第16回で、
次回からは具体的な手帳の使い方について取り上げて行きたいと思います。
と宣言したとおり、今回から具体的な手帳の使い方について取りあげたいと思います。今回は私自身の手帳運用の根幹となっている4つの手帳術の概要を説明いたします。
4つの手帳術の概要
フランクリンプランナー方式
アメリカ建国の父と言われるベンジャミン・フランクリンは、自分の価値観を「十三の徳目」という形でまとめ上げ、それらを行動に落とし込むために手帳を活用したと伝えられています。
世界中で利用されている「フランクリン・プランナー」はベンジャミン・フランクリンの考え方を取り入れ、価値観とミッションを洗い出し、価値観に沿った目標を策定し、その目標を週次計画、日次計画という手順を踏んで行動へと落とし込むトップダウンアプローチを取っています。
- STEP1.価値観の明確化:自分が本当に大切にしたい事柄を書き出す
- STEP2.目標の設定:価値観に沿った目標を立てる
- STEP3.週間計画:目標を一週間単位の行動目標に落とし込む
- STEP4.日々の計画:行動目標をその日のタスクに落とし込む
Getting Things Done
GTD(Getting Things Done)は多くの人に用いられているタスク管理の手法の一つです。
GTDは頭の中にある自分が気になっていることを全て書き出す「収集」を行った後、ワークフローに沿って「処理」を行い、適切なリストに「整理」し、「レビュー」を通じてリストをメンテナンスしながら「実行」に移していくタスク管理手法です。
頭の中にある気になることを全て洗い出し、信頼のおけるタスク管理システムに預けてしまうことで、「覚えておかなければ」というストレスから脳を解放することができます。
アクションプランナー方式
アクションプランナーはフランス製のウィークリーバーチカル式の手帳なのですが、日本で広く使われるようになったのは佐々木かをりさんが著書「ミリオネーゼの手帳術」でアクションプランナーを用いた自身の手帳術を公開したことがきっかけでした。
A5サイズのウィークリーバーチカル手帳を用い、仕事/プライベート関係なく1冊の手帳に集約し、時間を面で扱うことで時間の使い方を把握し、やることをリストではなく時間軸の中に書き込むなどの特徴を持っています。
マニャーナの法則
書籍「マニャーナの法則」ではその日の予定しか書き込まないタスクダイアリーと、一度作成したらやることを追加しないWILL DOリストを用いたタスク管理手法が紹介されています。
この中に登場するオープンリスト・クローズリストの考え方は手帳・クラウド問わずあらゆるタスク管理手法に応用が利く考え方ですので是非身に付けて頂ければと思います。
マニャーナの法則では、オープンリスト/クローズリストの他にも、「タスク・ダイアリー」や「ファーストタスク」などなど、タスク管理において重要な考え方が多数紹介されています。特にファーストタスクは「最も重要なタスクは1日の最初に取り組む」というシンプルな仕組みですが、脳の認知リソースは有限ですから、認知リソースが豊富にある朝一番に重要なタスクに取り組むという非情に利に叶っている考え方となります。
最後に
今回は手帳術の概要説明のみとなってしまいましたが、次回からはこれらの4つの手帳術の要素技術を組み合わせて、実際にどの様に手帳を運用していくかについて実際に手帳への記載例も交えながら紹介したいと思います。
参考図書:
▼倉下&北式の手帳の使い方を一冊の本に纏めています
▼北真也:
仕事術をもっとカジュアルに! わかりやすさ重視の「ビギナーズ・ハック」をお届け。Blog「Hacks for Creative Life!」と勉強会「東京ライフハック研究会」主宰。