『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』、その答えは「仕組み」の先に

カテゴリー: 書評

By: Health GaugeCC BY 2.0


以下のエントリーでは、筋トレをすることによって得られるメリットについてご紹介しましたが、

» 『一生太らない体のつくり方』でエネルギーの“不労消費”を増やす 

この中で取り上げた『一生太らない体のつくり方』という本にはそのメリットが得られるような筋トレのやり方が具体的に書かれています(ポスターサイズの切り離せるトレーニングメニュー付き)。このやり方の特徴を一言でいえば「遅効性」です。

遅効とは速効の対義語であり、文字通りすぐには効果は得られないものの、一度身につければその効果はずっと続く、という強みがあります。

そんな中で、先日献本いただき一気に読破した次の本はこの流れを強く後押しする1冊でした。

「メンタル・マッチョ」のススメ


本書は、筋トレの方法論の解説書ではありません(筋トレの方法論を知るためだけなら『一生太らない体のつくり方』を読むだけで十分でしょう)。書かれているのは、筋トレに向かわせる自分のつくり方です。

トレーニングは、短絡的なことばかりがもてはやされている現代において、数少ない、短絡的ではないものだ。

本当にトレーニングの意味を理解したら、「すぐに成果が上がる」「すぐに儲かる」といったうさんくさい謳い文句に心惹かれたり、お金ですべて解決できるような思想に惑わされそうになったりしても、「いや、そうじゃないな」と気づくことができる。(p.23)

この一節を読むだけでも、本書のスタンスが単なる筋トレ指南本とは一線を画していることがわかるでしょう。

さらに続きます。

「生命」や「身体」に関するものは、すべてプロセスを省略することができない。いずれは科学で短縮されるのかもしれないが、いまのところ赤ん坊が生まれるまでにはどうしても10ヵ月かかる。5ヵ月に縮めたいといっても無理だ。

農業なども、そういう気の長い仕事である。技術で促成栽培するにも限度がある。米も野菜も果物も、多くの農作物は収穫までに長い時間を必要とする。

プロセスの重要性、粛々と努力を積み重ねることの重大さに気づくだけでも、トレーニングをする意味はある。

「プロセスを省略することができない」という大原則を、自らの肉体にたたき込むのがトレーニングの本質といえるでしょう。そういう意味では「メンタル・マッチョのススメ」といえるかもしれません。

「仕組み筋トレ術」?

実は、著者の山本ケイイチ氏のクライアントには、『レバレッジ・リーディング』を初めとするレバレッジシリーズで有名な本田直之さんや『「仕組み」仕事術』の泉正人さんらもその名を連ねています。

本田さんは本書の帯に「まさにレバレッジ筋トレ術」とのコメントを寄せていますが、「仕組み筋トレ術」ともいえるのではないかと感じています。

その理由は、以下。

最近、ビジネスの世界では、「仕組み化」ということがよく言われる。

継続的に高い成果を上げていくためには、個々人の努力や意志の強さといった、不確定な精神論に頼るのではなく、誰が、いつ、何回やっても同じ成果が出る「仕組み」をつくる必要があるという考え方だ。(p.156)

このように、まずは自分自身をを筋トレに向かわせる仕組みを作るところから解説しているわけです。『一生太らない体のつくり方』と合わせて読むことで、「仕組み」と「方法論」とが同時に得られるはずです。

#本書の内容は今回だけでは伝えきれないところが多分にありますので、改めて掘り下げていきたいと思います。。

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