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レスポンスの速さが求められるサービス

2007-11-27(火)の記事選好逆転という心理学用語をご紹介しました。

心理学に、“選好逆転”と呼ばれる現象があります。

ハトに対して、28秒待たせてから2秒間だけ餌がもらえる選択と、32秒待たせてから6秒間だけ餌がもらえる選択を選ばせますと、ハトは後者を選びます。

ところが、同じハトでも、2秒待って2秒だけエサをもらえる選択と、6秒待って6秒エサをもらえる選択を選ばせると、前者を好むのです。

これを人間に応用すると、手軽で直近の衝動を満たすときには、速ければ速いほうが望ましく、一方で、時間をかけてしっかりした欲望を満たすときには、少々の時間の遅れなど気にはならないということになります。

たとえば自動販売機です。自動販売機で120円のお茶を買うときというのは、それほど“凝ったお茶”が出ると期待しているわけではないでしょう。だから、お金を入れてボタンを押せば、すぐにガコンと落ちてこないと、きっと人は怒るはずです。

(この点、高速道路のサービスエリアでよく見かける、紙コップにお湯をじょぼじょぼ注いでくれる自動販売機は、ちょっとどうかと思うことがあります。ただ、運転手さんは疲れているので、あのくらい「待つ」ことで「休める」のかもしれません)。

一方で、私は経験がありませんが、茶室で高級なお茶をごちそうになるというときに、一分、一秒を争うような気持ちには、まずならないはずです。こうした場合ではむしろ、時間を余計にかけるということが、ますます“有意義”とされるほどです。

通常、オンラインサービスやITツールといったものは、「自動販売機的」であることが求められ、「茶室的」であることは期待されていません。オンラインでは、手軽に問題を解決してくれる、レスポンスの良いサービスが極端に好まれるのは、こうした理由からでしょう。

機能は盛りだくさんで、本来やりたいことはもちろん、想像もつかないようなことまでできるけれど、クリックしてから永ーい時間待たされるようなサービスは、どうしても敬遠されがちになります。人はコンピュータやインターネットの前に座っているとき、茶室にいるような気持ちには、全くなっていないのです。