
知的生産と「文章」の関係はたいへん深いものです。
知的生産において情報を仕入れる場合は、文章からのインプットがメインになります。
書籍、論文、新聞、これらはほとんどが文章から成り立っています。逆に言うと、誰かにインプットしてもらいたい情報を出す場合は、文章の形でその情報を出す事がベストの選択でしょう。
今回は、「知的生産」における「基本の文章術」について考えてみたいと思います。
参考にする一冊はこちら。
この本の中で「理科系の仕事の文章」を書くときの心得として以下の二つがあげられています。
(a)主題について述べるべき事実と意見を十分に精査し、
(b)それらを、事実と意見とを峻別しながら、順序よく、明快・簡潔に記述する
これらをもう少しくだいてみると、
- 内容を説明するうえで過不足がない記述を行う
- 事実と意見を区別する
- 読みやすい文章を書く
この3つの点なります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
内容を説明するうえで過不足がない記述を行う
簡潔かつ的を射た文章。それが目指すべき文章の形です。しかしながら、これは「こう書けばよい」と汎用的な事例を示せるものではありません。なぜならば、読む人によって「簡潔」のレベルが変わってくるからです。
この心得は、こう言い換えられると思います。
「書き出す前に、誰に何を伝えるのか明確にする」
これがはっきりしていないと過不足の判断が下せません。
仕事術についての知識が無い人に「GTD」とか「 押出しファイリング」といった言葉を何の説明もなしに使ってしまっては「説明不足」になります。しかし、そういった知識が豊富な集まりのプレゼンでは細かい説明は必要ないでしょう。むしろ余計な情報かもしれません。
ブログにおいても、それが一般の人向けなのか、コアな情報を欲している人向けなのかで「過不足」の基準は変わってきます。できる限り多くの人に読んでもらいたいという気持ちは大切ですが、全てについて説明的な文章を書こうとすると、どうしても長くなりがちです。
まず、誰に何を伝えたいのかを明確化しておけば表現の基準が見えてくると思います。
事実と意見を区別する
これは、詳しい説明は不要でしょう。事実として確定している事柄と、自分の考えや意見は読んだ人がはっきりとわかるように区別することです。
自分の考えについては、~と考える、~と思う、といった言葉をつけて事実とは区別できるようにしておけば、読む人の混乱が少なくなると思います。
読みやすい文章を書く
まず、これについて『理科系の作文技術』に出てくる心得をまとめます。
- 文章と文章の論理的なつながりを明瞭にする
- 一義的な表現かどうか吟味する
- はっきりと言い切る
- 難しい言葉を使わない
- 短い文で構成する
この中で一番重要な点は
「短い文で構成する」
という点です。これさえ押さえておけば他の部分は自然とカバーされてきます。
短い文であれば文章の意味が取りやすく、自分で読み返したときに論理的なつながりがあるのかどうか判断しやすくなります。また一義的な表現かどうかも吟味しやすいでしょう。
できるだけ短い文章を書こうと思えば、不要な言葉は削り取っていかなければなりません。その中で曖昧な表現やもってまわった難しい言葉は第一候補として削り取られていくでしょう。
読みやすい文章を書くためには一つ一つの文章を短くすること。
これを心がけながら、文章を推敲していけば読みやすい文章が出来上がると思います。
まとめ
今回は、文章を書く上で非常に基本的なことを書いてきました。
もう一度まとめると、
・書き出す前に、「誰に・何を」伝えるのかを明確にする
・事実と意見を区別する
・短い文を心がける
『理科系の作文技術』は1981年発売の本であり、類似の事は何度も何度も言われていると思います。
しかしながら、これは仕事上の文章だけでなくブログでのアウトプットにも通用する文章技術なのでフォーカスを当ててみました。
知的生産の過程で書く文章は、誰かに読んでもらう事が前提です。そして誰かに読んでもらうためには一定の作法が必要になってきます。それは読んでくれる人に時間を使ってもらう以上、必要最低限の礼儀ともいえます。
本当に基本的なことですが、これからブログを書き始めようと思っている方にはぜひ覚えてほしい心得です。
▼今週の一冊:
最近じっくり読んでいるのが以下の一冊。
クライアントから信頼を得られるアドバイザーになるための心得が詰め込まれた一冊です。コンサルタントに興味がある人には興味深い教訓が見つかると思います。
シゴタノ!でもおなじみの堀さんがLifehacking.jpにて「ライフハックブログ賞(仮)」(名前変わっているかも)、を行われています。沢山の名もなきブログに応援の光を当てる事が目的とのことです。
光栄な事に私のR-styleもちゃっかりノミネートされてしまいました。このシゴタノ!以外にも「仕事やライフハック」について書かれたブログは沢山ありますので、ぜひ一度チェックしてみてください。
▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。
▼次回のセミナー:名古屋・東京・大阪で開催!
10年続けてみてわかったフリーランスを続けるうえでの一番大切なこと

いざ一人で仕事を始めてみると、想定外の出来事が次々と起こります。アンハッピーなこともありますが、それ以上にフリーの醍醐味ともいえる、会社員では味わえない楽しさも得られます。それもまた想定外なのです。
10年というキリのいいこの区ギリに、この10年間を振り返り、
「どうしたら死なずにフリーランスを続けていけるか」を総括します。
このテーマでお話するのは実は今回が初めてです。
特に会社員の方々にとっては「フリーなんてとんでもない!」という恐怖感が先行しがちかとは思いますが、一部行き過ぎな誤解もあるように感じています。
このあたりの誤解を解消したい、そして一人でも多くの方に自分の専門性を武器に世間と渡り合うワークスタイルに触れていただきたいと考えています。
今回は時間が短いこともあり、フリーランスにとって最重要課題であるお金の管理を中心にお話します。
せっかく良い仕事をしても、売掛金の回収や経費のコントロールなど、お金の管理がきちんとできていなければ、すぐに“死”にます。
仕事の締め切りは交渉で何とかなりますが、支払いの期限はどうにもならないからです。
フリーランスになって最初に面食らうのは銀行のクールさでしょう。それだけに、お金に関してはクールなスタンスで臨みたいもの。
逆に言えば、ここさえ固めておけば、思う存分あなたの好きな仕事に打ち込むことができます。
クールでいるためのお金に関する仕組み作りや日々の習慣術など、僕がこの10年間に実践してきて特に役に立ったことをご紹介します。
そして、フリーランスは会社員以上に人と人との繋がりが命。僕自身、これまでに何度もこの人の繋がりのおかげで死なずに済みました。その多くはセミナーで知り合った人たちです。
今回のセミナーでも未来のあなたを助けてくれる人との出会いがきっとあるはずです。
これからフリーランスを目指す人はもちろん、すでにフリーランスな人も、ぜひご参加ください。
予定トピック
- フリーランスに向く人・向かない人
- 会社を辞める前に済ませておくべき7つの手続き
- 個人事業主のままでいるか法人化した方がいいか
- 経費精算がラクになる銀行とカードの使い分け
- 決算直前に慌てないためのデイリー経理習慣
- フリーランス必須ツールと使いこなしガイド
- iPhoneをアシスタントにする
- Gmailを顧客管理ツールにする
- ScanSnapとEvernoteでペーパーレスを実現する
- Evernote3.0と3.5を使い分ける
- Stickiesを秘書にする
- フリーランスの曲がり角をどう乗り越えるか
2/12(金) 19:00~21:00@名古屋
●日時:2010年02月12日(金) 19:00~21:00(18:30開場)
●会場:名古屋会議室/名古屋駅前店(第2会議室)
●定員:20名
●講師:大橋悦夫
2/24(水) 19:00~21:00@東京
●日時:2010年02月24日(水) 19:00~21:00(18:30開場)
●会場:ティーズ渋谷フラッグ
●定員:20名
●講師:大橋悦夫
2/27(土) 16:00~18:30@大阪
●日時:2010年02月27日(土) 16:00~18:30(15:30開場)
●会場:新大阪丸ビル新館
●定員:20名
●講師:大橋悦夫
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