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GmailとThunderbirdを組み合わせて使う(5)

前回の続き。

GmailとThunderbirdを組み合わせて使うことによって実現したいことについて書いていますが、今回は最後の「アイデア孵化・醸成」について。

●1.実現したいこと

 (1) ストレスフリー(PC操作のストレスを減らす)
 (2) メール処理支援(フィルタリングと返信管理)
 (3) タスク管理(優先順位と状況の2軸で管理)
 (4) アイデア孵化・醸成(ブログのネタとメタタスクの管理)

(4) アイデア孵化・醸成(ブログのネタとメタタスクの管理)

要するに、(ブログや仕事の)ネタ帳として使います。

Thunderbirdを使う理由は2つあります。

1つめの理由は、Thunderbirdだけで完結させたい、ということ。ただし、これはあらゆる作業を1つのアプリケーションで済ませる、ということではなく、似たようなデータを扱うのであれば同じアプリケーションを使う方がいい、というニュアンスです。

例えば、ネタ帳の1つ1つのエントリーは作成日時とタイトルと本文というフォーマットであり、メールと同じであるため、Thunderbirdで統合すると良いのではないか、と考えるわけです。

2つめの理由は、作成日時が保持されることです。これについては「作業記録をIMでつけてみる」で以下のように書きましたが、

ところで、作業記録に不可欠な要素として、記録内容はもちろん、いつ記録されたのか、という日時情報があります。例えば、メールには必ず年月日と日時が自動的に“刻印”されるために、やり取りの記録として活用できます。同様に作業記録にもタイムスタンプがあれば記録としての有用性が高まります。

ネタ帳においても、それがいつ思いついたことなのかが分かっている方が有用なわけです。

そもそもネタ帳に期待される機能としては、どんなものがあるでしょうか。僕自身は以下のような機能を条件として考えています。

 1.キーワード検索ができる
 2.ネタとして未使用か使用済みの区別がつく
 3.書き込みが簡単(手間が少ない)
 4.追記・編集ができる
 5.追記・編集しても作成日は保持する(更新日は別管理)

この条件に照らして、これまでにネタ帳として活用してきたツールを振り返ってみます。

▼Yahoo!ノートパッド
 ○:キーワード検索ができる
 ○:未使用・使用済みの区別がつく(フォルダを移動)
 ×:書き込みが面倒(Webから投稿する必要がある)
 ○:追記・編集ができる
 ×:追記・編集すると作成日が失われる(更新日で上書きされる)

▼はてなブックマーク
 ○:キーワード検索ができる
 ○:未使用・使用済みの区別がつく(タグで区別するか、使用済みは削除してしまう)
 △:書き込みが簡単(ただし、Webページ専用)
 ○:追記・編集ができる
 ×:作成日時は保持されるが、更新日は記録されない。
 ×:制限字数が少ない(100字)

▼紙copi
 ○:キーワード検索ができる
 ○:未使用・使用済みの区別がつく(フォルダを移動)
 ○:書き込みが簡単(ドラッグ&ドロップ)
 ○:追記・編集ができる
 ○:作成日と更新日が別管理
 △:Thunderbirdと別のアプリケーション(あえて言えば)

では、Thunderbirdをネタ帳として使った場合の特徴はどうでしょうか。

 ○:キーワード検索ができる
  → メールと同じインタフェースのため、手に馴染んだ操作で扱える
 ○:ネタとして未使用か使用済みの区別がつく
  → ラベルを変更するかフォルダを移動させる
 ○:書き込みが簡単(手間が少ない)
  → メール投稿ができる
 ○:追記・編集ができる
 ○:追記・編集しても作成日は保持する(更新日は別管理)
  → この2つについては別途「Thunderbird Hack」で書きます。

まぁ、Thunderbirdについて書いているエントリーなのですべて「○」なわけですが、さておき、実際の“ネタ帳フィルタ”は、

 ▼条件:ネタ帳に該当するメールが届いた場合(hogehoge+idea@gmail.com宛てなど)
 ▼動作
  ・「Idea」フォルダに振り分ける
  ・「要検討(CheckUp)」ラベルを適用する

という設定にしています。ネタ帳に該当するメール(アイデアとなりうる内容のメール)というのは、

 1.メルマガなど届いたメールでネタになりそうなメール( → Ideaフォルダに移動)
 2.「あとで読む」で届くメール( → 自動的に“ネタ帳フィルタ”を適用)
 3.思いついたこと( → 専用のアドレス宛てなので自動的に“ネタ帳フィルタ”を適用)
 4.本の抜き書きなど(「思いついたこと」と同様、自分の専用アドレス宛てに送る)

つまり、どんな内容であれ、メールの形にするわけです。例えば、hogehoge+idea@gmail.com宛てなど+付きの自分のGmailアドレス宛てにメールを送ることで、自動フィルタの対象になります。言わば、ネタ帳へのメール投稿です。

これで、「Idea」フォルダがネタ帳になりますので、毎日、あるいは毎週など、頻度を決めてこのフォルダをチェックします。そして、カタチとしてまとまりそうであれば、「Ideas2go」というフォルダに移します。

「Ideas2go」フォルダに入っているネタメールは、見ればすぐにブログが書けるくらいの具体的なネタのため、ブログのネタに困ったら、改めて醸成(=読み返して考える)せずともすぐに活用できるわけです。

ネタ帳に入るのはブログのネタばかりではなく「ちょっと、これについて考えておこう」という明確な期限はないものの、いずれタスクになるような、“タスクのタネ”的なメモもあるでしょう。

定期的に「Idea」フォルダの中身をチェックしながら、それがアクションとして明確になれば、タスクとして昇格させます。具体的には、「Action」フォルダか「NextAction」フォルダに移動します。そして、アクションに該当するラベルに変更します(それまで“メタタスク”だったものが“タスク”に変わり、晴れて「Idea」フォルダ“卒業”となります)。

一方、なかなか「Ideas2go」フォルダに“進学”できないネタが溜まってきたら、マップ形式で整理します。こうすることで、複数のネタメールが1つのマップに統合されますので、あとはこのマップファイルを再びネタ帳にメール投稿しておくといいでしょう。

ということで、良いことばかり書いてきましたが、Thunderbirdをネタ帳として使った場合の欠点としては、「マニアック過ぎる」ことが挙げられると思います。

・・・以上で1つめのパート「1.実現したいこと」は終了です。次回以降は、2つめのパート「2.Thunderbird Hack」について書きます。

▼「GmailとThunderbirdを組み合わせて使う」シリーズの構成(現時点)

 ●1.実現したいこと
  (1) ストレスフリー(PC操作のストレスを減らす)
  (2) メール処理支援(フィルタリングと返信管理)
  (3) タスク管理(優先順位と状況の2軸で管理)
  (4) アイデア孵化・醸成(ブログのネタとメタタスクの管理)

 ●2.Thunderbird Hack

 ●3.実現できたこと