最近ときどき話題になる、Not To Doつまり「やらないこと」ですが、いつもやっていることを、やらずに済ませるというのは、思いのほか難しいものです。
難しい理由はいくつかありますが、主なものを列挙します。
「やらないこと」が難しい理由
- 習慣になっていることはやめがたい
- 好きでやっていることはやめがたい
- とりあえずやっておきたい
- やらなくなってから、再度やり始めるのは難しい
いずれもきわめてもっともな理由です。よく「やるべきでないことをダラダラやっているなら、今日からそれを断固としてやめよう!」などとアドバイスされていますが、この忙しい時代に、「やるべきでないこと」に使っている時間など、あまり多くないものです。
ですから、「やっていることをやめる」となると、もっとキビシク「行動を変える」ことが要求されます。となると、それなりの発想が必要になります。
行動をモノに置き換えてみると…
やめることが難しいのは、「モノを捨てられない人」の気持ちになってみれば、よく分かります。
モノを捨てるのが難しいのは…
- 愛着がある
- もったいないという罪悪感がある
- 捨てること自体の技術的困難(特に分別などが厳しい地区では)
- 後から必要になるかもしれないという不安がある
などが理由です。
たしかに難しい理由ですが、こういった問題については、すでにいくつかのハックスがあります。
- 本当に愛着のあるモノは捨てなくて良い
- 簡単に整理できる台所などから始める
- 売る
- 捨てることが難しいモノは少しずつ、着実に捨てる
- 「後から必要になるかも」という理由だけならば、とっておかない
無理をしてでも一言にまとめれば、簡単なところから成果を出す、ということです。簡単なところとは、判断が容易という意味です。台所では、要・不要の判断が比較的容易に出来るので、「いらなくなったモノを捨てる」ことがやりやすいわけです。
「捨てられない」を解決するために、さらに詳しくお知りになりたい方は、次の本を参考にしてみてください。男性の方が読んでも、十分参考になります。
話を習慣に戻すと…
つまりモノを捨てるにせよ、心理的に決断を迫られることが、プレッシャーになるわけです。そのプレッシャーから逃れたいために、モノを貯める。だから汚れる。
この悪循環から逃れるためには、決断自体が容易になればよいわけです。習慣を捨てる場合も同じです。
あくまでも1つの方法として、たとえば新年に買ったばかりの手帳などを使って、行為あたりの時給と充実度を調べてみるのもよいでしょう。私自身を例に挙げるなら、あくまでも参考値ですが、
- 原稿執筆 プラス3000円 面白かった
- 外食 マイナス1500円 とても面白かった
- テレビ プラマイ0円 大して面白くなかった
- 雑誌購読 マイナス200円 面白くなかった
となります。実に単純な比較表ですが、この結果から機械的にテレビか雑誌購読の時間が、削る候補になります。
むろん、収入と楽しさだけが、何かを続けている理由ではないのでしょうが、基準となる比較表があると、やめるための理由をはっきりさせられます。そうすれば、プレッシャーを受けずに削りやすいところが見えてくるでしょう。
さらに「やめる」技術からちょっとした人生論を展開している本があります。後日また紹介させていただきますが、お読みになると面白いかもしれません。