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いつも三日坊主のあなたが続ける人になる50の方法

いつも三日坊主のあなたが続ける人になる50の方法
いつも三日坊主のあなたが続ける人になる50の方法 佐々木 正悟

中経出版 2011-04-08
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昨日4月8日(金)に発売となった本書は、『いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法』の続編です。

私は以前から習慣形成を4タイプほどに分類してみて、どのタイプの習慣を形成したいか、あらかじめはっきり意識しておくとうまくいくと言ってきました。

4タイプというのは、とにかく習慣を永続的に続ける「単純継続系」、何らかの悪癖をやめたいという「禁止系」、目標数値を達成すればいいという「貯蓄系」、それから技術向上を目指す「技術系」です。

言うまでもなくきっちり分けられるとは限りませんし、途中から「技術系」が「継続系」へと変化することもよくあります。また、ほぼ同じ習慣行動が人によっては「禁止系(甘いものを控える)」であるが、他の人には「貯蓄系(目標体重の達成)」ということもあります。

厳密な定義よりも開始時におけるとらえ方です。ある程度継続させられさえすれば、それが「何系」であれ目標は達成したも同然だからです。

私は本書を書くにあたり4タイプすべての習慣形成を自分で実験しました。うまくいったものもあればちょっと難しいものもありましたが、全体的にはまずまずうまくいっています。それらを紹介してみましょう。

1 単純継続系 早起き

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最初にお断りしておきますが私が習慣としているのは「早起き」であり「睡眠時間の短縮」ではまったくありません。朝4時30分に起きています。しかし睡眠時間は6時間以上です。

睡眠時間を削ることには1%も興味がありません。私はこれについては誰かに強制されてやむを得ずやるものであり、必要もないのに自発的にやることはあり得ません。

これは「単純継続系」です。ある1日だけ朝早く起きてもあまり意味がありませんし、何度繰り返しても何らかの「技術」が向上するとも言えません。「早起き技術」というような言い方もできるかもしれませんが、それはビジネス書で言いそうなことで、たとえば運転の技術、あるいはスキーの技術などとは根本的に異なります。

何が根本的に異なるかと言えば、早起きができるようになるために運動野や小脳が新しい記憶パターンを獲得する必要などないはずだからです。タッチタイプが「できるようになる」には脳が新しいパターンを記憶することが必要ですが、早起きならばそんな記憶は不要でしょう。

2 禁止系 妻への文句を心の中でもつぶやかない

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達成できませんでした。若干減ったとは思うのですが。

「禁止系はもともと難しい」という自身の仮説を図らずも支持する結果となってしまいました。

思うところがあって「妻への文句をゼロにする」という目標を掲げてみたのです。おそらく4タイプの挑戦の中でもっとも難しいだろうとは思っていましたが、その通りだったわけです。

禁止系のコツとしては最初は禁止から入り、その禁止事項を忘れられるような心理状態を繰り返し再現することです。私の場合は「快活に」生活するということになるでしょう。

確かに快活なときにはできたのですが、いつもいつもそう快活ではいられなかったのです。また娘を間においた対立はゼロにはほど遠いものがありました。

娘との関係を含んだ問題点を改めて洗い直す必要がありそうです。

3 貯蓄系 仕事のストック

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仕事のストックを作ろうという試みでしたが、かなり成功しています。

特に連載は7日おきにやってきますので、仕事を5日おきに回しておけば少しずつ先行することができるようになります。

また、このたび不幸にも大震災に見舞われたためいくつかの連載は流れる結果となりました。しかしそれにかまわず書き続けた分は自動的に「仕事のストック」となってくれたわけです。

「貯蓄系」はこのように、何らかのタイミングでいつもよりも進行が速まるところが特徴です。「早起き2日分まとめてやる」ということはできませんが、いつもより多めに貯金するということはできます。

しかし長い目で見ると、一気に進めたりゆるめたりするのはあまりオススメはできません。あくまでもアクシデンタルに貯蓄が進んだら喜ぶという程度にとどめておくのがベターです。

4 スキルアップ系 テニスのボレー

甘い球をスマッシュしたり、ストロークでパッシングするのではなく、前へ出てボレーで勝負を決められるようになるのは、テニスを始めてからやりたかったことです。

スキルアップ系の特徴は、技術向上のポイントをつかむことにあると思っています。私は小学校中学年の頃に50m自由形でどうしても45秒を切りたかったのですがこれがなかなかできませんでした。

手の搔き方を工夫してみたり、キックを強く打つようにしても45秒は切れなかったわけです。それで25mまでは完全に息つぎなしで泳ぎ切るというやり方を試してみました。

そのとき、泳ぎ方は少しも変えてなかったのに44秒89というタイムを出せて異様にうれしかったことをまだ覚えています。

技術向上は決して「単純継続」ではありません。それでももちろんある程度はスキルアップするでしょうが何をこなしたいかをはっきりさせなければうまくいかないことが多いものです。また「貯蓄系」とはもちろん違います。

まとめ

これから習慣形成しようと思ったら、とりあえず上記4タイプのいずれに入るかをチェックしてみましょう。個人的な経験では「技術向上」を目指すときに「禁止系」を意識してしまうといたずらに苦しむばかりになることが多いので要注意です。

本の中では上記4タイプについての他、「禁止」が難しい理由や「一気にやろう」としてうまくいかない場合の考え方などがまとめてあります。

▼編集後記:
佐々木正悟

今回の上梓にともない「三日坊主撃退」をテーマとしたセミナーを行います。

今回のセミナーには「習慣の達人」をスペシャルゲストとしてお呼びします。そのお話を心理学的に分析させていただき、どうすれば無理なく続けたいことを習慣化できるのかを、科学的に説明したいと思います。

ゴールデンウィークに日頃できないことをやってしまいたいと思っている方は多いでしょう。そのお役に立つことができれば私にとっても心理学にとっても幸いです。

詳しくは告知ページからご覧ください。

▼告知ページ
4月28日 『いつも三日坊主のあなたが続ける人になる50の方法 』(東京都)