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ビジネス心理
タスクのバリアフリーをめざす
心理学と福祉にはそれなりの関係がありますが、心理学は必ずしも社会の福祉にまっすぐ向かうものではなく、また福祉の仕事は必ずしも心理的なケアばかりとは限りません。 私は去年、福祉系の女性と結婚して以来、いかに自分が「福祉的でないか」を感じさせられることがよくあります。 たとえば私の実家は寺ですが、玄関はバリアでいっぱいです。古いお寺というのは概してそうですが、我が家もどちらかというと、健常者ですらつまずきかねないような段差が、そこかしこに備え付けられています。 -
ビジネス心理
「やりがい」とは何か?
「やる気」というテーマに仕事の「やりがい」というコンセプトは欠かせませんが、私はつい最近発行した『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』という本の中では、あまり「やりがい」という言葉を使いませんでした。というのも「やりがい」という言葉を使ってしまうと、 ・「やりがい」があるからこそ、人は「やる気」が出る ・「やる気」が出るから、その仕事には「やりがい」を感じる という二つの方向が行き来してしまい、読者の方を混乱させてしまうのではないか、と恐れたからです。 -
ビジネス心理
自分を不利にしてやる気を節約する
私はかねてから、「セルフ・ハンディキャッピング」(自分をあえて不利にすること)という概念は興味深いし大切だと感じてきました。 とくにこの概念で、「やる気」(のなさ)を説明したら、面白いことがたくさん見えてくるのではないか、と考えています。 -
ビジネス心理
未来日記の密かな楽しみ
・今日も仕事はしないと。でも半日で可 とは、先週の私が今週の私について、推測して書いたことです。この推測は完璧です。現に私は今、それを実行中ですから。もっともこれは、後から振り返れば、べつにどうということではありません。先週の段階で、この程度のことは容易に予測できました。 けれども未来日記の本当のおもしろさは、私の実行している限り、未来の行動を予測する点にあるのではなく、「読む楽しみ」にあります。それはちょうど、外国の文通友達からの手紙を読む楽しみに似ています。