「直感力」を発揮するための4つの知識

カテゴリー: ビジネス心理書評

 1.脳は直感している
 2.脳の直感は身体へ出力される
 3.身体の反応は人によって異なる
 4.身体反応は知覚できる

できる人の直感力―あなたの潜在能力が目覚める30のメソッド
佐々木 正悟
ビジネス社 2008-04

by G-Tools


『できる人の直感力』という本を、4月8日(火)に上梓いたしました。その中で、最も大事なポイントだと私が考えている点について、今回紹介させていただきます。

誰もが使う直感力

直感力は、誰もが活用している応用の広い能力です。そうである以上、無理をして「鍛える」事をせずとも、それなりの機能を発揮するはずだというのが、私の基本的な考えにあります。いわばデフォルトの直感力であっても、私たちは有効活用できるはずなのです。

そんなごく普通の能力によって支えられている直感力とは、どんなふうに発揮される力なのか。その仕組みについてまず、一つ一つ見ていきましょう。

1.脳は直感している

わざわざこう断るのは、直感しているのは人間の大脳だということをはっきりさせておきたいからです。「皮膚感覚」という言葉があります。信頼できる相手かどうか、本物か偽物か、そういったことについて、触ったり雰囲気で判断できるというあれです。

「皮膚感覚」とはいい言葉ですが、判断しているのは皮膚ではないし、感覚を識別しているのすら、皮膚ではありません。やはり脳です。手で机を触れば「つるつる」している感じがするかもしれませんが、その「つるつる」を感じているのは手ではなくて、脳なのです。

直感も同じです。何か、曰く言い難いことを「感じて」いるのは脳です。その「感じて」いることの大半に、私たちはふだん気づかないまま生活しています。

2.脳の直感は身体へ出力される

「脳が感じていたとしても、気づかなければしようがない」と言われるかもしれません。そこで、「ふだんは気づかない」事に「気づく」ことが必要になります。

たしかに「脳が大事なことを感じた」というだけで終われば、ほとんどお手上げですが、幸いなことに脳は大事なことを感じると、そのシグナルをアウトプットするという機能を持っています。このアウトプットを見逃さなければ、「脳が直感している」事にも気づくことができます

なお、嘘発見器がやろうとしていることは、本人が気づかないような発汗や脈拍の変化を、機械で記録してやろうということです。

3.身体の反応は人によって異なる

ここが厄介なところです。直感的な気づきを他人と共有しがたい理由のほとんどがここにあります。

たとえば『第1感』という本には、ある投資をしようとすると、背中に激痛が走るというエピソードが紹介されています。これは、脳が身体にシグナルをアウトプットした結果なのでしょうが、これが「手に汗をかく」だったら、全く自然です。

脳が発するシグナルが同じでも、紆余曲折を経て身体へ届き、その身体での反応が再び脳に戻ってくると、元々のメッセージの伝わり方が、人によってかなり変わってしまうわけです。

例えば私と大橋さんの脳内からそれぞれ、「食べ物を探せ」(空腹)というメッセージが発せられた場合を考えてみましょう。どちらの場合も似たようなシグナルかもしれませんが、それによって選ぶ食べ物は、全然違うものになりそうです。あるいは、行動そのものが違うかもしれません。大橋さんがお腹を空かせると何を始めるかは知りませんが、私は空腹を感じると寝入ってしまうことがよくあります。

人は私が寝てしまったのを見て、「眠かったのだろうな」と思うはずですが、私自身は「ああ、腹が減っているな」と理解できます。脳からの直感シグナルを把握する時も、自分の個性的な身体の反応パターンを、覚えておくことが大切です。

4.身体反応は知覚できる

そしてこれが非常に大事な点です。気をつけていれば、身体反応の多くは知覚できます。たとえば手にうっすらと汗をかいた時、注意していればそのことに気づくはずです。

「直感する」ということは、自分の身体反応に気づくことです。脳は大事なことが起きると、身体に反応を起こさせます。この身体の反応は脳内ではなく、体外のものであるため、五感で知覚可能なわけです。

何を直感したいのか?

以上がおおまかな、「直感力を発揮する流れ」だと考えられます。

特に多くのビジネスパーソンが直感力を発揮したい場面と言えば、「この人と一緒に仕事をして、よい結果が得られるのだろうか?」という疑問に直面した時でしょう。そんな時私たちは、知覚している相手からの情報に、注意を払っているはずです。相手の目の動き声の調子などです。

仮にそういう場面に直面して、直感力をよりよく発揮したいなら、まずは自分が望むところをはっきり意識することが大事です。「一緒にうまく仕事をする」といっても、その内容は様々でしょう。「一緒にうまく仕事をする」内容についてのイメージが明快であればあるほど、脳の方もまた、明快な直感的反応を起こします。

そして直感したシグナルを、身体へと送ります。身体は脳の命令があれば、忠実に反応を起こして見せます。その自分の身体反応に気づき、その反応がどういった時に決まって生じる反応であるかが分かれば、まさしく直感的判断を下すことができるのです。

できる人の直感力―あなたの潜在能力が目覚める30のメソッド
佐々木 正悟
ビジネス社 2008-04

by G-Tools
第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい (翻訳)
M・グラッドウェル 沢田 博 阿部 尚美
光文社 2006-02-23

by G-Tools

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