早起きで磨く「妄想力」と「妄想分析力」

更新日 2014 年 10 月 2 日
投稿日 2012 年 8 月 18 日
著者池田千恵
カテゴリー七転び早起き

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photo credit: ezola via photo pin cc

池田千恵ただいま、来年版『朝活手帳』の編集・校正作業真っ最中です。手帳というとテンプレートが決まっていて毎年同じ物を出しているように思われがちですが、実はそうではないです。

朝活手帳は使ってくださる皆さんと一緒に育っていく手帳だと考えているので、日々意見をいただく機会を設け、毎年改善しています。今回もいろいろ、アップデートがあるのでどうぞお楽しみに！

先日も『朝活手帳』版元のディスカヴァー・トゥエンティワンにて、朝活手帳のご意見を聞きながら、朝の時間を楽しく過ごすためのセミナーを開催しました。

※当日の様子はディスカヴァー社長室ブログから。

ディスカヴァー社長室blog: 「妄想力」でなりたい自分に！朝活手帳ワークショップレポート●山崎

この時お話したキーワードは「妄想力」。

妄想力とは？

朝、あんなこといいな、できたらいいな、と妄想して、それを具体的に実行可能なところまで落とし込み、実現させるための方法論を、私は「妄想力」と読んでいます。

早起きしたい、でもなかなか起きられない、という人は、朝、楽しくないことをしていることが多いのです。楽しくないことだから、目覚まし時計が鳴ったときに「なんで早起きだけで辛いのに、その上でまた、面倒くさいことをやらなきゃいけないの？」と、余計に辛くなってしまうわけです。

スキルアップのために朝を使いたい、というのは、確かに切実な問題です。でも、朝の時間で「しなきゃ」とプレッシャーがかかることや、なんとなく「できたらいいな」とぼんやり思っていることは、特に早起きの定着期においては敵です。

だから、朝ベッドから思わず飛び起きてしまうような、楽しい妄想を朝、してみましょう。普通に考えたらすぐは叶わないような、大きな未来を、発想を広げて朝、想像するのです。それを私は「妄想力」と呼んでいます。

例えば、

海外の自分の別荘のベランダで、海に沈む夕日を眺めつつ、のんびりビールでも飲みながら本を読む自分を妄想したり
ダイエットに成功して、今までは絶対に着られなかった、体の線がはっきり出る服を着ている自分の姿を妄想したり

夢が叶った時に着ている洋服の手触りや、自分が食べている高級レストランのメニューというところまで、細かく細かく想像すると、さらにやる気がでます。

実は私の最初の本『「朝４時起き」で、すべてがうまく回りだす！』も、執筆中から、全国の書店で平積みになっている姿を繰り返し妄想しました。『朝活手帳』が毎年、定番商品として書店や東急ハンズに並ぶ姿も、発売が決まる前から妄想していました。

妄想から一歩進め、妄想を整理整頓するために

ただし、ここまではよくある話。妄想を妄想だけで終わらせると、一瞬気分が良くなるだけで終わってしまいます。妄想から一歩進め、妄想を整理整頓することが大きなポイントとなります。これを私は「妄想分析力」と呼んでいます。

楽しい未来を想像して、幸せな気分になったあと、それを5W2Hに落とし込み、自分は一体何をすれば良いかを考えるのです。いつ（When）どこで（Where）誰が（Who）何を（What）どうする（How）なぜ（Why）いくらで（How much）と、細かく考えて実行可能なところまで落とし込みます。

5W2Hで細かく突き詰めると、想像しきれずに行き詰まる箇所があります。行き詰まる箇所を認識できたらラッキーです。そこをクリアするためにはどうしたらいいのかな？という所まで深く深く考えることができるわけですから。そこまで落とし込めれば、妄想が現実になる確率は格段に高くなります。

自分の道を信じられないのは、信じるしかないところまで徹底的に考え抜いていないからではないでしょうか。目標をなんとなく想像するだけに終わらせず、行動に移すためには今、どこからスタートすれば良いかを徹底的に分析してみると、一歩足を踏み出したときに、今何号目を歩いているかが分かるようになるのでやる気がでます。

また、この作業を朝すると、妄想を実現するためにふさわしい情報をキャッチできる確率が高まります。ただの妄想だと、その妄想を現実にするために自分が何をしたら良いのかが曖昧だから、周囲の環境にヒントを見つけることが難しい。でも、きちんと妄想を分析しておくと、ちょっとした周囲の会話や新聞、雑誌で目にしたできごとにアンテナがピピっと働くようになります。

そして、妄想はとにかく楽しい。もう、その妄想を実現した気分になっているから、朝からいい気分で一日スタートできるようになります。

朝の「妄想族」を増やしたい！

「早起きしたら、何かまじめなことをしなければいけない」と思ってなかなか早起きを楽しめない人は、ぜひ、朝妄想してみてください。その後の妄想分析はちょっと骨が折れるかもしれませんが、楽しい気分になった後なので勢いがつきますよ。

ちょっと恥ずかしい過去を話すと、私は昔、「バリバリ仕事ができるビジネスパーソン」を夢見ていました。でも、その当時はいくら努力しても目標に近づいている実感が湧きませんでした。今思い返すと、「バリバリ仕事ができるってどういうこと？」「ビジネスパーソンってどんな人のことをいうの？」というところまで落とし込めていなかったので、頑張っても頑張っても前に進んでいる感じがしなかったと気付きます。妄想はしていたけれど、妄想分析力が足りなかったなー、と、当時の自分を思い出すとかなり恥ずかしいです。

きちんと妄想を分析できると、達成度、進捗度が見える化できるから、目標に向かって前進している実感が生まれます。一度や二度、失敗しても、それを糧に頑張ることができるようになります。

ぜひ、朝の時間で楽しい未来を妄想してください！

私は『朝活手帳』で、朝の「妄想族」を増やしていきたいと考えています。妄想を妄想で終わらせない人がどんどん増えたら、きっと世の中が楽しくなると思っているのです。朝活手帳が、そのお手伝いとなることを心より祈りつつ、今ラストスパートをかけています！

▼編集後記：
池田千恵