5つの分類とは以下です。
- A:やってよかった(やるべき・やりたいに関わらず)
- B:やりたいことだった(やるべきでないことであれ、自分として)
- C:やるべきことだった(やりたくないことであれ、人として)
- D:やらなくても良いのかも…(惰性でやっているだけかも…)
- E:やらなくても良かった(明らかにムダだった!)
5つの分類項目の補足説明
この分類項目を立てた意図とともにそれぞれの項目について補足します。自分でも分からなくなりそうなので備忘も兼ねて。
A:やってよかった(やるべき・やりたいに関わらず)
前日をふり返って「いやー、これはやってよかった!」と素直に思えることです。それは仕事、生活、趣味いずれであっても、です。「有意義な時間」と言い換えてもいいですが、ちょっと硬い感じがします。
映画で言えば、「カットの対象になり得ない重要なシーン」。
B:やりたいことだった(やるべきでないことであれ、自分として)
一言でいえば、「寄り道」です。「あそび」と言ってもいいでしょう。それをせずに済ますこともできますが、この時間を完全にゼロに抑え込むのはストイックに過ぎる。かと言って、この時間が一日の大半を占めていたら「ふぬけ」になってしまう、そんな位置づけです。
映画で言えば、「シーンのつなぎ目に時折挿入される、クスッと笑わせるシーン」。
C:やるべきことだった(やりたくないことであれ、人として)
一日のすべてが「いやー、これはやってよかった!」だけで埋め尽くせれば最高かもしれませんが、光があれば影があり、影があるから光が際立つわけです。積極的に増やしたい時間ではありませんが、ゼロにすると引き締まらない、隠し味的な「ピリッとした苦み」。
映画で言えば、「いけ好かない悪役が好き勝手に暴れ回るシーン」。
D:やらなくても良いのかも…(惰性でやっているだけかも…)
「昨日もやったし、そんなに手間じゃないし」という消極的な理由で続けているあらゆることです。もちろん、長期的には意味のあることかもしれませんが、少なくとも前向きに精力的に取り組んでいる、とは言えないものです。
映画で言えば、「カットの対象になり得る些末なシーン」。
E:やらなくても良かった(明らかにムダだった!)
迷うことなく「明らかにムダだった!」と思える、あるいは上記の4ついずれにも当てはまらない時間。
映画で言えば、「真っ先にカットされるシーン」。
ある日の分類結果
上記の分類を、7月のある日について行ってみました。結果は以下の通り。
- A :0179分(17.33%)
- B :0227分(21.97%)
- C :0553分(53.53%)
- D :0007分(00.68%)
- E :0067分(06.49%)
- 計:1033分(17.21時間;100%)
もはや「明らかにムダ」と思えること(=削る余地)はほとんどない、という予想通りの結果でした。改めて、やるべきこと、やりたいことしかやってないという現状が浮き彫りになった格好です。
削る余地があるとしたら A~C の中に巧妙に隠れているのでしょう。これを引きずり出すには、「考え方」を変えるしかありません。つまり、判断基準の変革です。
3つの質問で絞り込む
ヒントは『カエルを食べてしまえ』という本にありそうです。
具体的には、本書に出てくる以下の3つの質問です。
- 1.私にとって最も重要な仕事は何か?
- 2.私にしかできないことで、本当に重要なのは何か?
- 3.いま私の時間を何に使うのが最も有意義だろう?
この3つの質問で「ふるい」にかけるわけです。
これについては以下の記事で書いていますが、2年近く前の話なので、少し考え方が変わっていることに気づきます。
日々たくさんのことに時間を使っていますが、その使われ方は大きく分けて次の4つに分類できます。
- 1.やらざるをえないこと(トイレ、食事、睡眠など)
- 2.やるべきこと(頼まれた仕事に取り組む、約束を守る、役割を全うするなど)
- 3.やりたいこと(映画を観る、ブログを書く、作曲するなど)
- 4.やったほうがいいこと(計画を立てる、本を読む、英語の勉強をするなど)
これらをやろうと決めたときというのは、それぞれ、
- 「やらざるをえないからやっている」
- 「やるべきだからやっている」
- 「やりたいからやっている」
- 「やったほうがいいからやっている」
という説明ができる状態です。優先順位もほぼこの順番。
「やらざるをえない」がもっとも強力で、下に行くほど弱くなり、「やったほうがいい」にいたっては、ほぼ「やらなくてもいい」でしょう(人によっては「やりたい」と「やったほうがいい」が入れ替わるかもしれません)。
そこで、一日をふり返って、その日に実際におこなった行動を上記の4つに分類してみます。
関連
» 「とうてい今日中に終えられない」という現実から逃げたくなったときにすべきこと
『カエルを食べてしまえ』という本で紹介されている「ABCD法」は参考になります。
ABCD法は、優先順位をつけるのに非常に有効な方法で、日々活用することができる。ごく簡単ながら効果的な方法であり、あなたは携わっている分野で抜きんでることができるだろう。
具体的には、やるべき仕事のリストを作り、重要度順にA~Eのランクをつけていく、というものです(A~EなのにABCDE法ではなくABCD法というのがちょっと謎なのですが…)。
「A」の仕事が残っているうちは「B」の仕事にとりかかってはいけない。大きなカエルが食べられるのを待っているのに、オタマジャクシに気をとられてはいけないのだ。
当たり前といえば当たり前の方法であるように思えるのですが、実際にこの順番をきちんと守って取り組むと、その効果を強く実感できます(TaskChuteはそのための“レール”となるでしょう)。