貯蓄、ダイエット、英語の勉強等々を、一年間続けるための3冊+α

カテゴリー: ビジネス心理書評

ところで新しい習慣を始める際には、「静止摩擦」から脱出しなければいけない分だけ、最初の3週間が最も苦しいということをロビン・シャーマを始め多くの人が指摘していますが、今日12 月 11 日はちょうど 2009 年の元旦から3週間前です。

2009 年に新しい習慣を始めたいなら、今日がチャンス

なるほど。

私も前回「新しい習慣のための助走」について書いたばかりでしたが、「まだ3週間前」ですから、助走は半月前くらいからで良いかと思っていたのですが、少し甘いでしょうか?

ところで、「助走」とは言え新しい習慣に取り組み出すという意味では、「本戦」と違いはありません。どうやったら「習慣がきちんと続けられるか?」という問題は、助走であってもぶつかる問題です。

当ブログ管理人の大橋悦夫さんが書いた『そろそろ本気で継続力をモノにする!』を初め、習慣継続のためのビジネス書、自己啓発書はたくさんありますが、実際に役立つと私が信じられる3冊を今回ご紹介したいと思います。ぜひ「助走を継続する」ためにもお役立てください。

習慣形成のための3册

『そろそろ本気で継続力をモノにする!』

そろそろ本気で継続力をモノにする!
大橋 悦夫

日本能率協会マネジメント 出版情報事業 2007-08-23
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表現は幼稚だが、わかりやすい
ブログを読む感覚でさらっと
継続力という定義

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まずは、今述べたばかりの『そろそろ本気で継続力をモノにする!』(以下『そろそろ本気』)です。本書を読んでまず、2009年から新しく始めたい「あなたの習慣」の傾向を知りましょう。傾向というのは、あなたの習慣が

・とにかく続けたい(続ける系)
・貯めなくてはならない(貯める系)
・スキルを身につけなくちゃ(技術系)

のいずれのタイプなのかを知るということです。
昨年の今頃の「日経ビジネスAssocie」によりますと、「新しく始めたい習慣」として圧倒的第1位だったのは、「貯蓄」でした。「貯める系」というわけです。

ウォーキングや「2009年は人に優しく接する」といった「続ける系」は、特に「ゴール」というものがありません。今日、百人目の人に優しく接したから、明日からは無神経な自分に戻ってもいい、という話にはなりません。

一方で「貯蓄」には一定のゴールを設定できますし、そうした方がうまく行くものです。また、やめてしまっても一定の結果が形として残ります。もちろんウォーキングも何日か実行すれば、やめてしまったからといって何にもならなかった、などということはありませんが、貯金のようには残りません。

こうした「続けたい行動のタイプの違い」について詳しく書かれているのが『そろそろ本気』なのです。身につけたい習慣のタイプによって、注意すべき点や押さえておくべき考え方が懇切丁寧に書かれていますから、2009年のためにも、一読しておくことをおすすめします。

『脳が教える!1つの習慣』

脳が教える! 1つの習慣
本田 直之 中西 真雄美

講談社 2008-07-05
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繰り返し読みたくたった本です
小さな習慣が格差を生む
真理は単純にできている。

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続けたい習慣の「傾向と対策」が分かったら、次の問題はメンタル面での戦略に入ります。「不安との闘い」です。

「不安」というのは非常に微妙な心理で、「これこそが不安だ!」というようなわかりやすいものではありません。なんだかよく分からないうちに、

・こんなことを続けていて意味があるのだろうか?
・今くらいはしようがない
・まだ時期ではなかった

といった、よく耳にする「内言」が行動力をじわりじわりと蝕んでしまうのです。そして気がついたら、習慣は消滅してしまっています。

そのようなことが生じる、脳科学的なメカニズムを解説しているのが『脳が教える!1つの習慣』です。もちろんメカニズムの解説だけで終わりにせず、その対策も詳細に論じられています。

何を続けたいのか、その習慣はどんなものなのか、そのゴールはどこなのか、などについて明らかに分かっていて、しかもやる気もある。それでもいつしか「習慣が消滅」してしまうという人には、必読の書と言えるでしょう。

『マニャーナの法則 明日できることを今日やるな』

マニャーナの法則 明日できることを今日やるな
青木 高夫

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2007-04-05
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生活習慣がすっかり改善されました!
やるリストばかりたまってうまくいってないときの新しい発想!
タイムマネジメントに挫折した人に

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やることは分かっていて、やる気もあるし、不安もなくなった。
それでも習慣形成に挫折することがあるとすれば、本当に「時間がない」事態にはまったときです。

その対策のために、『マニャーナ法則』は現在最高の1冊だと思います。タイム・マネジメント、タスク・マネジメントを現実的に考え、混乱した挙げ句いつの間にか自分の時間がなくなってしまった、という事態を未然に防ぐ基本姿勢が身につきます。

のみならず、本書では「ファースト・タスク」と名付けられた「形成したい習慣」を身につけていく具体的な時間管理法まで言及されています。「時間が全然ない」中で「習慣形成のための時間を捻出する」のは絶対に易しくないことです。だからこそ、本書のような本が必要になるのです。

もう一押しするために

以上の3册の考え方を身につければ、よほどムリのある習慣でない限り、ひと月も続かずに終わる、といったことはなくなるでしょう。

しかし、「考え方」の他に目新しいツールがあれば、それがユニークな刺激になり、挫折の危険を遠ざけ、習慣形成のきっかけを得られます。ここで、冒頭引用したLifehacking.jpさんから、もう一度他の記事を引用してみます。

極端な持論ですが、どんな人にでもいますぐに実践することのできる最も簡単な「成長術」あるいは「成功術」は、数を数えることだと思っています。

「成長する人」は数を数える:FlipCounter+ for iPhone

iPhoneのように、日頃から身につけているがジェットに「数を数える」ためのツールを入れておくことで、「習慣そのもの」を後押しする衝動を得るのです。ちょっとした気持ちの点火に過ぎませんが、本と違ってツールは直感に訴えます。少しでも続けていくうちに数字が「貯まり」、そのことが喜びをもたらし、習慣形成の意欲を高めてくれるでしょう。

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