※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

イメージ・ピンチ

ある有名なブランドのロゴマークを扱うマーケティング部門でワークショップを行ったときのことです。新しい角度から商品を見直してもらうため、「もし……」で考える課題を出しました。「もし、そのロゴが人だったら、どんな人だろうか」「もし動物だったら、どんな動物だろうか」といった具合です。

この演習で最も記憶に残っているのは、「もし、マーケティング予算が2倍になったらどうしますか」と聞いたときのことです。参加者は全員、顔を見合わせました。そして「特に変わらないと思います。もう十分に予算をもらっているので……」と答えました。彼らに予算が倍になったらと尋ねるのは、ビル・ゲイツに収入が倍になったらどうするかと尋ねるようなものだったようです。

そこで、予算が半減されたらどうするか質問したところ、独創的なアイデアが次々と出てきました。

『スウェーデン式 アイデア・ブック』より


成功をイメージすることも大事だが、ピンチを想像する方が具体的な対策が思い浮かびやすい、ということはある。「現在継続しているこの仕事の契約が打ち切られたらどうするか」という、あまり考えたくないことを想定してみることによって、

-打ち切られないように打てる手を考える
-そもそもその仕事を継続する理由とメリットは何かを冷静に考える
-打ち切られたらその分の時間が空くので以前から温めていた別の仕事を始める
-あるいは体を休める

などのアイデアが浮かぶ。一度考えておくだけで、後は忘れてもかまわない。とにかく一度でも考えておくと後からじわじわ効いてくる。

» スウェーデン式 アイデア・ブック