144日間毎日、一日の終わりに「今日の気分」を6段階で評価してみた結果わかったこと

mood

『地上最強の商人』という本に以下のようなワークが紹介されていました。

私たちは、さまざまな周期について研究を行なった中で、「人間の感情の周期」もとりあげました。何年か前に、ペンシルベニア州のレックス・ハーシー教授が行なった研究では、「人間の平均的な感情の周期は五週間前後である」と結論づけられました。

(中略)

ただし、あなたの感情の周期はぴったり五週間とは限らず、それよりも長いか、あるいは短いかもしれませんが、あなた自身の感情の「高まり」と「落ち込み」の周期を知ることができたら、すばらしいに違いありません。

ここで、自分自身の重要な秘密を探るための簡単な方法をご紹介します。次のような表を用意してください。

(中略)

毎晩、一日をふりかえって、その日のあなたの気分をチェックしてみてください。そして、当てはまる欄に、黒い点で印をつけ、毎日その点をつないでいってください。

そこに、ある種のパターンが存在するのに気づくはずです。それが、あなたの自然な感情のリズムで、ほとんどの場合、そのパターンがくり返されます。

ここまで読んだところで本を閉じて、すぐにえばろぐで「気分を記録するためのテンプレート」を作りました(冒頭の画像がそれです)。

2013年8月31日のことです。

その日の晩から、「今日の気分」の記録をつけはじめました。

以下、144日間の記録です。

144日間の気分の記録

「高まり」と「落ち込み」を視覚的にわかりやすくするために以下のように記号を使って並べてみます。
白丸(○)が多いほど「高まり」に、黒丸(●)が多いほど「落ち込み」に近づくことを示します。

この6項目は『地上最強の商人』で紹介されていた方法に準拠しています。

以下、2013年8月31日から2014年1月21日(昨日)までの実際の記録です。

001 08月31日 ○○●●●不快感
002 09月01日 ○○○○●壮快感
003 09月02日 ○○○○●壮快感
004 09月03日 ○○○●●普通
005 09月04日 ○○○○○幸福感
006 09月05日 ●●●●●不安
007 09月06日 ○○○○●壮快感
008 09月07日 ○○○○○幸福感
009 09月08日 ○○○○●壮快感
010 09月09日 ○○○○●壮快感
011 09月10日 ○○○○○幸福感
012 09月11日 ○○●●●不快感
013 09月12日 ○○○○●壮快感
014 09月13日 ○○○●●普通
015 09月14日 ○○○●●普通
016 09月15日 ○○○●●普通
017 09月16日 ○○○○●壮快感
018 09月17日 ○○●●●不快感
019 09月18日 ○○○●●普通
020 09月19日 ○○○○●壮快感
021 09月20日 ○○●●●不快感
022 09月21日 ○○○●●普通
023 09月22日 ○○●●●不快感
024 09月23日 ○○○●●普通
025 09月24日 ○○○○●壮快感
026 09月25日 ○●●●●憂うつ
027 09月26日 ○○○○○幸福感
028 09月27日 ○○○○○幸福感
029 09月28日 ○○○○○幸福感
030 09月29日 ○○●●●不快感
031 09月30日 ○○○●●普通
032 10月01日 ○○●●●不快感
033 10月02日 ○○●●●不快感
034 10月03日 ○○○●●普通
035 10月04日 ○●●●●憂うつ
036 10月05日 ○○○○●壮快感
037 10月06日 ○○○○●壮快感
038 10月07日 ○○○○●壮快感
039 10月08日 ○○○○●壮快感
040 10月09日 ○○○○○幸福感
041 10月10日 ○○○○●壮快感
042 10月11日 ○○○○●壮快感
043 10月12日 ○○○●●普通
044 10月13日 ○○○○○幸福感
045 10月14日 ○○●●●不快感
046 10月15日 ○○○○●壮快感
047 10月16日 ○○○●●普通
048 10月17日 ○○○○●壮快感
049 10月18日 ○○○●●普通
050 10月19日 ○●●●●憂うつ
051 10月20日 ○○○○●壮快感
052 10月21日 ○○○●●普通
053 10月22日 ○○●●●不快感
054 10月23日 ○○○●●普通
055 10月24日 ●●●●●不安
056 10月25日 ○○●●●不快感
057 10月26日 ○○●●●不快感
058 10月27日 ○○○●●普通
059 10月28日 ○○○○●壮快感
060 10月29日 ○○○○●壮快感
061 10月30日 ○○○●●普通
062 10月31日 ○○○●●普通
063 11月01日 ○○○○●壮快感
064 11月02日 ○○●●●不快感
065 11月03日 ○○○○●壮快感
066 11月04日 ○○○○●壮快感
067 11月05日 ○○○○●壮快感
068 11月06日 ●●●●●不安
069 11月07日 ○○○○○幸福感
070 11月08日 ○○●●●不快感
071 11月09日 ○○○○●壮快感
072 11月10日 ○○●●●不快感
073 11月11日 ○○○○●壮快感
074 11月12日 ○○○●●普通
075 11月13日 ○○○●●普通
076 11月14日 ○○○●●普通
077 11月15日 ○○○○●壮快感
078 11月16日 ○○○○●壮快感
079 11月17日 ○○○○●壮快感
080 11月18日 ○○○●●普通
081 11月19日 ○○○○○幸福感
082 11月20日 ○○○○●壮快感
083 11月21日 ○○○●●普通
084 11月22日 ○○●●●不快感
085 11月23日 ○○○●●普通
086 11月24日 ○○○●●普通
087 11月25日 ○●●●●憂うつ
088 11月26日 ○○●●●不快感
089 11月27日 ○●●●●憂うつ
090 11月28日 ○○○●●普通
091 11月29日 ○○○●●普通
092 11月30日 ○○●●●不快感
093 12月01日 ○○○○●壮快感
094 12月02日 ○○○○●壮快感
095 12月03日 ○○○○●壮快感
096 12月04日 ○○○●●普通
097 12月05日 ○○○○●壮快感
098 12月06日 ○○○●●普通
099 12月07日 ○○○○○幸福感
100 12月08日 ○○●●●不快感
101 12月09日 ○○○○○幸福感
102 12月10日 ○○●●●不快感
103 12月11日 ○○●●●不快感
104 12月12日 ○○●●●不快感
105 12月13日 ○○○○○幸福感
106 12月14日 ○○○●●普通
107 12月15日 ○○●●●不快感
108 12月16日 ○○●●●不快感
109 12月17日 ○●●●●憂うつ
110 12月18日 ○●●●●憂うつ
111 12月19日 ○●●●●憂うつ
112 12月20日 ○○○●●普通
113 12月21日 ○○●●●不快感
114 12月22日 ○●●●●憂うつ
115 12月23日 ○○○○●壮快感
116 12月24日 ○○○○●壮快感
117 12月25日 ○●●●●憂うつ
118 12月26日 ●●●●●不安
119 12月27日 ○○●●●不快感
120 12月28日 ○○●●●不快感
121 12月29日 ○○○●●普通
122 12月30日 ○○●●●不快感
123 12月31日 ○○○●●普通
124 01月01日 ○○○●●普通
125 01月02日 ○○○●●普通
126 01月03日 ○○●●●不快感
127 01月04日 ○○○○●壮快感
128 01月05日 ○○●●●不快感
129 01月06日 ○○●●●不快感
130 01月07日 ○○○○●壮快感
131 01月08日 ○○○●●普通
132 01月09日 ○○○●●普通
133 01月10日 ○○○●●普通
134 01月11日 ○○○○○幸福感
135 01月12日 ○○●●●不快感
136 01月13日 ○○●●●不快感
137 01月14日 ○○○○●壮快感
138 01月15日 ○○○○●壮快感
139 01月16日 ○○○○●壮快感
140 01月17日 ○○○○●壮快感
141 01月18日 ○○●●●不快感
142 01月19日 ○○○●●普通
143 01月20日 ○○○●●普通
144 01月21日 ○○●●●不快感

以下、集計とシェアです。


まず、「普通」以上の日が144日のうち95日ありました(66%)。
「壮快感」以上に限ると56日(39%)。

つまり、4割弱は「だいたい良い気分」で過ごせていることになります。

次に、「不快感」以下の日が49日ありました(34%)。
「憂うつ」以下に限ると14日(10%)。

5ヶ月のうち約2ヶ月(7週間)は「思うようにいかないものだ」という気分で一日を終えることになり、そのうちの2週間はかなり深刻で残念な気分に見舞われる、ということです。

このあたりは実感とも一致しています。

わかったこと

こうして144日間をふり返ってみて改めてわかったことがいくつかあります。

順不同に挙げると、

という感じです。

感情の「高まり」と「落ち込み」の周期は5週間、という話がありましたが、最上位の「幸福感」と最下位の「不安」の出現頻度に注目すると、

という傾向が浮かび上がってきました。

ダメな日が月に一度はやってきて、でもそれをはるかに上回る素晴らしい日が月に2回か3回はある、というわけです。

また、週次レビューや月次レビューの際に、気分という切り口で日々の記録にズームインする、といったこともできるようになります。

などなど、“伏線”となる出来事が記録から見つかることがあります。これを捕らえることができれば、「幸福感」を再現する、あるいは「不安」を予防するうえで役に立つはずです。

さらに、この習慣を続ける中で改めて気づいたことは、

ということです。

毎日寝る前に「今日の気分は?」という“アンケート”に答えることになるので、日中は無意識のうちに「良い気分」を招き寄せるような行動を起こすようになっていたと思います(無意識なのでよく分かりませんが…)。

そして、気分はカーリングのストーンのようなもので、直接コントロールすることはできませんが、その原因である行動(カーリングでいえば最初のショットおよびその後のスウィーピング)はコントロールできる、という不動のルールです。

冒頭の引用の続きを『地上最強の商人』から引いておきます。

数ヶ月後、驚くほど正確に次の「高まり」がいつくるかわかるようになり、また「落ち込み」がやってきたときのために、心の準備ができるようになります。

この知識、つまり「未来の自分の状態を予測する能力」があれば、自分の気分に対応して行動することができるのです。

意気揚々とした時期を過ぎようとしているときには、安請け合いや、不可能な約束をしたり見通しの甘い分割支払い契約をしたりする前に、よく考えるようになるはずです。

また、何事もうまくいかない低迷期も乗りきることができます。そんな時期もすぐに過ぎ去ってしまうことを、今では熟知しているからです。


やり方

ちなみに、記録に使った「えばろぐ」の設定は以下のように行ないました。
下のドラムから「複数選択」を選んだうえで、上の「複数選択可」をオフにします。



フォーマットの全体は以下のとおり(毎日のテンプレートを拡張しています)。



200円
(2014.01.22時点)
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最後に

『地上最強の商人』という本は2010年ぐらいから名前だけはときどき耳にしていて気になっていたのですが、踏ん切りがつかずにいました。

その後、2012年に『人蕩術奥儀』という本に出会って感銘を受け、
しばらくしてから『地上最強の商人』の訳者が『人蕩術奥儀』の著者であることに気づき、
「これは読まねば!」ということで読み始めたのが2013年4月1日の16:50。

その日から『地上最強の商人』に載っている課題に日課として取り組むようになりました。

このあたりは書きはじめると長くなるので、改めます。


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