佐々木からお送りするToodledo連載は今回で最終回とさせていただきます。北さんからは、次の第24回と、第25回の総集編があります。全25回で、この連載は終了となります。
今回は、これまでお送りしてきたToodledoの基本的な使い方と、佐々木のタスクシュート式の応用編をあわせた中で、もっとも役に立つと思われるタスク管理術をお届けします。
これまで私はあまり利用しないスターを使った簡単な小技です。
「あとでまとめてやる」のはいいけれど
明日、タスクカフェという毎月恒例の「みんなで週次レビューをやる会」が開催されます。明日の分はすでに満員御礼ですが、今のところ毎月行われていますので興味ある方はどうぞいらしてください。
私はここで「ゲストトーク」の役回りなのですが、それでも2時間の「作業時間」があります。このような時間が毎月出来ますと、「あ、これはあとでタスクカフェでやればいい」などと当てにし出すのが人間というものです。
この時間は作業が非常にはかどるので、「あてにする」のはいいのですが、問題は「あてにしすぎる」ことです。2時間の作業が終わるからといって、20年分の作業をここでやろうとしても終わるはずがありません。
そこで大事なスピードハックがあります。懐かしい響きですね。
まずは5分だけやっておく
「あとでタスクカフェで」やることは、まず5分だけ手がけておくのです。「あ、これはタスクカフェ。あ、それもタスクカフェ」とやっていると、全体でいったいどれほどの作業をタスクカフェでするつもりかがすぐ見えなくなってしまいます。これを見えるようにするのです。
ただ、私はタスクシュート式に仕事をしています。つまり、「タスクカフェ」という土曜日10時から12時の時間帯にやるべきことは、そこのセクションにおいて、そこで時間を割り当てられるべきなのです。
「5分だけやる」のは、土曜日のその時間帯よりはもちろん、いくらか前のことです。例えば今がそうでしょう。明日、土曜日の午前中にやることをちょっとだけ、今やっておくといいのです。ただそのためにはいちいちタスクを「今」やるコンテクストに置き直すなど、面倒な手間が発生します。
タスクカフェでやることは色々あるので、「5分だけやっておく」のは、あちこちにばらけているスキマ時間が妥当です。まとめてやるのは土曜のタスクカフェの時間。しかし、スキマ時間はばらけている。土曜日にまとめてやるいくつかのタスクを、土曜日までは点在させたい。やりたいことはそれです。
土曜日にまとめてやりたいことにはスターをつけておく
私は、第10回 タスクに取り組む順番を決めるで、タスクの順番を決定するために、スターと優先順位を組み合わせる、という方法を紹介しました。しかし、スターの使い方は何でもいいのです。あのようなやり方もある、というだけのことです。
タスクの順番を変えるためには、開始時間(日時ではなく)を使ってもいいですし、タグに数字を入れて並べ替えてもいい。あるいはタスク名の頭に数字を打ってもいいでしょう。
スターは非常に便利ですから、空いていれば何にでも使えるわけです。「タスクカフェでやることにはスターを付けておいて、スターがついているものはスキマ時間で5分だけやってみる」というルールをここでは策定します。
するとたとえば上図のようなリストがすぐ出来ます。これが明日、タスクカフェでやることにしている私のリストです。ちゃんと見積もり総時間が2時間になっているところに注意してください。
このリストを抽出する条件も簡単です。チェックされていない中でスターのついているもの全部。下図のようになります。
これで、どれほどスターがついているタスクが点在していようと、一瞬でリストにまとめることが出来ます。スキマ時間にこのリストを用意して、全てに1分だけ取りかかってみてもいいでしょう。そうすれば、「本当に2時間で全部やれるのか?」という問いに対して、直感的に考えることが出来ます。
今回でシゴタノ!のToodledoの使い方の連載は終わりにしますが、Toodledoの最大の特徴とは、データベースであることです。やることをここに全部登録し、時間を見積もっておけば、あとはいかようにも抽出でき、並べ替えられ、先の見通しが立てられます。
この柔軟で応用の利くところと、それでいて動作が軽快でありクラウドに対応している点が、Toodledoを使う最大のメリットです。
11月29日 クラウド時代のタスク管理の技術&クラウド「超」活用術出版記念ですが、まだいくらか空きがあります。
北さんと私とで、それぞれの「クラウド活用術」をお話しするというイベントですので、いきおいToodledoのことは話題にならざるを得ません。もしToodledoのことでお悩みのことがあったり、新しい機能についてのアイデアをお持ちでしたら、ぜひ当日シェアしていただければと思います。