしないという人でも、締め切りを過ぎる前に着手した方がベターだとは言えるでしょう。

私はどんなときでもタスク管理であり、しつこくタスクシュートの話をし続けますが、時間をセクションに区分したり、終了予定を割り出すためには「朝型でなければならない」ということはありません。まして、書斎がきれいに片づいているかどうかは、関係ありません

私自身は朝に仕事をし、机の上には何も置いてません。しかしそれは、そうすることで生産効率が高まるからというよりも、私の生活形態においては朝型の方が便利なのと、机の上に何もない状態のほうが、モチベーションを容易く得られるから、という程度です。

仕事をどの時間帯におくかに常に気をつけているのは、人と争うのを忌避する気の小ささと、追い込まれることがストレスになりやすい性格ゆえです。

血圧が低く、朝型とは言いがたい体質ですから、仕事をするのは夜であってもいいのです。しかし夜は、妻が私を手足のように使いたがるので、夜に書籍原稿を書いたりすれば、何を言われるか分かったものではありません。そんなことで気をもむくらいなら、朝の5時に原稿を書く方が、気楽なのです。

要するに、性格なのです。私が机の上に何も置かず、手描きのメモやペンなどを決して使いたくないのは、それを後でどうにか整理しなければと「思う」だけでもイヤになるからです。

» 図解でわかるスタンフォードの自分を変える教室


▼編集後記:
佐々木正悟



ゲストに海老名久美さんをお招きしまして、東京にてライフハック@を開催します。

今回は、ライフハックや仕事術についてご質問を事前に頂き、それに対する応答を中心に海老名さんよりレクチャーいただき、さらに【自習時間】をやや多めにもうけたいと思っています。

なんだかんだといってもライフハックというのは、カスタマイズであり、自分仕様をいかに確立するかという点に、利便性がかかってきます。

この日を堺にスッキリと仕事や生活がはかどりはじめる。
そういう1日、そういう場を設けたいと思います。

10月29日 ライフハック@相談室