「コミュニケーション」というアプリ、うまく使えていますか?

カテゴリー: 書評

「メルマガコンサルタント」という肩書きで活躍している平野友朗(ひらの・ともあき)さんは、メルマガの専門家である以上に、コミュニケーションの専門家です。「アイ・コミュニケーション」という社名にしているくらいですから。

そんな平野さんの新刊『「つながり」を武器にする! ソーシャルメディア時代のビジネスメッセージ59の届け方』は、これまでの平野さんの著作に漂うメルマガ専門書な雰囲気とは一線を画す、レイヤーが一つ上の一冊。

FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアの使い方に関する本は無数に出ていますが、そういった「使い方」は一切書かれていません(スクリーンショットは一点もなし)。

人間の側がどのような態度で臨めばいいのか、もっと言えばツールに頼るのではなく、便利なツールに負けないくらい人間のほうで眠らせてしまっている技術を発動させるべし、というメッセージを感じます。

言うなれば人間が持つ「コミュニケーション」というアプリをもっとうまく使いましょう、ということですね。

ツールを使って効率よくコミュニケーションを取ることのの弊害を挙げながら、むしろ手間をかけて個別に丁寧にコンタクトを取っていく方が効果が上がるのだということが体験とともに切々と語られています。

特にハッとさせられたのは「会う価値のある人間になる」という一文。

ソーシャルツールによりコミュニケーションが素速く効果的にできるようになった反面、今まで隠し通せたことが過去にさかのぼって露わになってしまうようになりました。そういった過去を見られてもなお「会いたい」と思ってもらえるように、自分をどうプレゼンすればいいかという悩みをお持ちの方には打ってつけの一冊です。

ちなみに、本書は平野さんより献本いただいたのですが、かなりご無沙汰にもかかわらず本人の手書きメッセージつきのレターが同封されていました。


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