1.情報を整理する習慣がつく
2.インプットする情報を自然と絞ることができる
3.考えがまとまる
4.大事なことが記憶に残る
5.容易にアウトプットできる
6.読んでもらえる
【参考文献】
思考の整理学(ちくま文庫) 外山 滋比古 筑摩書房 1986-04-24 by G-Tools |
効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法 勝間 和代 ダイヤモンド社 2007-12-14 by G-Tools |
「手帳ブログ」のススメ 大橋 悦夫 翔泳社 2006-04-20 by G-Tools |
最初にあげたようなリストは、上記のいずれの本にも載っているわけではありません。ただし、どの本を読んでも、このような考え方が伝わってきます。
1.情報を整理する習慣がつく
「情報整理」はアウトプットと関係ない話のように思われるかもしれません。一般には、情報に触れ、それをインプットする過程で、「整理」が必要になってくるわけです。
しかし、アウトプットを伴わない「情報整理」は、とてもつらい作業になりがちです。情報整理はけっこう面倒な上に、モチベーションが高まらないからです。自分が後で読み直すだけなら、「整理する必要」など、あまりないように感じられてくるのです。
けれども人前に出すとなれば、「少しでも整理されていた方がいい」と感じるでしょう。これが大きな「情報整理の動機づけ」になります。同時に、「人が分かる程度でいい」という気持ちになりますから、「情報整理マニア」を目指さずに済みます。
2.インプットする情報を自然と絞ることができる
アウトプットという「大目的」があれば、その目的に沿った情報を積極的に吸収し、それ以外の情報はなおざりでもまあいいだろう、という気持ちになります。
この意味で、ブログのテーマは絞った方がいいでしょう。ただし、1つだけに絞らなくてもいいようです。外山滋比古氏は『思考の整理学』の中で、「カクテル」という表現を使って、「1つだけにテーマを絞りきることはない」という持論を述べています。
興味のあることは「いっぱい」あるでしょうが、そのすべての情報収集に明け暮れていては、時間がいくらあっても足りません。だからといって、「純度の高すぎるブログ」を書いていては、自分が面白くなくなる恐れがあります。「カクテル」とは、ちょうどいいさじ加減を探ることを意味します。
3.考えがまとまる
他人に読ませることばかりが目的ではないにせよ、あとで自分が読んでも分かるように書くためには、ある程度「考えをまとめる」必要があります。これは「思考の整理」そのものです。
勝間和代氏は「フレームワーク」というものが、人に考えを伝える上で欠かせないツールだと述べています。究極的にはそうでしょう。しかし、ブログを続けるのに「フレームワーク」まで意識する必要は、ふつうはないと思います。
自分に分かる言葉で、自分に分かるように書いてあれば十分です。このあたりの勘所については、『「手帳ブログ」のススメ』が好適です。
4.大事なことが記憶に残る
書けば記憶に残ります。たとえ記憶に残らなくても、記録には残るわけです。「インターネットは記憶の延長」というとらえ方をすれば、記憶に残ることと記録に残ることは、ほぼ同義とも言えます。
それに、雑誌の連載記事を書いているのでないので、ブログには何回同じ事を書いてもいいのです。何回も同じ事を書いていれば、そのことは間違いなく記憶に残りますし、何度も同じ事を書くということは、自分にとってそれが大事だと言えるはずです。
5.容易にアウトプットできる
ブログより、自分発の情報を容易に発信するツールは、そうそうありません。新聞や雑誌への投稿などに比べれば、はるかに容易です。
しかもインプット先がインターネットであれば、新聞紙の記事をスクラップするより、ずっと簡単にデジタルスクラップを作ることができます。この手のことで、「簡単」というのは欠かせない要素です。ほんの少しでも面倒だと、真っ先に手のつけられない作業と化すからです。
6.読んでもらえる
絶対に読んでもらえるとは限りませんし、読んでもらうことが望ましいとも言いきれないでしょう。しかし、上記すべてのメリットは、ひとえに「読まれる可能性」を意識するから得られるものなのです。
不特定多数の人に読まれることに抵抗があるなら、閲覧メンバーを絞るように設定することもできます。自分だけが見ているわけではないという感覚が、情報収集や整理を実り豊かなものに変えてくれる、原動力となります。