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タスク管理が必要な理由、あるいは不要な理由



大橋悦夫タスク管理を行うのは、

  • 効率化する必要のないこと(趣味や家族団らん、レクリエーション)に思う存分時間をかけるため
  • 非効率に行ってもよいことの時間の割合を増やすため
  • 好きなことに時間を忘れて没頭できる機会を増やすため

と言えます。3つ書きましたが表現が違うだけで指し示すところは同じです。

こうした時間を確保する方法は1つしかありません。

それは、効率化する必要のあること、もっと言えば、非効率に行ってはならないことを徹底的に効率化することです。

タスク管理はそのための手段であり手法であり手順です。

  • 自分にとって豊かな時間を増やすための手段
  • 自分の仕事の内容や好みにフィットする手法
  • 具体的に何をどのように実行していくか、その手順

自分にとって豊かな時間を増やすための手段

すでに冒頭のような時間を十分に確保できているならタスク管理は不要でしょう。どう転んでも必ず仕事は定時までに終わり、それ以降の時間は完全に自由、ということが保障されているのであればわざわざ時間と手間をかけてタスク管理を行う必要はないからです。

もしそうでないなら、どんな時間をどれだけ確保したいのかを明らかにしたうえで、タスク管理を行っていく必要があります。

自分の仕事の内容や好みにフィットする手法

タスク管理の手法には唯一の正解はありません。自分にとってもっともスムーズに実行でき、もっとも効果の上がる手法(=考え方とやり方とアプリケーション)が正解になります。

ここで重要になるのは、考え方です。何を重視して何を捨てるかを明らかにすることで、たとえば、あるタスク管理アプリケーションを使おうとしたときに生じる「せっかくだから全機能を使いこなしてやろう」という誘惑を退けることができます。

具体的に何をどのように実行していくか、その手順

朝起きてから寝るまでの活動可能時間は、睡眠時間が変わらない限りは毎日一定です。この活動可能時間をどのように消費していくかを決めるのがタスク管理です。

やることが1つしかなければ何も考えなくても、朝起きたらすぐにそれに取りかかり、終わったら寝る、という極めてシンプルな過ごし方になるでしょう。

問題はやることがたくさんあることです。「やること」の中には「絶対にやらなければならないこと」や「やった方がいいこと」といった濃淡が混じっています。「ふとやりたくなったこと」や「やるつもりはなかったけどやってみたら重要性に気づいたのでもっとやるべきだと思ったこと」など、やればやるほど無限に増えていきます。

でも、一日の予算たる活動可能時間は限られていますから、どこかで線引きが必要になります。

この線引きを納得感をもって能動的に行えるようになるために、あらかじめ活動可能時間をどのように消費していくかの手順(=実際にやる順番に並び替えたやることリスト)を決めておく必要があります。

仕事の量と種類が増えれば増えるほど、「いまこの瞬間に何をしているのがベストか」の判断が難しくなります。その都度判断を行うことは、知らない街を地図を見ずに当てずっぽうに歩くようなものです。

あらかじめ地図を見て、現在地と目的地を確認し、ベストなルートを決めたうえで、このルートに沿って進むことで、たとえ途中でルートを外れるようなことがあっても、どこが本来のルート(本線)かがわかっているので、復帰することができます。

ルートを決めることは、その日に迫られるあらゆる判断を先にまとめて下しておくということです。

手順を定めて、これに沿って進むことで、やることだらけの迷路のような一日をノンストップで駆け抜けることができ、その結果として豊かな時間を手に入れることができます。

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