時間がうまく使える場合とうまく使えない場合の違い

カテゴリー: タスク管理

By: Steven DepoloCC BY 2.0


何かをなし遂げようとするときに不可欠なものの1つに「まとまった時間」があります。ところが「人は時間を管理する用意ができていない」ため、せっかく「まとまった時間」が手に入ったのに意図せずして無駄遣いしてしまうことが少なくありません。時間をうまく使うにはどうすればいいでしょうか。うまく使えない場合と比較しながら考えてみます。

人は時間を管理する用意ができていない

ドラッカーは、『プロフェッショナルの条件』の中で「人は時間を管理する用意ができていない」と書いています。

あらゆる仕事が時間の中で行われ、時間を費やす。しかるに、ほとんどの人が、この代替できない必要不可欠な資源を当たり前のように扱う。おそらく、時間に対する愛情ある配慮ほど、成果をあげている人を際立たせるものはない。しかし一般に、人は時間を管理する用意ができていない。

時間はお金と違って、何もしなくても減っていくうえに、増やすことができません。

その意味では氷に似ています。塊のままではうまく使えません。グラスに入れるならグラスに入るサイズである必要があります。かき氷にするなら粉砕する器械が要ります。使わないまま放っておくと溶けてなくなってしまいます。

使うためには用途に合わせた加工が欠かせないわけです。
しかも、それが溶けてなくなってしまう前に。

時間がうまく使える場合

「今日は時間がある!」という日でも、うまく使える場合と使えない場合があります。うまく使えるのは、時間をどのように使うかをきちんと決めている場合でしょう。用途に合わせてあらかじめ加工しているのです。

たとえば、、、

「今日は午前中は特に予定がない、あ、午後の会議で使う資料を作らないと。じゃあ、午前中はまず資料作りから始めよう。代わりに午後に回してもいい仕事はどんどん午後に回そう。もう一つ昼までに提出しないといけないレポートがあるので、これも午前中にやらないと。そうしたら、まず会議資料作りから始めて、その後にレポートだ」

<午前中>
●午後の会議資料作成
●レポート作成

<午後>
●会議


「会議資料を作るには、まずどうすればいい? 前回の資料をもとに作るので、前回の資料チェックだな。あと、前回の議事録で継続案件も確認しないと。今日の議事内容についてはBさんに最終確認が必要だ。Bさんは社内にいるから、まずBさん確認からやろう。次に前回の資料チェック。最後に前回の議事録で継続案件の確認、と。あとはこれらをまとめるだけだ」

・・・という具合に時間の“用途”を明らかにしながら、その“内訳”についても詰めていきます。

<午前中>
●午後の会議資料作成
└Bさんに最終確認
└前回の資料チェック
└前回の議事録で継続案件の確認
└まとめる
●レポート作成

<午後>
●会議


内訳が見えてくれば、それぞれの項目に必要な時間もある程度わかるようになります。見積もることができるのです。

<午前中>
●午後の会議資料作成
└Bさんに最終確認(10分)
└前回の資料チェック(5分)
└前回の議事録で継続案件の確認(10分)
└まとめる(15分)
●レポート作成

<午後>
●会議


「レポート作成」についても同様にこの「加工」を行なうことで、午前中に収まるかどうかが見えてきます。収まることがわかれば、安心して仕事に取りかかることができるでしょう。

By: David SmithCC BY 2.0


時間がうまく使えない場合

一方、「今日は時間がある!」という認識だけしかない場合はどうでしょうか。

「とにかく今日は時間があるから、何でもできるぞ」という過大評価が無意識のうちにおこなわれます。

その結果は…ここに書くまでもないでしょう。

ドラッカーは、先ほど引用した箇所の直後に次のように書いています。

空間感覚は、闇でも保てる。だがたとえ電気の明かりがあっても、何時間も密閉された部屋に置かれると、ほとんどの人が時間感覚を失う。経過した時間を過大に評価したり、過小に評価したりする。

われわれは、どのように時間を過ごしたかを、記憶に頼って知ることはできない。

「何でもできるぞ」という過大評価は、「何でも」の中身を決めていないということですから、氷を大きな塊のまま持てあましてしまうことになります。

そもそも「何でもできる」ことはめったにないでしょう。一日の終わりに「今日は何でもできて満足だ」と実感することはないと思うのです。

「今日はAとBとCができて満足だ」という風に実際に「できた」ことが具体的に出てくるはずです。

この「満足」をもう一度味わいたいなら、この「できた」を起点に逆算して考えていけばよいでしょう。それが、上記の「時間がうまく使える場合」で書いた一連のプロセスです。

By: John Seb BarberCC BY 2.0



 

参考文献:

» プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか


関連エントリー:

できそうだと思ったことは、たいていできない 
未来の自分に期待する、過去の自分を裏切らない 
ネガがあるからポジが引き立つ 
時間がないときほど「すぐにできる仕事」は後回しにすると仕事がはかどる 

 

▼編集後記:




10月4日(土)に「たすくま」(TaskChuteのiPhone版)のリリース以来最初のアップデートがありました。個人的には起動時のプチヘルプがお気に入りです。これについては、「じゃーなる」でまとめていますので、詳しくはこちらをどうぞ。

#たすくまアップデートで起動時にプチヘルプが出るようになった | じゃーなる


» Taskuma — TaskChute for iPhone

3,000円
(2014.08.15時点)
posted with ポチレバ


» タスク管理ツール TaskChute2

タスク管理ツール・TaskChute2


▼「タスク管理」の新着エントリー

» 「タスク管理」の記事一覧
スポンサー リンク