6ヶ月でTOEICのスコアを500点から900点に引き上げる勉強法+時間術

カテゴリー: 英語学習法

とにかくTOEICのスコアをアップさせたい人に。

「英語学習法」とありますが、中身はTOEICのスコアアップに焦点を絞り込んだ勉強法。ここまでなら類書は山ほどありますが、そんな中で本書が突出しているのが、勉強法に加えて勉強を継続するための時間術にまで言及している点。

著者自身がTOEICで935点をマークするまでの試行錯誤の中で獲得してきたノウハウが惜しげもなく紹介されています。

以下、「はじめに」より。

TOEIC500点台から勉強を始めたとしても、この本に書かれていることの7割を実践できれば、だいたい半年ぐらいでこのレベルに到達できるでしょう。もうちょっと目標を落としてTOEIC860点ぐらいでもよいということであれば、もっと確実です。

半年というのは伊達ではなく、1ヶ月目から6ヶ月目まで、各月ごとの具体的な勉強メニュー(リスニング、語彙力、文法、リーディング、TOEIC本番対策の5分野それぞれについて、どの参考書をどのように使えばいいか)が提案されています。

加えて、それらのメニューを一日の中でどのように配分すればいいか、時間帯ごとに最適なメニューや、復習のタイミング、集中力を持続させるためのちょっとしたノウハウやツールやソフトウェアなど、経験した人間だからこそ語れる「英語ハック」がてんこ盛り。

「とにかく少しでもいいから毎日勉強しましょう」といった生ぬるい精神論の入り込む余地がありません。

しかも、これらのメニューは勉強に使える時間が限られている会社勤めの人を基準に作られています。

以下、目次。

●序章 TOEICテストで900点を取ろう!
・「TOEIC 900点」について知ろう

●第1章 英語の勉強法
・語学はスポーツ
・「ボキャブラリ」と「文法」
・勉強をはじめる前の予備知識
・復習の機会を増やす
・英語は短期決戦
・英語の音はここが違う
・英語の音と英語の文字
・リスニングの効果を高める
・NHK やさしいビジネス英語
・単語は語源から覚えよう

●第2章 時間の使い方
・英語の順位をはっきりさせる
・集中力の高い時間を利用する
・「流動性」を高めよう
・「TOEIC TEST 文法急所総攻撃」「TOEIC TEST 文法鉄則大攻略」
・成果=環境×集中×時間
・PBSニュースアワー

●第3章 TOEICテスト900点突破のための本番対策
・リスニングセクション
・リーディングセクション
・TOEIC対策にお勧めの参考書と使い方

●おわりに
・書籍
・ウェブサイト
・メーリングリスト
・ソフトウェア
・TOEICテスト900点へのロードマップ

特に秀逸なのは、2章の「時間の使い方」。

英語の勉強法を紹介するだけでなく、それを読者に確実に実践してもらうために、著者は心を砕いて、自身の失敗体験を踏まえながら、限られた時間を最大限に有効活用する時間術を解説しています。

以下、第2章の冒頭より。

第2章の話題は、英語の勉強のための時間を確保する方法、確保した時間の中で、どの勉強メニューをどう割り振っていくべきなのかといったことが中心です。

一日は24時間しかありませんから、一日あたりの勉強の効果を高めようとするならば、以下の2つを追求するよりありません。

 ●活用しきれていなかった時間を新たに開発する
 ●全体の効率を高める

(中略)

そこで、この章では、限られた資源をできるだけ有効に生かし、少しでも効率良く勉強できる方法について、上に挙げた2点をどう達成するかという視点から考えていきます。(p.124)

これは英語の勉強以外にも活かすことができる、スポーツでいえば筋トレのような基礎体力ならぬ基礎知力を高める理論と実践といえます。

勉強本を1冊読むよりも、まず本書を先に読んでおくことをおすすめします。勉強の基本と英語の両方が同時に学べるからです。

【追記@2008/08/20(水) 07:41】
・著者の小川慶一さんとランチしてきました。
» 効率化の「怪人」の軌跡〜小川慶一さんとランチオン! 

▼次にすること:
・勉強しやすい環境を作る(p.134)
・勉強のスケジュールを作る(p.144)

▼関連:
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