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やるべきことをやるために、やるべきでないこともリストに書く

By: Tim PierceCC BY 2.0


「ToDoリスト」「タスクリスト」に書いてあることを全部順番に進めればあっけなく「やるべきこと」は終わるのに、人はなぜかこの「大事なことリスト」に書かれていない、全く違うことを始めてしまう。

大事なことしか書かれていないから何もやらずに1日が終わる たすくまセミナーで学んだこと

引用は、約1年前のセミナーについて、ごりゅごさんが書いた記事です。

今思うと、上述の「大事なことし書かれてないリストを使っていると大事なことがなかなかできない」もう一つの理由を、セミナーで、もっと強調しておくべきでした。

書かれていないことができてしまう!

私たちは、考える生き物なので、可能性について何らの検討を加えることなしに、やるべきであると、100%明らかだとか、絶対に大事だという事実だけをもって、機械のように自動的に行動することはできないのです。

やるべきことだけが並んでいるリストというのは、やるべきでないことや、やらなくていいことは、もちろん書かれていないということになります。

しかし、だからといって人間、やるべきでないことや、やらなくていいことを、まったくやらないかというと、そんなことはあり得ないでしょう。

当然、やるべきことはやらなければいけないし、価値のあることをやるべきだとどれほど明らかであっても、それでも私たちはやるべきでないことも、やります。

だからその「やるべきでないこと」こそ、逆説的にも管理すべきということになるのです。

やるべきことをやるのは当然です。
同時に、やるべきでないことも、当然やるのです。

そして、やるのが難しいのは「やるべきこと」のほうです。
「やるべきでないこと」のほうは「ついやってしまう」ものです。

両者を必ず混ぜることになる1日の行動のうち、もし「やるべきこと」だけを管理したならば、「やるべきでないこと」は野放図にドンドン実行されてしまうことになります。

とは言え、1日の時間は有限で、意欲も元気も有限なので、やるべきでないことがドンドン実際に実行されてしまうならば、やるべきことは一切実行されないまま終わる、ということになりかねないわけです。

やるべきでないことも、私たちはします。それを堕落だとか意志力が弱いとか根性がないなどと言っても、意味がないでしょう。

やるべきでないこともやってしまう。その分、やるべきことはできなくなる。とはいえやるべきことはやるべきなのだから、それをこなすためにも、やるべきでないことを、節制しながらやるべきなのです。

つまりやるべきでないことを、野放図にならないように、実行していく。やるべきでないことを、管理するということです。やるべきでないことでも、それをやる以上は、1日のリストの上に、すべて載せることがどうしても必要なのです。

やるべきことだけが書かれているリストだけを眺めては、今は疲れているから、そこに書かれていない「コーヒーを飲む」と「Facebookにコメントする」の「マルチタスク」をこなし気力を充填しよう、としていたら、大事なことのリストから1項目も減らないまま、使える時間と気力だけが減るのです。

この状態を脱するには、まず、やるべきことリストのなかに、やるべきでないことであっても、やる以上は、全てリストアップすることです。

▼編集後記:
佐々木正悟



8月22日 第2回 心理ハックセミナー(東京都)


第2回のテーマは「集中を生み出す時間管理」です。

(なお、こちらのセミナーは「心理ハック」というテーマで一貫させてはおりますが、シリーズものではありませんので、第2回に参加いただくにあたって、第1回参加は必須ではありません)

時間管理というのは、誰もが「望むところ」ではあるものの、ビジネス書のなかでは必ずしも「うけ」がよくないという、不思議な不変のテーマです。

1つには「時間を作っても、それを何に使うの?」という、時間貧乏の筆者にはうらやましい疑問がたえず発されるせいかもしれません。

あるいは「時間管理なんかうまくいきっこない」というほとんど絶望的なあきらめの念があるのかも知れません。

私は「時間管理」が可能だという「セクト」にくみする人間ですが、「時間管理」によって成し遂げるべきことは「集中」です。

集中するために時間管理するのです。

時間管理とは、集中する時間を少しでも多くもてるようになるための、方法論です。

繰り返しになりますが私は、時間管理は可能であり、可能にする方法がある、という考えをずっと抱いてきています。
そういう方法に興味ある方に、ご参加いただけると幸いです。