お気に入りのWebサイトをコマンドで呼び出す「StartCommand」

カテゴリー: Journalツール紹介

ひと頃は、よく訪れるWebサイトは、Webブラウザの「お気に入り」(あるいはブックマーク)リストに登録しておいたものでした。

でも、次の2つの悩ましい問題によって、「お気に入り」の使用頻度が低くなっています。

 1.よく訪れるWebサイトが多すぎる(しかも、入れ替わりが激しい)
 2.Webサイト上で何かアクションを起こすため、二度手間になる

1.よく訪れるWebサイトが多すぎる(しかも、入れ替わりが激しい)

改めて言うまでもないことですが、ツリー状のメニューに追加されていくという「お気に入り」の構造上、登録数が増えてくると、そのリストの中に目的のWebサイトを見つけて開くまでに時間がかかるようになります。

しかも、「よく訪れる」という基準もあいまいなもので、「毎日」なのか、「週1」なのか、はたまた「気が向いたとき」なのか、判然としません。

そのような“不揃い”なWebサイトが同じリストに入っている状況では、「目的のWebサイトに素早くたどり着く」という、「お気に入り」のショートカットとしての役割が担えなくなっています。日頃からきちんと整理しておけばいいのかもしれませんが、あまり現実的ではないでしょう。

2.Webサイト上で何かアクションを起こすため、二度手間になる

さらに、最近のWebサイトは“アプリケーション化”しており、たとえ目的のWebサイトに素早くたどり着けたとしても、そこでもうワンアクション必要になります。

例えば、Amazonのアフィリエイトリンクを生成する「G-Tools」というWebサイトがあります。このサイトに訪れる目的は、ブログなどで紹介しようとしている商品に対応するアフィリエイトリンクを作ることでしょう。

そうなると、次のようなステップを踏むことになります。

 1.G-Toolsのサイトに行く
 2.紹介しようとしている商品を検索する
 3.アフィリエイトリンク(HTMLコード)を作る

あとは、できたHTMLコードを自分のブログに貼り付けることになるわけですが、上記のように3つのステップが必要になってしまいます。

他にも、GoogleやYahoo!などの検索エンジン、Amazonや楽天などのショッピングサイト、地図や辞書などの調べ物サイトなども同様に「もうワンアクション必要」なサイトといえます。

これが、最近のWebサイトが“アプリケーション化”していると感じている理由です。1度や2度であればまだしも、繰り返し行う“処理”であればもう少し手間を減らしたいものです。

コマンド一発で呼び出す

そこで、今回ご紹介したいのが、「StartCommand」というWebサイトです。

 

Windowsをお使いの方であれば、「ファイル名を指定して実行」という機能をご存知かもしれません。例えば、Excelを開きたい場合は、以下のように「excel」というコマンドを指定します。

 

こうすることで、マウスを使ってスタートメニューからExcelのアイコンを探してクリックする、という手間が省けます。

これと同じように、Webブラウザ上でもよく行くWebサイトをコマンドとして登録し、ワンステップで呼び出せるようにしてくれるのが「StartCommand」です。

 

通常は、Googleなどの検索サイトと同様、StartCommand上でコマンドを打ち込む必要があるのですが、Firefoxの検索バーに組み込むことで、Webブラウザさえ開いていればすぐにコマンドを打ち込むことができるようになります。

 

さらに、コマンドの後ろにパラメータをつけることができます。

例えば、

amazon スピードハックス

であれば、Amazonで「スピードハックス」を検索するコマンドになりますし、

g シゴタノ!

の場合は、Googleで「シゴタノ!」を検索するコマンドになります。

自分でオリジナルコマンドを作る、シェアする

いまご紹介した「g」というコマンドは、実は「google」でも同じ結果になります。

つまり、

google シゴタノ!

でも同じということです。

コマンドは、予め「StartCommand」側で用意されているものもたくさんありますが、ユーザー登録することで、自分で作ることもできます。

有用なコマンドは公開することで多くの人に使ってもらうといいでしょう。一方、自分しか使わないようなマニアックなコマンドは自分専用(非公開)にすることもできます。

「StartCommand」側で用意されているものも含めて、登録ユーザーの手で作られた公開コマンドは「コマンド検索」のページから検索することができます。

ここで見つけたコマンドは、そのまま自分のコマンドとしてコピーすることができます。コピーしてしまえば、コマンドの名前を自由に変えてもOKです。先ほどの「google」と「g」の違いはこのようにして生まれるわけです。

ちなみに、僕自身が自分で作って多用しているコマンドは、「G-Tools」のリンクを手早く作るものです。3種類作りましたが、シチュエーションごとに使い分けられるようになっています(詳細はリンク先をどうぞ)。

他にも、

 ・er:英語例文検索 EReKの検索
 ・gd:goo辞書の横断検索
 ・gh:Googleウェブ履歴の検索
 ・mb:まとめてブログ検索
 ・ymt:クロネコヤマトの荷物追跡

などを作って、日々活用しています。

なお、「StartCommand」を作ったクリエイトシステムの太田憲治さんは、関西ライフハック研究会(先日、第3回にお邪魔しました)を主宰されるほか、幅広く活動を展開されています。

そんな中、今回ご紹介した「StartCommand」は、

 ・Mash up Award 3rdでマッシュ賞を受賞
 ・iGoogleガジェットコンテストで準グランプリ

などで、高く評価されていることを付け加えておきます。

▼関連:
・操作説明ムービー

・StartCommandをGTD的に使う

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