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アウトラインは執筆の何をサポートしてくれるのか?



佐々木正悟 こちらのポッドキャストを聞いて、改めて考えました。

インタビューされているのは、『アウトライナー実践入門』などの著作があるTak.さんです。



ポッドキャストの中で、「アウトラインは文章のタスクリスト」といった話が出てきます。

  • アウトライン式にタスクを洗い出して計画を綿密に立ててみても、どうせその通りに実行されはしない。
  • 同じように文章の構造をアウトラインで組みたてても、その通りに書けはしない。
  • ということは、その構造は文章のタスクリストと同じではないか。

そんなやりとりでした。

しかしながら、それでもタスクを洗い出してプロジェクトごとに整理してみたりして、必ずしもその通りにはできないリストを参照して行動は起こすわけです。

また、私も先日記事に書いたとおり、アウトライナーを使って原稿を書きます。

確かにそのアウトライン通りに書くわけではありませんが、そこにある項目を見て書くことに違いはない。

  • アウトラインに「今日は金融関係の整理をする」とあったら、部屋の整理くらいはする。
  • アウトラインに「今日はタスク整理について書く」とあったら、GTDのことくらいは書く。

そうだとすればいったいタスクリストのタスクやら、文章のアウトラインとはいったい何なのか?

「アウトライン」とは「方針」である

今朝もアウトライナーを使ってみて思ったのは、これは「方針」なのだということです。

  • 私たちは方針通りに生きられるわけではありません。
  • 方針に沿ったタスクがあったからと言って、それを今日やるとも限らない。
  • 作家は決して方針通りに書くことはできません。
  • 方針に沿った章立てがあったって、流れからそのまま書くことはできないのです。

今度は Tak. さんのブログから引用してみます。

アウトラインどおりには書けない。
アウトラインどおりに書けなくていい。
アウトラインどおりに書いてはいけない。

これはもっともっと続くのですが、この「アウトライン」を「方針」に書き換えて、その上で10項目をもう一度検討してみましょう。

  • 方針どおりには書けない。
  • 方針どおりに書けなくていい。
  • 方針どおりに書いてはいけない。
  • 方針は書いたことの後にできる。
  • 方針は変化する。
  • 方針はゴールではなくスタートである。
  • 方針は目次ではない。

どうでしょう。私にはほぼ違和感なく読めます。

現に私はアウトライナーを、方針の確認と変更と再整理のために使っています。

たとえば、Evernoteの活用方針などは、頻繁に変わるわけですが、それをアウトライナーにまとめておいて、変化する都度修正を加えていくという使い方で、これには適していると思うのです。

本の原稿に話を戻しますと、編集さんとの打ち合わせや共有に、アウトライン形式があっているのも理解できます。

編集さんと共有すべきは執筆方針だからです。

「書き上げる」ワークショップを開催します

ズバリ「書き上げる」をテーマにしたワークショップを開催します。

私自身、2006年以来これまでに50冊ほどの本を書いてきました。年間4冊ペースです。しかも、50冊書いてきて、締め切りに遅れたことは一度もありません。

なぜ、そのようなことができるのか?

私に常人にはない特殊な能力があるから、というわけではありません。

さまざまな執筆をサポートしてくれるアプリの恩恵が非常に大きいです。
あとはほんの少しの工夫を加えるだけで、締め切りまでに書き上げることを可能にしています。

その工夫の内容とは以下のようなものです。

  • 思いついたアイデアをそのままアウトラインに組み込む手法で執筆時間をグッと短縮する
  • クラウドにネタとアイデアを蓄積することで発想を逃がさない
  • 書きたい意欲が高まった時を逃がさず文章化していく
  • 執筆計画をカレンダーと連携させて締め切りのストレスから自由になる

「ほんの少しの工夫」と呼ぶには少々込み入っていると感じられるかもしれません。

でも、一度これら一連の工夫をアプリと組み合わせて「仕組み」として組み上げてしまいさえすれば、あとは本当に日々この仕組みに沿って手を動かしていくだけで、毎日少しずつであれ機械的かつ確実に執筆を進めることができます。

そして、締め切りまでに余裕をもって書き上げることができるのです。

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