昨日までの1週間でシゴタノ!で人気のあったビジネス書のご紹介。
確実にうまくいく“近道”ばかり求めて、自分の頭で考えて行動する“けものみち”を敬遠していませんか?
科学的な外国語学習法
前回ご紹介したところ、好評でした。
「言語学習とは、文の構造を理解することだ」として、英文に対してまずその構造に注目することで文中に知らない単語が含まれていても推測で解釈できるようになる、「機能とは、文を構成する各品詞が持っている“役割”である」として、まずは使われている単語の品詞の種類を把握することで文全体の意味をとりやすくなる、などなど、再現可能な方法論が多数紹介されています。
英語学習に限らず、広く学ぶ力を高める上で役に立つ一冊です。
講談社
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自分の小さな「箱」から脱出する方法
人間関係において誰もが陥りがちな“罠”をわかりやすく解説しています。ロングセラーなのも頷けます。
ポイントは、相手の中に自分(の弱さ)を見いだせるかどうかではないかと考えています。こちらの本と合わせて読むとより理解が深まるでしょう。
大和書房
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右向け左の経営術
「西麻布 豚組」や「豚組[しゃぶ庵]」で有名な中村仁さん(@hitoshi)による挑戦の記録。
飲食ビジネスの門外漢であった著者のサクセスストーリーですが、その思考プロセスや行動のあり方は飲食ビジネスに限らず、あらゆるビジネスに普遍的に適用可能です。
自分の頭で考えて行動する著者の言葉は知的刺激に満ちています。本気にならないと到達できない境地を疑似体験できるのと、その境地でしか紡ぎ出せないであろう名句の数々を堪能できます。
以下はそのごく一部。
- 「どのみち、あと一ヶ月しかないのなら、なりふり構わずこの一ヶ月でできることをやってみよう」
- 当初、私は価格を下げることばかり考えていました。価格がすべてだと誤解していたのです。しかし、飲食店にとって本当に意味があるのは(お客さまが集まるのは)、ほかの店にはない、その店ならではの価値です。
- この間などは、三か月に一回くらいしか入荷できない珍しい豚肉を仕入れたら、ネットに載せてから一時間もしないうちに、予約がばたばたと入りました。豚組のサイトは、そういったこだわりの強い方にかなりチェックされているみたいです。
- かけるべきところには徹底して予算をかけて本物の空間作りにこだわる一方で、余計なことは一切しない、これを大胆に実行したのです。
- 実際、この開店のときも、「これはいける!」という期待感と「失敗したらウチはつぶれるだろう」という恐怖感がごちゃまぜになったままスタートさせたものでした。
- お金のことはさておき、私は大石に「こだわりにこだわった究極のとんかつができたら、絶対食べてみたい」などと言って、その可能性を探りました。これはすでに仕事というより「遊び」に近い感覚です。
- つまり、私たち店側は、お客さまを大事にしつつも、その意向を気にしすぎるあまり、進化するチャンスを逃してはならない、ということです。
- それは、理解できない人に媚びなかったとも言えますし、「わからない人はわからなくても仕方ない」と割り切った結果でもあります。
- このまま推移していくと、多くの飲食店が、食事ではなく単なる餌を供給する場所になってしまいます。そうならないためには、誇りを持った飲食業者が一人でも多く出ることと、消費者の厳しい視線が必要だと思います。
これから新しく事業を始めようとしている人、あるいはすでに事業を続けているものの行き詰まりを感じている人におすすめの一冊。
グラフ社
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その続編ともいえる、ツイッターを活用した「おもてなし」の神髄が学べるのが以下の一冊。合わせて読むと著者の思考法が立体的に理解できるはずです。
日本実業出版社
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今週は3冊ピックアップしました。残りは、毎週更新しているランキング「シゴタノ!ベストセラー」(サイドバーにジャンプします)をチェックしてみてください。
最近読んだ本/読んでいる本
図らずも、この12年かけてずっと育て続けてきている「タスクシュート」の根幹をなす考え方が語られており、ドキドキしながら読みました。気合いでがんばる精神論の正反対の、数字で鼓舞する実践論。
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
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