先日、以下のお二人と会食してきました。
●読者数18万人を超えるメルマガ「プレジデントビジョン」発行人であり、
モバイル広告代理業のライブレボリューションを経営する増永寛之さん
●一橋大学在学中に公認会計士試験に合格し、その後26歳で
30万部のベストセラー『会計のことが面白いほどわかる本』を世に出した天野敦之さん
(以下のエントリーでご紹介した『君を幸せにする会社』の著者です)
» 勉強熱心なビジネスパーソンをドキッとさせる『君を幸せにする会社』
▼会食レポート:
・理念主義経営 (増永さん)
・No.076 まさにクマ太郎を実践されている会社(天野さん)
お二人ともにそれぞれの分野で突出した実績をあげられている方々だけに、興味深いお話をおうかがいすることができました。
たくさん出た話題のうち、「なるほど!」と思えた、増永さんの会社で実践されているという「読んだ本の内容をチームで共有する方法」をご紹介。
読んだ本の内容をチームで共有する方法
単に「共有する方法」としましたが、正確にいうと、
・あらかじめ決められた課題図書を月に1冊ずつチームメンバー全員で読み合わせる
・内容の理解を深め、そして定着を図るために課題図書の内容に関する筆記試験を実施する
という2つが含まれています。
増永さん率いるライブレボリューション社では、『人を動かす』、『ビジョナリー・カンパニー2』、『フィッシュ!』など、12冊の推薦図書が定められており、毎月1冊ずつ、1年間かけて読み合わせを行うそうです。一巡したら、また『人を動かす』から順番に、延々と回していきます。
聞いていて「これは簡単には真似できないな」と思ったのが、単に読み合わせるだけではなく、内容の理解を深め、ひいては行動に落とし込むために筆記試験を行っているという点。正直、引いてしまうわけですが、ここまでやれば必ず何らかの成果が出る、出ないはずがない、ということは考えなくてもわかります。
実際のところ、同社では入社1年目から即高い利益をたたき出す社員が少なくないそうで、その背景には「チームリーディング」(勝手に命名)も一役買っているのではないかと思います。
これに加えて、「LR HEART」というクレドカードのもとにビジョンや理念や価値観が共有できていることも同社の地力を高めるているはずです。このあたりについては、『Life Hacks PRESS vol.2』の中でも、取材をさせていただき詳しくお答えいただいています。
» LR HEARTが作られた経緯
お互いを理解するために
やや脱線しましたが、「チームリーディング」に話を戻すと、メンバー一人ひとりがそれぞれ個別にいろいろな本を読んで勉強をするのもいいのですが、同じチーム内で全員が同じ一冊を読んで、その内容について意見交換しあうことは、それぞれの価値観や考え方をひとつの主題のもとでぶつけ合えるために、お互いの理解を深めるうえで役に立つのではないでしょうか。
規模はぐっと小さくなりますが、僕自身もパートナーの佐々木正悟さんと2人で同じ本を読み、内容について議論することはしょっちゅうあります。もっとも、ライブレボリューション社ほど徹底してやっていませんが…。
それでも、「同じ本を読んでいるのに注目点がこんなに違うのか!」という発見自体は新鮮ですし、そうした違いを通してより相手のことを理解できるようにもなります。
読書会という方法も
最近読んだ以下の本に「読書会」という方法が提案されています。
これは、関西ライフハック研究会の太田憲治さんが「得書会(とくしょかい)」という名前で実践されていたものと同じ(そのまま真似た)ものですが、こういう方法から始めるのもいいでしょう。
▼次にすること:
・同僚や気の合う仲間を募って読書会を企画してみる
▼関連:
・読書を習慣化するコツ
・読書のライフサイクルを統合管理するMediaMarker
・「いい」と思った本の内容を確実に身につける方法
・読書を仕事に役立てるまでの5つの関門
・あなたの読書は売上重視? それとも利益重視?
・読書スタイルの変化〜読了までの3つのステップ