「電子書籍の世界」をもっと堪能したい

カテゴリー: ビジネス心理書評

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さて、上記の画像はなんでしょう?

謎かけでもなんでもなくて、Flipboard for iPadというiPadアプリで見たモレスキン「伝説のノート」活用術公式サイトの記事なのです。

モレスキン「伝説のノート」活用術公式サイトは近日発売予定の『モレスキン 人生を入れる61の使い方』の公式サイトです。(うわ、読みにくい)。


私はこの公式サイトを一目見た時から、「これはFlipboard向きだろう」と感じました。ちょっと硬質でちょっとアーティスティックな雰囲気を、ペラリペラリとiPadでめくっていけば、さぞ堪能できるに違いないと直感したわけです。

こういった堪能をしたいときに、ノイズが混じっていては話になりません。Flipboardは雑多な情報を1カ所に集め、勝手に情報の重み付けをさせるのが本来の使い方かも知れませんが、「何でも雑誌のように魅せる」側面もあります。その目的を果たさせるには統一感が大事です。

モレスキン「伝説のノート」活用術公式サイトをFlipboardで眺めていると、飛行機の中のショッピングマガジンはこれで間に合うんじゃないかと思ってしまいます。

個人的によく知っているもう一つ同じような例を紹介させていただきます。


こちらもRSSリーダーなどで読むのと、Flipboardで読むのとでは、印象がまるで違います。なんとなくiPadで流し読むというのが体裁的にも内容的にも向いているブログなのです。

何を今さら、という話ではありますが、ブログがブロガーのイメージ通りに読まれているケースはまれだと思います。特に「ブログをよく読む」人ほど、ブラウザなどでは読まないものです。

インスタペーパーReaditLaterをはじめ、テキストだけを抽出したりメールに送ったり、読む側の選択肢は何通りもあるのです。

今後選択肢はますます増えるでしょう。ということは、文章の質量ともおおむね一定で、見栄のよい画像などとミックスされたコンテンツであれば、読み手が勝手にうまく調理してくれる可能性も期待できます。

最後に「自炊した電子書籍」です。立花隆さんの『エーゲ』からの1ページ。

私はiPadで本書を眺める度に、「紙の本には独特の味わいがあって、それはデジタルでは表現できない」というのが、必ずしも当てはまらないと感じています。多くのケースではそのように言えても、逆になる場合もあり得るわけです。感じ方などもちろん人それぞれではありますが、『エーゲ』に関する限り私には、iPadで「見た」方がよりよく味わえます。

もちろんこの本は写真がものを言う本だからです。でもそうした本はたくさんあります。iPadの写真の表現力は大変なものがあります。(ちなみに上のカットは初代iPadのものです)。

 遺跡を楽しむのに知識は要らない。黙ってそこに座っているだけでよい。
 大切なのは「黙って」と「しばらく」である。
 できれば二時間くらい黙って座っているとよい。

 そのうち、二千年、あるいは三千年、四千年という気が遠くなるような時間が、目の前に転がっているのが見えてくる。抽象的な時間ではなく、具体的時間としてそれが見えてくる。

 千年単位の時間が見えてくるということが、遺跡と出会うということなのだ。

教養の足りない私としては、冒頭からこんなことを言われても困惑するわけですが、部屋を真っ暗にしてひたすら『エーゲ』をiPadでめくっていると、何か少しは「それらしいもの」を感じ取ることができます。

▼編集後記:

たった一度の人生を記録しなさい~自分を整理・再発見するライフログ入門

まだ書影もない状況ですが大変気になる一冊です。知っている著者の処女作というのは気になって当然ですが。

ただ、そうでなくても買ってしまいそうなタイトルの本だけに、今から「待たされている」感じでいっぱいです。

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