自分が一番欲しい本や雑誌に限って存在しない、ということはよくあることで、だから自分が書くことにした、という流れもよくある流れです。
が、そういう本を書くために知りたいことをことごとく調べ尽くすというのでは手間もかかるし、第一その結果をその後に本に書くのはどことなく「むなしい」ので、シゴタノ!でもおなじみの海老名久美さんに助けを請うこととしました。
その結果、私のMacライフはたいへんに向上しました。
というわけで、本書が役に立つという人はたくさんいらっしゃると思います。
便利になったとというよりも、不便に気づいていなかった
» デバイスを複数持っていることで得られる“マルチ”なメリット | シゴタノ!
いずれも、「そんなの当たり前じゃないか」と思われることかもしれません。
でも、僕にとってはこの「面倒さ」がけっこう大きいと感じられるのです。実は僕自身も、複数のデバイスを併用することで、この「面倒さ」が解消されることに気づいたとき、初めて「あ、これは面倒だったのか」と気づいたのです。
解消されて初めて、その「面倒さ」が顕在化したわけです。
これはけっこう不思議かつやっかいな問題で、いったん解消されてしまうと、元には戻れないほど「便利だ!」と実感できるにもかかわらず、解消される以前は「便利そうだけどそこまでしなくても…」と思う事ってよくあります。
たとえばMacではないのですが、Apple Watchがそうです。これはまだ入手して2ヶ月もたってませんが、3ヶ月前には「財布を取り出して改札を通っていた」なんて信じられないほどです。腕時計で改札を通れるということについて「便利そうだけど必須ではないな」なんて軽んじていたんですが、そんな自分がとても不可解です。
» Apple Watch Series 2を買ってしまいました。 | シゴタノ!
本書では海老名さんにいろんな事を伺って、とにかくこういった「気づかないうちに堪え忍んでいる不便」をMacから一掃できるような本作りを目指しました。
私にとっては、この種の発見がたくさんありました。というよりも、この種の発見の連続でした。読者の皆さんにこちらの内容を全部共有できるのがとても嬉しいです。
もう一つあります。もし本書の内容に物足りなさを覚える人があったら、出版社に企画を持ち込んでみてください。本書の動き次第では、Macのユースケースを扱ったビジネス書には、需要が見込めると思われるでしょう。それが難しくても電子書籍をKDPで出すということならば可能だと思います。