『若き商人への手紙』は辛辣ながら胸に突き刺さる至言に満ちているので、改めてまとめておく。
実践・行動
- 願うのみで実践しない者は、空腹で死ぬ
- 助言は与えられても、実践までやらせることはできない
小さく早く始める
- 朝遅く起きる者は一日中かけずり回るが、夜になっても仕事に追いつけない
- 仕事を追っているのだ、仕事に追い立てられるな
- 今日の一日は明日の二日分に値する
- 小さな一撃でも、繰り返せば樫の大木を切り倒す
怠惰と勤勉
- 怠惰は錆と同じで、働くことより消耗を早める
- 怠惰はすべて物事を難しくしてしまい、勤勉はすべて物事を容易に運ばせる
- 怠け者の足はのろまで、貧乏がすぐに追いついてしまう
- 骨を折らずに稼げることはない
- 怠けているのを自分自身に見られていることを恥じなさい
- 太陽に見下ろされて、怠け者がここに寝ていると言われてはいけない
- トラブルは怠けることから起こり、耐え難い苦しみは何もしない無用な生活から生まれる
- わずかな怠惰から大きな災いを招くことになる
時間を大事に使う
- 人生は時間で作られている
- 時間の浪費が一番の贅沢
- 時間の失くし物は二度と戻っては来ない
- 1分だって時間は容易に得られないのだから、1時間もの時間を無駄に使わないこと
- 余暇が欲しいというなら、時間を上手に使って作ること
- 朝の太陽は一日中照るわけではない
道理で真理
- 店をしっかり守ること、そうすれば店があなたを守ってくれる
- 喜び、楽しみは逃げると追いかけてくる
- 注意の不足は知識の不足よりも多くの損害を招く
- 信頼できて、しかも自分が気に入るような召使いが欲しいなら、自ら自分の召使いになるしかない
- 賢い者は他人の失敗に学び、愚かな者は自分の失敗にも学ぼうとしない
- 井戸涸れて、水のありがたさを知る
- 最初の欲求を抑える方が、それに続く欲しい気持ちをすべて満足させるより易しい
お金と欲望
- 引っ越し3回は丸焼け同然
- 稼ぐだけでなく、貯えることを考えよ
- スペインは西インド諸島を手に入れながら富める国にはなれなかった
なぜなら、入るより出す方が多かったからだ - 酒と女、博打とペテン
財産を減らし、欲だけ増える - わずかな出費に注意せよ
小さな水漏れが、大きな船を沈めてしまう - 買わなくてもよいものを買うと、やがていつかは、なくてはならないものを売らなければならなくなる
- 安物買いで得した者が、よく破産する
- お金を使って後悔を買っている愚か者
- 虚栄心は乞食と同じくらい求め、またはるかにずうずうしい
- 借金は嘘つきの始まり、嘘は借金の背に乗っかる