ワーク/ライフ・コンサルタントのパク・ジョアン・スックチャ氏による仕事を効率よく進めるための9つのコツをご紹介します(「仕事のスピードをアップさせるコツ」でも取り上げた日経ビジネスアソシエの特集記事より)。
1.作業にかかる時間を見積もる
2.「締め切り」を設定する
3.正しい時間帯を選択する
4.自分へのアポを取る
5.完璧主義に陥らない
6.「すきま時間」を活用する
7.メールや書類などの処理は一度に済ませる
8.「考える時間」を定期的に取る
9.仕事は前倒しにして進め、「すぐやる」習慣を身につける
上記のうち印象に残った3つを、これまでのシゴタノのエントリと比較しながら詳しく見てみます。
1.作業にかかる時間を見積もる
時間がどれくらいかかるわからないような作業は、いくつかのタスクに分解して、分解した個々のタスクごとに時間を見積もると良さそうです。例えば、レポート作成なら、
(1)資料集め 1時間
(2)アウトライン作成 30分
(3)図表・グラフ作成 2時間
(4)文章作成 1時間
(5)推敲&修正 30分間
というタスクに分解することで、1つ1つの作業の時間が具体的に見積もれます。単に「レポート作成:5時間」と見積もってもいいのですが、そうすると今回は良くても次回に困ります。
例えば、実際に作業した結果8時間かかった場合、なぜ3時間余計にかかったかの原因が追究しにくいからです。
タスクに分解しておき、それぞれ実際にかかった時間を記録しておくことで、どのタスクが見積もりよりもかかったのか、あるいは見積もりよりも早く終えられたのかがわかり、次回のレポート作成の際により正確な見積もりが期待できます(ただし、タスクを細かく分解しすぎると、合成の誤謬よろしく、総時間が多めになってしまうのでほどほどに)。
参考>“地図”に従って淡々と仕事を進める(糸に意図を託す管理ツール)
残り2つはサクッといきます。
6.「すきま時間」を活用する
参考>カテゴリ別にタスクリストを作る(ちょっとした空き時間を有効活用するコツ)
参考>ケータイメールを活用する(空き時間を活かすコツ<実践編>)
8.「考える時間」を定期的に取る
参考>毎日5分間だけ書き殴る(1日5分で効果的に反省するコツ)
参考>週に1度整理する(週記のススメ)
参考>持論をつくる(知りえたことを行動に移すコツ)
パクさん曰く、
成果を上げた人たちは、皆さん素晴らしい時間の使い方をされていますが、基本的な考え方に特別なものはありません。タイムマネジメントとは「今できる仕事をすぐやる」とか、当たり前のことをやり続けるにすぎないからです。ところが多くの人がそれができない。なぜでしょうか。
ということで理由が2つ挙げられています。
1.会社でも学校でもタイムマネジメントを教えていないから
2.「やり続けること」ができないから
特に2については、
確かに、気分が乗らない仕事には積極的になれず、後回しにしてしまいたくなることもあるでしょう。でも、「さっさと済ませて、おいしいものを食べに行こう」などと気持ちを切り替えることは誰にでもできるはず。
タイムマネジメントは、複雑なプロセスや多くの労力を要するものではなく、簡単な行動を積み重ねていくことなのです。
と書かれています。このあたりについては、以前「やるべき時にやる気を出すコツ」というエントリで具体的な方法をご紹介しています。
それにしてもなぜここまでしてがんばらないといけないのでしょうか? パクさん曰く、
タイムマネジメントの究極の目標は「人生全体の質」の向上、すなわち仕事と私生活をともに高めていくことです。そのためには、自分に合った方法を自分で考えなければいけません。一度しかない人生を悔いなく過ごすにはどうすればいいか、自分自身で答えを探してください。
そういえば、睡眠時間を短くするのも「ライフスタイル全体を見直す」話につながっていました。部分の最適化ではなく全体の最適化が重要っぽいです。
つまりライフ・バランスを取るということは、AのためにBをガマンするというような単純な話ではなく、やりたいことを少しでも多くやるための方法論だということです。
<仕事を効率よく進めるための9つのコツ>
全体から見た効率を考える。
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