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朝を制するために心がける、「アメとムチ」の両輪走法

池田千恵
早起きしよう!と、寝る前はあんなに強く誓っていたのに、携帯アラームのスヌーズ機能を繰り返し、ついつい二度寝、三度寝。気づくと結局いつもの時間。昨日はあんなに早起きする!って誓ったのに...と落ち込む。
早起きがまだ習慣になっていない課程では、良くあることです。

せっかく早起きしよう!とモチベーションを上げてみても、失敗を何度も繰り返すと、だんだん「もういいや!早起きなんてやめた!」となってくる。ついには「早起き」へのネガティブイメージが定着してしまう...。
私は、早起きの効用を身をもって経験しています。だから、せっかく「早起きしよう!」とやる気の炎を燃やしている方が、ちょっとしたことで早起きをあきらめてしまうことを、とてももったいない!と思っています。

せっかくのやる気の炎、実は維持するにはちょっとしたコツがあります。

 
それは、朝に「楽しみ(=アメ)」と「プレッシャー(=ムチ)」を両方用意することです。これをしばらく続けて行くと、だんだんと二度寝、三度寝を減らすことができます。

「アメ」と「ムチ」とは、具体的には以下の2つです。

  1. 「アメ」: 早朝に楽しいイベントを持ってくること(朝起きたらこんなに良いことがある!)
  2. 「ムチ」:早朝から、他人と何か約束すること(朝起きられなかったら約束を破ってしまう!)

上記2つは、自転車の両輪のようなもの。楽しみだけだと、絶対起きないといけない!というモチベーションがわかないから眠気に負けて「まあいいか」となります。かといって強制力だけだと、早起きがただの「苦行」になってしまいます。だから、この2つをセットにするのがポイントです。

朝に「楽しみ(=アメ)」と「プレッシャー(=ムチ)」を両方用意する

 
楽しいイベントといっても、大それたことでなくていいんです。例えば会社帰りにコンビニで、大好きなアイスやケーキを買って、これを朝イチで食べよう!と思って寝るというのも十分、「楽しみ」ですし、夜借りてきたDVDを朝の時間を使って観る、というのもありです。

ちょっと背伸びするのであれば、高級ホテルの朝食メニューを食べに行ったり、築地でお寿司を食べに行ったりというのもいいでしょう。さすがに毎回行くわけにはいきませんが、たまにはそんな贅沢を楽しむと、ご褒美効果でモチベーションが上がります。

高級ホテルの朝食メニュー

 
「他人との約束」は、ネット上の不特定多数でもかまいません。例えば自分のブログやTwitterに「おはようございます」と書いて、自分以外の他人が見られる状態にしておくのも良いでしょう。また、もっと直接的な手段としては、早起きをしたいと思っている友人と、お互い電話で起こしあったり、夜飲むんじゃなくて朝会って話すようにしたり、という手もあります。

人間は、相手がいない約束は、なんだかんだ理由をつけてすぐに破ってしまう生き物。でも、相手が一人いるだけで、その人に迷惑をかける訳にはいかない!約束を破ったら恥ずかしい!という強制力が働きます。それを前向きに利用するんです。

「朝食会」はお勧め行動の一つです。朝起きられなかったらドタキャンになって主催者に迷惑がかかる、という「ムチ」と、おいしい料理を食べながらいろいろな話がきけるという「アメ」。一気に「アメ」と「ムチ」の両輪を回せます。

今は「朝食会」と検索すれば、様々な会を見つけることができます。おしゃべり交流系、人脈拡大系、勉強系、ビジネス直結系、美食系など、いろいろなタイプがあるのでハシゴしてみるのもいいですね。

「朝食会主催」となると、なんだか敷居が高そうに思えるかもしれませんが、そんなことはありません。最初は友人を一人一人誘ってみるだけでいいのです。開催していくうちに、友人が友人を呼んできてくれたり、ブログ経由で参加希望者が出てきたりします。mixiなどのSNSでコミュニティを作って、募集したりしてもいいですね。(私が主宰している「早朝グルメの会」も、最初は知人を誘って小さく始めたのがきっかけです)

このようにして、「アメ」と「ムチ」を自分に上手に与えることができると、早起きが徐々に習慣化してきます。楽しい中にもほどほどのプレッシャーで早起きをぜひ定着させて下さいね。

  

「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!
池田 千恵
マガジンハウス ( 2009-07-23 )
ISBN: 9784838719938
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

▼編集後記:
池田千恵

「丸の内朝大学」という早朝市民講座に通い始めました。朝7時半から8時半、週1度、2ヶ月間のコースです。私が学んでいるのは「ビジネスヴォイスメソッド」。単なる話し方でなく、お腹から声を響かせる方法を学ぶ講座。朝から大きい声を出すのは気持ちいいです! 意外と運動量もあり、汗をかきながら学んでます。

 
▼池田千恵:
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9(ビフォア・ナイン) プロジェクト」主宰。