無理なく整理が進む「紙copi」

カテゴリー: ツール紹介

「紙copi」を本格的に使い始めて2週間がたちました。その間、いろいろと発見がありましたので、2週間前に書いた以下のエントリーの続きとして少し書き進めてみます。

先のエントリーでは、以下のように書きました。

「紙copi」はこの進捗の管理という懸案を解決してくれそうです。その理由としては、

 ●関連するファイルをひとくくりにして置いておける
  → 案件ごとに「箱」を作る
 ●何か思いついたときにどこに書き込めばよいのかが明確
  → 適切な「箱」に書き込めばよい(無ければ新たに作る)
 ●ファイルを更新すると上に来る(更新日順の場合)
  → 状況の把握が容易(何が進んでいて、何が遅れているか)

これらは、一言で言えば、情報の一元化が達成できる、ということです。

便利なツールが無数にある昨今では、情報の属性や種類によってツールを使い分けるという考え方を特に違和感なく受け入れがちですが、これは、自分の中に明確な基準を作ってこれを厳しく守り抜くという前提を自分に課していることになります。

とは言え、何かとファジーな人間ですから、このようなストイックなことを律儀に守れるはずもなく、気分次第で

 「とりあえず、ブックマーク」

とか

 「とりあえず、あとで読む

といった気まぐれな使い分け(というより使い散らし)をしてしまいがちです。

 「あとでデスクトップ検索をすれば見つかるし」

という免罪符がこれを加速させます。

その結果、

 「確かどこかで見たんだけど、どこに保存したっけ?」

ということで、あちこちを探すはめになります。期待していたデスクトップ検索も、検索結果があまりにも多すぎたり、たまたま目についた目的とは異なる情報にいざなわれて

 「あ、これ懐かし〜」

などと脱線していってしまい、「昔のアルバムや文集を見つけて思わず読みふけってしまい、大掃除がいっこうに進まない状態」に陥ったりします。

情報を整理するクセが自然と身につく

紙copiを使うことのメリットの1つは、必要な数だけ「入れ物」を用意して、内容に応じて振り分けておくことで、後から発生するであろう探す時間を大幅に節約できるところにあると感じています。

言い換えれば、複数の「入れ物」があることで、インプットの際にあとで使うことを想定した保管をするクセが自然と身につくのではないかと思うのです。

これは、たくさんの同じサイズの引き出しにモノをしまうようなものですが、現実の引き出しとの違いは、引き出しの数を無限に増やしていけるというところです。

また、複数の「入れ物」にまたがるような情報が出てくる場合があるのですが、あえてタグのような機能がないのは“必要不便”(必要悪のような意味合い)であり、それがあるために思い切った割り切りができる(せざるを得ない)のではないかと思っています。この点については、別の観点でも意味があることだと考えているのですが、長くなりそうなので改めます。

手間を掛けずとも適切な露出管理ができる

紙copiには、言うなれば「ビューア付きのエクスプローラ」という側面があり、たくさんのテキストファイルを秩序立てて整理したい場合には打ってつけのツールと言えます。

また、エクスプローラで言うところのツリービュー(紙copiでは左側のペイン)は、フォルダの位置がアルファベット順で固定されるエクスプローラと違って、中のファイルを更新したフォルダが上に来るようになっています(並び替えを「更新日順」にしている場合)。

この点が、情報の「露出管理」を行ううえでは都合がよく、しばらく使っていくと、自分の作業結果が色濃く反映されたリストになります。意識的に整理をしなくても、自然とよく使う情報が目につきやすくなるわけです。

このように、いわゆる「超整理法」的な秩序が保たれることは、実際に使ってみて改めて気づかされたメリットです。

 ▼左側の列がフォルダのリスト(ファイルもここに表示される)
 

<関連>
紙copi
「紙copi」を仕事に活用してみる(序)
手元に置いておきたい情報について考える(4)

位置決めとは、情報のラベリングです。例えば、タスクリストであれば、以下のようなラベルが考えられます。

 ・今すべきこと(着手可能で、しかも優先度が高い)
 ・今すべきでないこと(着手可能だが、優先度が低い)
 ・今できること(着手可能で、優先度はニュートラル)
 ・今できないこと(着手不能)

これらのラベルに従ってタスクの濃淡をつける「露出管理」を行うとすれば、

 ・今すべきこと → A.注意を引くようにする
 ・今すべきでないこと → C.見えないようにする
 ・今できること → B.見えるようにする
 ・今できないこと → C.見えないようにする

という3種類の露出方法にまとめられます。

 A.注意を引くようにする
 B.見えるようにする
 C.見えないようにする

この3つを自分の身の回りの世界になぞらえると、

 A.注意を引くようにする → リマインダー
 B.見えるようにする → タスクリスト
 C.見えないようにする → ネタ帳

という組み合わせになるでしょう。露出管理が適切に行われることによって、その濃淡が「環境ドリブン」を引き起こし、適切な行動に導いてくれるわけです。

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