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気持ちの鮮度を保ちつつ習慣化に取り組む

By: Brian JelonekCC BY 2.0


佐々木正悟 明日から朝6時に起きて少しずつ英会話の勉強をする。

そのために無理のない計画を立てた。

1日せいぜい20分。
もっとできるはずだけどそのくらいにしておく。

無理のない計画。

にもかかわらず習慣化する前に挫折してしまう。

本人にしてみても、これは不思議です。
基本的にはやりたい、やるべきことを習慣化しようとしているだけ。
しかも、無理のない計画を立ててもいる。
やるだけのメリットもリターンもはっきりしている。
目的もクリアで、目的意識もある。

それでもなぜか習慣化できない。

こうしたやり方で、誰もが挫折するというわけではありません。
できる人もいるし、できない人もいます。

できない人に足りないのは何か。やる気なのか、仕組み化なのか、必要性なのか。やはり「意識」なのか。

私はそのいずれでもないような気がします。

私達は「新しもの好き」なのです。それが「習慣」化を難しくするのです。

新しいモノが好きだと、昨日立てた計画を遂行するのが、陳腐な気がしてしまいます。ここでそうでもないという人は、習慣化がおそらく得意です。

昨日と同じことをすると思うと、あまりワクワクしなくなるのです。
これを逆に言うなら、同じことでも昨日ほどはワクワクしないのです。
だから、モチベーションが足りない気がしてしまうのです。

実際には、モチベーションが足りないのではなく、新しいことをやろうとしたときに比べて、下がっているというだけに過ぎないのです。

私達が、「以前やったことと同じことをやる」のにワクワクしないのは、ある程度何が起こるかの予測がついてしまうからです。

既知のことというのは、良く記憶したこと、ということでもあります。

新しい体験を好むがゆえに習慣化に挫折しやすい人というのは、記憶による意欲低下を過大評価しています。言い換えると、自分の記憶力を過信しているのです。

つまり、記憶力の過信と意欲依存、その結果としての「三日坊主」というのはセットなのです。

過去に読んだことのある本を読み直してみると、意外と「覚えていない」ことに気づかされます。読み出すとけっこう夢中になって、その場で一気に読み終えてしまうことはよくあります。

そんな本でも、本を開く前は「既読だから読む気がしない」でしょう。ということは「既読で、本の内容をよく覚えている」ことを過信し、「だからワクワクしない」ことを当然視しすぎているわけです。

習慣化に必要なのは「これからやることはよくわかっている」という記憶への自信を、まずは疑うことなのです。

英会話の練習は「昨日もやった」かもしれませんが、それがどんな感じをともなうものか、どんな面白さ、どんな困難さを「感じた」のかなど、細かいところは、意外に忘れてしまっているものです。

「陳腐化しているからワクワクしない」というのは、記憶を過信しているのです。

過信したまま挫折にいたる確定コースを歩まないためには、事前に、どうしたら日々、気持ちの鮮度を保ちつつ習慣化したいことに取り組めるかを、計画する必要があります。

読む本のブックカバーを変えるとか、そのとき聴く音楽を連日違うものにするとか、飲み物を毎日買えるとか、子供だましのようなテクニックで良いのです。大切なのは「昨日とまったく同じことをする」にしても、昨日とまったく同じだという感覚を、連日裏切り続けることです。

▼編集後記:
佐々木正悟



佐々木正悟によるセミナーを、長野県では初めて開催させていただきます。

内容は「計画通りに仕事を終わらせるための時間術」をお伝えします。

特に次のような方々に来ていただければ、と思っています。

  • 気がつくと締め切りに追われている
  • 残業が多すぎる
  • 家事や育児などいろいろなことに振り回されている
  • 時間と心の余裕が欲しい
  • 自分の時間が全然取れない


11月1日 ムリなく仕事をサクサク片付ける時間術@上田市(長野県)