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TaskChuteってなんだろう?#01:タスクシュートはなぜ作業が進むのか?

By: Sean MacEnteeCC BY 2.0


TaskChute2の大幅アップデートにともないまして、本連載をスタートします。ノマドの連載は前回で終了とさせていただきます。

開発者であり、シゴタノ!管理人でもある大橋悦夫さんは、最新アップデートを「地味」と謙遜されていましたが、今回のアップデートは極めて重要で、私自身はもうこれ以上望むものがほとんどなくなりました。

この機会にいま一度「タスクシュート」というものと、私の最大のテーマでもある「先送り」についてお話ししたいと思います。

タスクシュートはなぜ作業が進むのか?

なんと言っても私が「タスクシュート方式」で仕事を進めているのはシゴトが進むからです。そして「タスクシュート方式」はやはりTaskChute2がもっとも運用しやすいので、MacにFusionを入れてまでこうしているのです。

アナログかデジタルか、7つの習慣かGTDか、はたまたタスク管理は必要かといった議論までありますが、私にとって基準は1つだけです。シゴトが進むかどうか。シゴトが進めば何でも良いのです。

タスク管理しないなどという選択肢は私には意味がありません。以前はタスク管理もせず、それでなにもしなかったのです。ただそれだけです。なにもしなくても生きていけるようになれば、タスク管理などしません。

今の私は何もせずに生きていくことはできないので、タスク管理するのです。その上タスクシュート方式でなければほとんど仕事を先送りしてしまうから、TaskChute2を使うのです。

しかしなぜTaskChute2だとシゴトが進むのか。それに私は興味津々です。

「高い目標」の意味するもの

先日知人と話していたら「ダイエットや貯金では、ギリギリ可能な中でもっとも実現できなさそうな目標を設定するとよい」といい出しました。

どちらかと言えばその逆を言いそうな人の発言だったので、真意を質しました。

するとこういうことでした。

「ダイエットや貯金で、余裕を持った目標値を設定すると、その余裕を「利用」しようという気になる。そうして勝手に「これくらい食べても(散財しても)大丈夫」と判断して、失敗する」というのです。

なるほど、と思いました。人はすぐに自分の都合のよいように判断基準を解釈し、行動を変質させてしまうものです。とっさにそれができないようにあらかじめ基準をギリギリにしておくのです。すると「これだけためるにはいかなる散財も許されない」ということになるでしょう。

これはまさにTaskChute2でシゴトが進む理由に合致します。

「後ろはない」事実の見える化

私は毎週土曜日、週次レビューによって向こう一週間のタスクを詰めていきます。朝起きて、顔を洗って、コーヒーをいれて、部屋を暖めるという行為の一つ一つの時間を見積もって、それを早朝セクション、朝食セクション、午前セクション、昼食セクションなどに割り振り、全部詰めてしまうのです。

168時間後の自分がどうであるかを知りたいからではありません。これはあくまでシミューレーション、予定に過ぎず、その通り生きることができるなどということではありません。

そうではなくて、「後ろはない」ということを目に見えるようにしておきたいのです。私達は翌日、翌々日などの「先の日時」に「空いた時間」があると思って生きています。しかしそれは、ないのです。まったくないわけではなくても、ほとんどまったくないのです。

空いた時間がないということは、そこに先送りにできる仕事もないのです。

それにタスクシュートでは少なくとも「やるべきこと」や「毎日ほぼ間違いなくやらざるを得ないこと」(たとえばトイレ)を入れてあります。順番も少なくとも一度は「最適な並び」を考えてあります。その上「望ましい時間帯」(昼食は昼に食べる)まで検討してあります。

仕事を先に送るということは「後ろの空いた時間」(空いていない)に詰め込むと同時に、最適な順番をぶちこわしにすることをも意味しているのです。

以上の事実は頭で考えれば分かりそうなものですが、TaskChute2ならば目で見て確認できます。この視認が強力なのです。

「どこからどう見ても、これは今やるのが最善だ」

この判断こそが、先送りを防ぐもっとも強力な武器なのです。
その連続によってシゴトは先に進むのです。
すなわちTaskChute2を使うとシゴトが先に進むのです。

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▼編集後記:
佐々木正悟

クラウド時代のタスク管理の技術
クラウド時代のタスク管理の技術 佐々木 正悟

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Kindle版で私自身「買って」見たのですが、けっこう読めます。(笑)

正直、けっこう読めるというのではいけなくて電書で読んだ方が読みやすいくらいでなければいけないと思うのですが、何しろ電書向けに書いたというわけではないので、やっぱり限界はあります。

電子書籍は、書籍と同じではない、と痛感しました。電子書籍は電子書籍向けに書かなければいけない。

ビジネスとしてちゃんと回収できるのかという問題は根深く残っています。私自身が「損得抜きでがんばる」というのでは、美談3歩手前にしかなりません。それでは結局「読者」の人にもギャンブルになってしまいます。また私もいずれは手を引かざるを得なくなるでしょう。

しかし電書に期待したいという方はたくさんいると思います。電書だけになる必要は全くありません。しかし電書だから買うという本は間違いなくあるはずなのです。そんな本を出していきたいと心から思います。(選挙みたいなしめくくりだ笑)