『iPhone情報整理術』FAQ

カテゴリー: ビジネス心理書評

『iPhone情報整理術』上梓以来、たくさんの方から様々な質問を受けるようになりました。こんなにたくさんのかたに、熱心にお読みいただいて、大変ありがたく思います。

ここで御礼も兼ねまして、典型的な質問のいくつかについて、簡単にお答えしておこうと思います。

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iPhoneは高くありませんか?

非常にお答えするのが難しい質問です。もちろん、私自身、ごく一般的なユーザーとして利用しているため、「1円でも安いなら、それに越したことはない」という気持ちはあります。

しかし、iPhoneによって得ている価値のことを考えれば、我慢できる値段だと思っています。自分自身のブログに書いた話ですが、私は昔、ザウルス、カシオペア、モバイルギア、パーム、クリエなどなどに、どれほどお金をかけてきたかしれません。それも、今より明らかに収入の少なかった時期においてです。

得ている価値。それについては『iPhone情報整理術』をお読みいただくのが私としては最善ですが、あえてここでいくつかあげるとすれば、

・紙情報を徹底的に保存できている
・地図情報の充実と利用しやすさ
・メールをはじめとする外出中のオンラインコンタクトのやりやすさ
・Googleが提供するサービスの利用のしやすさ
・デジカメにインターネットがついている利便性
・音楽が聴けること

などになるでしょう。一般的な携帯電話でこのすべてをやろうとすると、不可能に近いくらい困難です。

本当に紙をスキャンしてiPhoneで読んだりするのですか?

これはものによるのです。しかし、明らかにiPhoneに入れた方が便利になる紙情報があります。それはマニュアル類です。

家電製品のマニュアルなどは、読み返す頻度と厚さを考えると、買ってすぐ捨てたくなるようなケースも少なくありません。このような情報こそ、デジタル化してiPhoneに取り込むのが最適なのです。

以下は、我が家の「石油遠赤ヒーター」のマニュアルです。これを取り込むことで、もとのマニュアルが捨てられますし、手元のiPhoneで読めることによって、すぐに読み返すことができるようになるのです。押し入れの段ボール箱の奥にしまってあったのでは、まず読み返すことはしないはずです。

有料アプリは本当に買われたのですか?

非常に多くいただいたご質問です。本当にすべてを買いました。著者は、そのようなものをいただける立場にはないのです。

しかし私が個人的に思うこととして、有料アプリは高くない、ということがあります。以前、「勉強は投資であり、元が取れれば高くはない」とビジネス書の世界で「勉強本」が大ブームになったことがありました。しかし率直に言って、「勉強にかかる費用は安くはない」と思っています。

もちろん中国語をビジネスに活かすことと、iPhoneアプリに「投資する」ことの価値は違います。しかし、後者は高くても1500円といったところです。『iPhone情報整理術』にあるすべてのアプリを買う必要はありません。ただ、著者らは買いましたし、買ってそれほど「大枚をはたく」ことになったわけでもないのです。

ちなみに、本では紹介しませんでしたが、佐々木は『有斐閣心理学辞典』を7000円で購入しています。非常に素晴らしいアプリです。

入力は大丈夫ですか?

これもよく尋ねられます。3GSであれば、私でも大丈夫です。

毎日使っている人で、4日ほど我慢が必要ですが、フリッカー入力でがんばってみることです。速度が速ければ、これが一番早く打てるようになるでしょう。

入力に関して、もっと本書に盛り込むことも考えたのですが、あのような特殊なインターフェースにおける入力のやりやすさを、書籍で伝えるというのは大変に難しいことでした。やはり動画などが必要でしょう。

フリッカーが上達するには、iPhoneでツイッターにはまってみることです。長文を打つわけでもないので、よい練習になります。臨場感のあるつぶやきを落とした方が、本人も楽しめるところがありますから、そういう意味でもiPhoneでのフリッカー入力に向いています。

iPhoneはもっともっと使い込めるツールです。毎日使っていて、日々その思いを強くいたします。可能な限りの情報を手元に置いたその先の世界をみなさんで切り開いていって欲しいと願います。

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この本を読んでいます。耳の痛いことももちろんありますが、それよりも面白いです。「驚愕の事実」は、実のところありません。「役に立つ知識」も即効性という意味ではないかもしれません。しかし、「即効性のある役に立つ知識」を鵜呑みにせずに済む、という意味で、本書は有益な本であり、長い目で見た利益をもたらしてくれる良書だと思います。

また、「お茶の間脳科学」を口汚くののしるような調子の本ではないので、著者に調子を合わせられず、何となく後味が悪い、ということもありません。いささかアンビバレントすぎてスッキリしない印象を持つ方はあるかもしれませんが、私の性格には合っています。

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