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Kindleでの本の読み方を紙の本に合わせる

Kindles

海老名久美
読みたい本に、紙版とKindle版があった場合、よほどの理由がない限り、買ってすぐ読み始めることができ、かつ場所を取らないKindle版を買うことが、本当に多くなりました。だいたい、「この本が読みたい」と思った時は「今! すぐ! 読みたい」んですよね。

そして、Kindle版が出ていない本の場合は、注文まで至らずに、ほしいものリストに入れて結局買わないということも多々あります(ちなみに、KoboもSony Readerも持っていますし、Kinoppyもよく使っていたのですが、Kindle Fireを買ってからはもっぱらKindle版を買うようになりました)。

ただ、Kindle版で本を買ったときに問題になるのが、普通に読みはじめたのでは、本の内容が向かう方向の確認がしにくく、読み終わるまでの見通しが立ちにくいということです。Kindleには、現在読んでいる場所が、全体の何%の位置にあたるのか、あるいは、何ページ目にあたるのかが表示されてはいますが、それと本を読み終わるまでの時間感覚とは、まったく別の問題なのです。「どのくらいで読み終わりそうか」というのは、本のページを最後まで見たことがある状態で、初めて把握できることです。

そこで、最近は、最初に、本を全ページ最後までめくって(画面を切り替えて)しまうようになりました。Kindleの場合、そうすると、「本を読み終わった」ことになってしまって、あまり気分的にはよろしくないのですが、しかたありません。

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Kindleでもページを最後までめくってから読みはじめる

ふだん、紙の本を読む時には、まず、目次、はじめに、おわりになどを確認して、全ページをめくってから、細かい部分を読む、という読み方をしています。テクニック的にはフォトリーディングというものですが、おそらく、フォトリーディングをしない人でも、書店で本を買うときには、このようなことを自然にやっていると思います。本をパラパラめくってみる、ということですね。

これが案外重要で、パラパラめくっただけでも、気になる用語や要点は頭に入ってきていて、印象に残っているので、細かく読むときには、こういった気になる点の詳細を確認するように読むと思います。それが、Kindleではやりにくいなあ、と思っていました。一度に目に飛び込んでくる文字数も少ないですし。

そこで、文字のサイズをなるべく小さくして、1画面に表示される文字量を多くし、ページをめくる回数を減らして、新しい本の読みはじめには、一気に最後のページまでめくってしまうということをやり始めたら、これがなかなか快適でした。

見開きで本を読んだときほどの情報量は、一度に目に入ってはきませんが、Kindle版でも、パラパラと最後のページまで見ることはできるのだな、と改めて気づくことができました。最後まで一度見た本は、最初に戻って読み直しているときに、自分の今いる場所が分かるので、非常に安心しながら読み進めることができます。あとどのくらいあるんだろう、と五里霧中で進むのと、ゴールを見つめながら読むのとでは、まったく気分が違うのです。

ただし、推理小説などの場合は、このやり方では楽しみが半減してしまうかもしれませんが…。

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▼編集後記:
海老名久美



本を読みながら、ほとんどメモを取りません。読後、かなり経っても鮮明に思い出せる箇所もあれば、文章自体は忘れても自分の中の一部になっている箇所もあります。それでいいと思っています。


▼海老名久美:
フィーリング重視のガジェッターでライターで翻訳者。「SPEAQ」の中の人。