池田 千恵 
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ゴールデンウィークが始まりましたね。
環境変化が激しい4月、心が休まらず慌ただしく過ぎた毎日も一旦リセット。お休みの方もそうでない方も、普段に比べてのんびりできる1週間だと思います。
かくいう私はいつも通り土日関係なく活動していますが、打ち合わせはほとんどないので、友人や家族と過ごす他は、ひたすら考えたり書いたり計画したりする1週間となりそうです。
せっかくのまとまった時間。できることなら、まるまる全部楽しいことに使いたい！という方が大半ですよね。もちろん私もそうです。
しかし私が今回提案するのは、まとまった時間が取れるこの時期だからこそ、ほんの1日、それも1日のうちの数時間だけで良いのであえて自分と向き合い、振り返る時間をつくりませんか？というものです。
具体的にはこのようなことを考える時間です
- 嫌だった思い出
- 辛かった出来事
- 自分の行動に後悔したエピソード
- 会社でやらかしてしまった失敗
- 嫌いな上司への対応
つまり、あの時ああすればよかった、こうすればよかったということを、ちょっとクヨクヨしてみるのです。
せっかくの休みに、なんでわざわざ、クヨクヨしなきゃいけないの？とお思いでしょうが、これが逆に、ゴールデンウィーク明けに襲ってくるユウウツな気分を防ぐことにつながると考えているのです。
「過ぎ去ったことは後悔しない！」「突き進むのみ！」という考え方はもちろん、心を前向きに持って行くために必要な考えだと思います。但し、これは、きちんと反省しきった後だからこそ有効な考えです。反省しきらないまま、失敗を見なかったこととして忘れてしまうと、結局同じ失敗パターンを繰り返すスパイラルに陥ります。
また、何かトラブルが起こった時の最初の感情（嫌な気持ちや落ち込んだ気持ち）にもきちんと向き合うことなしに、無理矢理ポジティブシンキングをするとどこかで歪みがでます。自分の本当の心に嘘はつけないからです。だから、まずは自分の心のドロドロも見つめて、受け止めるのです。
この作業をきちんとやっておけば、ユウウツになってしまう原因がクリアになるので休み明けも元気にスタートダッシュを切ることができます。
この「クヨクヨ」は夜でなく、朝するのをおすすめします。夜クヨクヨすると、必要以上に感情に流されてしまいますが、朝なら、余計な感情にひきずられずに前向きに思考整理できるからです。
もちろん、ただクヨクヨするだけでは生産性がないので、クヨクヨした後にコツがあります。それは、「意味づけを変えて上書き保存する」というものです。出来事は変わらないけど、自分の捉え方を上書きするのです。
- 「やらかしちゃった」という事実
- 自分がその瞬間とった反応
は、いくら頑張っても変えることはできません。
でも、
- その事実をふまえ、自分がどう考え、行動したか
という認識は、いくらでも上書き保存することができるのです。
「アタマを整理し、ココロが変われば、ミライは動く」
以前朝日新聞の「あの人とこんな話」でもインタビューいただきましたが、私は前職で資料を作成するバックオフィスの仕事でした。
最初は「どうせ自分は裏方仕事で、日が当たる仕事じゃない」とクヨクヨすることもたくさんありましたし、そのクサクサした気持ちを周囲にぶつけたこともありました。でも、「私は会社の最終成果物を責任をもって作っている。会社の信用を支える最後の砦なんだ」と上書き保存したとたん、一つ一つの仕事に意義や輝きが生まれてくることに気付きました。
私は周囲から、よく「根性あるね！」「前向きだね！」と言われることが多いのですが、実は全く根性なしですし基本後ろ向きです。ただ単に、自分に都合よく、過去の意味付けを上書き保存する技術を身につけているから、根性があったり、前向きに見えているだけのことです。
事実や最初に取った反応を上書きしたらねつ造ですが、認識だったら、思い返していくらでも良い方に上書き保存できるのです。
ちなみにこれが出来るようになると、きっちりと失敗を乗り越えることができるので飲み屋のネタも増えて楽しいですよ！「あの時私はこんなに痛かった」っていうのを笑い話にすることができます。ドロドロも見つめ終わった後なので当時の気持ちもしっかり思い出せて話にもリアリティがでます。
「アタマを整理し、ココロが変われば、ミライは動く」。私の持論です。ざわざわした心、クヨクヨした心は、一度腰を据えて向き合えば変えることができます。
一生懸命頑張っているのに、なかなか結果がでない、と悩んでいる方がいらしたら、ゴールデンウィークは新しいことに手を出す前に、自分が今までしてきた過去を振り返ってみるのをおすすめします。
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ただいま、マガジンハウスからでる新刊ムックを作っています。
『「朝４時起き」で、すべてがうまく回りだす！』の実践編です。よくある「図解 朝４時起きで… 」として、わかりやすくビジュアル化したものや、焼き直しではありません。『「朝４時起き」で、すべてがうまく回りだす！』は2009年発売。もう3年経ち、回りをとりまく状況も大きく変わりました。今回出すムックは、「進化形」です。
前日から仕込んでパパッと食べられる朝食レシピ、朝の目覚めをよくするごはんの紹介や、目覚め/お休みストレッチなども収録。企画していてすごーく楽しいです。そして、雑誌に強いマガジンハウスならではの、ビジュアル重視。装丁やデザインもおしゃれで、持っているだけでわくわくするような本になる予定です。出版記念イベントもしますよ。
私自身、すごーく楽しみです！！
▼池田千恵：
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9（ビフォア・ナイン） プロジェクト」主宰。
