- 1.望んでいることを欲することに変えているか?
- 2.できることをすべて行っているか?
- 3.ほかの人の成功をバックアップしているか?
望んでいることを実現に近づけるための3つの問い
1.望んでいることを欲することに変えているか?
まず、タイトルにある「野心」とは何か? 辞書的な定義でいくと、次の通り。
名声や権力のために熱意を持って欲すること
そして、熱意とは、ウキウキと興奮すること、楽しいこと。
名声や権力はともかく、ウキウキすることや楽しいことは多くの人が望んでいることでしょう。でも、「望む」ことと「欲する」こととは違うといいます。
例えば、「ダイエットしたいなぁー」と望んでいても、それだけではダイエットはできません。欲する気持ちを盛り上げることで、例えば「食べる量を減らす」という具体的なアクションを引き起こす、つまり、望んでいることを欲することに変える必要があるわけです。
望んでいる状態が微熱なら、欲する状態は高熱です。そうなって初めて行動が起こってくる。変化は行動のあるところにやってきますから、行動を起こすためには、望んでいることを欲することに変えればいいことになります。
あなたは今、何を欲していますか?
2.できることをすべて行っているか?
行動をするにしても、意味のあること時間を使わなければゴールにたどりつけません。「意味のあること」かどうかを判断するためには、自分が何をすべきか、あるいは何をすべきでないかというルールが土台になります。
このルール、「野心を抱け」の中では「規律」と呼ばれています。
そして、規律の特徴として、次の3つが挙げられています。
1.たとえ小さくとも規律をもった行動は次に何をすべきかを自然と示す
2.そこから新たな規律が生まれる
3.1つの規律が破られたことが他の規律に影響を与えることもある
これを見て、すぐに思い当たったのが「ブログ」です。
例えば、毎日ブログを書き続けることによって、「毎日安定して書き続けるにはどうすればいいか?」という疑問が浮かび、これを実現するための手段を自然と考え始めるようになります。
考えた結果、毎日安定してブログを書き続けるためには、毎日1つ以上の題材をネタ帳に書きつけていく必要がある、となれば、これを実現するために行動が変わります。あるいは、日々見聞きするものすべてに対して「これは、ブログのネタにならないだろうか?」という問題意識をもって接するようになります。
これを書きながらふとアイデアマラソンの樋口健夫さんのことを思い出しました。『「金のアイデア」を生む方法』という本の中で次のように書かれています。
これを続けるのだ。そうすれば、必ず宝物を見つけることができる。これが本書のメインテーマである。
事実、私は23年間、アイデアマラソンを継続してきた。この経験を通して確信を持って言えることがある。それは感じたことを毎日、少なくとも一個、ノートか、手帳に(場合によっては、パソコンかブログに)、書き続けたおかげで自分の求めていた貴重な思いや、発想を見つけ出すことができた。また、多くのことを実現することができた。
「アイデアマラソン」という規律によって人生を切りひらいている様が窺い知れます。
こうした「ためる系」の習慣を続けていると、
「今日は疲れたからいいか…」
といった誘惑にかられる時が必ずやってきます。その時に、
「まぁ、1日くらい休んでも大して影響はなかろう」
という油断とともに休むと、それが引き金となって、実に「大した影響」に発展してしまうことがままあります。
そこで、「野心を抱け」が提唱する、規律の3つのポイント。
- 1.毎日できることをすべて行うこと
- 2.毎日できるだけ最善を尽くすこと
- 3.あまり休まないこと
かなりストイックですが、ストイックだからこそ規律なのでしょう。
3.ほかの人の成功をバックアップしているか?
「自分の困難から逃れる一番の方法は他人に目を向けること」という一言がありました。
つまり、助けてもらおうとするなら、まずは他人を助けることから始めなさい、ということです。
わかりやすい例が挙げられていました。昇進したい(=昇給を望んでいる)人は何をすべきか、という問いです。直接上司に
「昇進させてくれ、そうしたらもっと働くから」
と掛け合う人はいない。
そうなると、採りうる唯一の手段は、今の仕事で報酬以上の成果を上げることでしょう。一見、報酬以上の成果を上げるなど、ムダなことのように思えるかもしれませんが、それは長い目でみると価値があります。
まず、自分への投資となります。そして、上司の目にも留まるはずです。
自分が必要としているから与えられるのではない、
自分に与えられる価値があるから与えられるのです。
という至言がありましたが、ほかの人を助けることを通して自分の価値を上げるのが昇進への近道になるはずです。
そしてこれは「昇進」に限った話ではないでしょう。
以上をまとめると、次の通り。
野心とは、規律を守って熱意を持って欲し続けること
野心を築くための6つの原則
以下は本オーディオブックの目次にあたるものです(それぞれのパートにオーディオブック1本ずつが対応しています)。ご参考まで。
1.積極的に自分の方向性を決定する(方向性)
- 自分がどんな人間で、どうなりたいかを認知する
- 知識を増やして成功するための心構えをする
2.自分を信じる(責任)
- 自分の人生に責任を持つ
- 自分に起きることに責任を持つ
- 人生に影響を与える決定をするのは自分自身
- 自分の行動によって何かが起こる
- 自分自身を信頼する
3.自分で規律を持つ(規律)
- 毎日野心を持ち続ける
- 少しずつ目標に近づいていると信じる
- 少しずつ行動をする
- 規律を持って努力を惜しまない
4.自分で実行する(実行)
- いつでもチャンスとなる機会が作り出せるようにする
- いつでもチャンスを利用する
- チャンスを逃さないようにする
- チャンスが生かせるようになる実行ノウハウを身につける
5.人と上手くつき合う(協力)
- 誰もが誰かを必要としている
- 自分たちのためになるように互いに協力しあう
- 自分以外の人に尽くすことで成功する
- ノウハウや行動力、信頼や方向性をうまく扱いながら成功へと進む
6.自分を評価する(評価)
- 自分が達成したことを高く評価する
- 自分の可能性を高く評価する
- いつの日かすべてがうまくいくと信じる
- 自分の進化を認めながら野心を燃え立たせていく
» サクセス・オーディオ・ライブラリーVOL.1 「野心を抱け」 ナイチンゲール・コナントサクセス・オーディオ・ライブラリー 日本語版