以下の第123話は「佐々木さんは、考え方が違うように見えるタスクシュートとグッドバイブスをどう両立させているのですか?」というお題に答えました。
番組中でわたしが読んでいるハガキには「ご質問」が印刷されています。
この質問はどなたでも匿名で投稿いただけます。
グッドバイブスなぶっちゃけ相談 | グッドバイブス公式ウェブ
現実を優先するという価値観
タスクシュートというのはご存じの通りタスク管理のためのツールです。
ツールの使い方はユーザーの自由であり、操作以外での「正しい使い方」などありません。
この番組で言っているのは「グッドバイブスとは考え方が違うように見えるタスクシュート」についての「グッドバイブス実践中の佐々木の考え方」にすぎません。
タスクシュートもグッドバイブスも、シングルタスクにマインドフルで取り組まなければなりません。
共通点はここにあります。
たとえば「たすくま」には「一時停止」というボタンがあります。
たいていのタスク管理ツールにはこの概念がありません。
- □原稿
- □電話
- □原稿を一時停止
- □電話に対応
- □終了
- □原稿を再開
「一時停止」を使ってわたしは上記の流れをなるべく忠実に記録します。
「現実を優先」する記録を忠実に残したいのです。
「電話を無視して原稿を書き続ける」ことも、もちろんできます。それを奨める方法論もあるでしょう。
ことの是非を論じたいとは思いません。
ただ、電話を無視するとどうなるかを考えておきたいのです。
電話を無視して原稿を書き続ければ「自分」を「現実」に優先する価値観を、自分自身に教えこむことになるでしょう。
「これこそがあるべき姿だ」という人もあるでしょうがわたしはこれは危険だと考えます。
この方針で日々を暮らしていると「自分に優先された現実」の中で生きることになります。
態度が価値観を明白にしてしまうといったらいいでしょうか。
このことをわたしに教えてくれたのがグッドバイブスでした。
強く思い出したのが娘のことです。
かつて「娘の相手をする時間より自分の仕事を優先」してしまったことがあります。
そのとき娘はさほど抗議したわけではないけれど、はっきりと傷ついた態度を示しました。
仕事が終わった後、わたしは「傷ついた娘」に相対しなければならなくなりました。
これは二度と味わいたくないと思い、その後そういったことはなくなりました。
「娘をつねに優先」していれば、わたしはいつでも「自分の仕事よりも優先されている娘」と出会い続けることができます。
わたしはなるべく「わたしのすべての現実」がそういうものであって欲しいと思うようになったのです。