『時間の再利用』というのも、あります。
食事を作ったら、半分冷凍しておく、お弁当用に小分けに冷凍しておくなど、作る時間は1回でも2度食べられます。1回分の調理時間を削減できます。足りない時間を増やす3つの方法 | タスクセラピー
これができればいいのですが。
残念ながら仕事というものの大半はお弁当の「冷凍」に相当することができません。これができたら世の中の仕事を一段と進むのですが。
もちろん食品の冷凍は非常に素晴らしい発明なので、ぜひ大いに活用したいところです。私もこれで独身時代、何度も何度も「作っておいてよかった!」を実感しました。
ですが仕事に関しては、繰り返しになりますが、「作ったヤツを冷まして冷凍庫に入れておく」では済みません。たとえば今書いているこの原稿
ここでブツッと切っておいて、3日後に解凍すれば続きがスイスイ書けるかといえば、そんなことは絶対にありません。メモを残しておくのは当然ですがそれでも続きを同じように書けないものです。
みじん切りにする
ではどうするかというと、誰もが考えることをやります。つまり「続きをどう書くつもりかを箇条書きにしておく」のです。
ただしこれで完璧かと言えば、そうはいきません。リストにすると「行間」が落ちるものです。その行間が大事なのです。頭の中では書き出すまでは書き上げられない、かなりの意識内容が浮かびます。いまそれらは浮かんでいますが、リスト化はできないのです。リストにするとなれば文章になってしまいます。だから急いで書いています。
急いで書き残さないと、同じ内容はまず二度と書けなくなるのです。「これから書くことをメモしておけ!」とか「これから書くことをリストにしておけ!」というのは、この辺の事情がよくわかっていない人の言い分です。いま私が書いていること、それがまさに「メモ」なのです。「メモ」を書き終わるということは、この連載記事を一本書き上げることと同じなのです。
私がつい書いてしまうちょっとした皮肉や、本人だけは得々としているくだらない冗談も、いままさに頭に浮かび上がってきているものを急いで文章化しているから出てくるのであって、リストアップしたらそのリストにはたぶん出てこないでしょう。変な話ですがそういうものです。
それでもどうしても時間がなくて、リスト化しておくとなれば「最大のリスト」をここに残します。すなわち文章を書くよりは少なくて済むが、文章を書くのとあまりかわらないような、とことん細かな「リスト」を残すことになります。
それはこの記事を小分けにしたものであり、この記事をみじん切りにしたものです。ほとんど今書いているような内容を、1行1行、言い回しに気を配らないまま書き連ねたようなものです。
冷凍した仕事を解凍するためには、そのような細かなリストを残すことです。仮にそのリストを最後まで書ききれなくても、なるべく細かいリストと、やや大まかなリストが残れば、3日後でも仕事をそこから引き継ぐことができます。
シゴタノ!読者にはおなじみの「GTD(Getting Things Done)」の最初のステップは「気になることを書き出す」です。
しかし意外なくらいこのステップで挫折してしまう人も多いようです。
理由としては
・どこまで書いたらいいかわからない
・書き出す時間がとれない(時間がかかる)
・いざとなると書き出すことを思いつかなくなる
といったあたりがよくあげられます。
今回 やまもとさをん さんと共催で
・マインドマップを活用した「気になること」の洗い出しとその後のタスク管理まで
というセミナーを開催することにいたしました。
ちょっとレアな組み合わせのセミナーだと思いますので、ご都合がよろしければご参加ください。
※なお、ご質問いただきましたので念のためお断りさせていただきますが、やまもとさをん さんはタスクセラピーのコーチではございません。あらかじめご承知おきください。