安心して「今」やるべき仕事に没頭するコツ

カテゴリー: Journal

今、私はいったい何をすればいいんだろう? 複数のプロジェクトを同時並行して進める立場にある人が頻繁に口にする言葉ではないでしょうか。どれも優先順位が高く、今すぐにやってしまいたい。でも、たくさんあるタスクのどれか1つをピックアップして取りかかってしまうと、必然的に残りのタスクは後まわしになります。悩ましい!

でも、直面しているタスクのいずれもが高い優先順位を持っていたとしても、その中で多少なりとも優劣はつけられるはず。

1.1分後にやり終えたい(やり終えるべき)こと
2.1時間後にやり終えたい(やり終えるべき)こと
3.午前中にやり終えたい(やり終えるべき)こと
4.夕方までにやり終えたい(やり終えるべき)こと
5.なんとか今日中にやり終えたい(やり終えるべき)こと
6.最悪明日でも大丈夫なこと
7.まぁ今週中でもいっかなーということ(今日はもう飲みにいっちゃえ?)

こうして優劣をつけて、それに従って粛々と仕事を進めればいいものを。。

人は欲張りなので、たとえ「今週中でも大丈夫」なタスクであっても、それが「1分後にやり終えたい」ことや「午前中にやり終えたい」ことと一緒くたになっているととたんに判断に迷いが生じます。

 「いやいや、今週中とはいえ今日できたとしたらクライアントに喜ばれるんじゃないか?」

という誘惑です。その結果、本来すべき作業のための貴重な時間が消費されていき、自ら首を絞めることになります。

では、どうすればいいか?

やはり優劣に従って粛々と進めるしかありません(そのまんま)。

ただコツはあります。それは、

 すべてのタスクを一列に並べて、1つ1つ処理していく

です。

引越のときにダンボールにモノを詰めていくときのように、1つ1つその大きさや性質に合わせて詰めていきます。

時間がないからといってまとめてどかどか押し込んでいくとどこに何を入れたのかがわからなくなりますし、モノによっては壊れてしまうかも知れません。

あるいは、入れる順番を間違えたばかりに、すべて入れ直しということもあり得ます(まだ使うものなのにダンボールの奥に入れてしまった、とか)。

「一列に並べて…」と同じ考え方でタスクを整理して気持ちよく仕事をしている人がいます。

How I learned to stop worrying and love my schedule

I’ve got about twenty projects on the go at any one time. Some are long term, some are on hold pending outside responses, some are at the proposal stage, and some are at the wrap up stage. I’ve tried every method under the sun to stay on top of my work. But they have all failed in one important way: they never stopped my mind from wondering “What should I be working on now?”

20個のプロジェクトを同時に進めています。あるものは長期にわたるプロジェクト。あるものは先方の承認待ち。あるものは提案段階。あるものは最終仕上げの最中。それぞれのプロジェクトから派生する無数のタスクで構成される長い長いタスクリストを眺めていると、思わず「今、私はいったい何をすればいいんだろう?」という言葉が口をついて出てきてしまいます。

みなさん同じ苦労をしているのですね。

で、この方は試行錯誤を経て、1つのメソッドを生み出しました。それは、すべてのタスクをカレンダーに割り付けていく、というもの。

I now schedule EVERYTHING. As a result, very little gets missed. I’m still using next-actions, but I’ve added the step of mapping them out on upcoming weeks. This way, I can relax, knowing that I’m going to get them done.

こうすることで、カレンダーに従って粛々と仕事を進めることができるようになり、混乱は解消されたようです。記事本文では実際に使っているカレンダーのスクリーンショットもあって、具体的にイメージがわきます。なるほど。

特筆すべきは、先の見通しがついていることで(フリーランスの人につきものの)忙しいときに限って舞い込む新しい仕事のオファーを請けるべきか断るべきかを明確に判断できるようになる、というメリットもあるようです。

で、まとめると、以下の2ステップ。

1.タスクリストを作る
2.各タスクをカレンダーに割り付ける

1は誰もがやっていることだと思いますが、大切なことは2の「カレンダーに割り付ける」というステップだろうと思います。この「割り付け」のための時間をきちんと確保し、タスクを一列に並べてから仕事に入る、という習慣がカギになりそうです。

このあたりは昨日書いた「段取り」の話と重なるところがありますね。

仕事には、その大きさに関わらず大きく分けて「段取り」と「実行」の2ステップがあります。これを一緒くたにしてしまうと、あれこれ考えながら進めることになり、行きつ戻りつの作業が増えて時間がよけいにかかります。

そこで「段取り」の段階で、

・これをするとこうなるから、その前にこれをやっておいて…
・いやいや、ということはそれ以前に彼にこの件を伝えておく必要があるな…
・とすると最初に彼への連絡をしてしまって、返事があるまで別の作業を…

といったシミュレーションをしておくことで先送りされたタスクは「実行」を残すのみとなります。すぐにできることがあればそれを片づけてしまうことで、確実に仕事が進みます。

できれば、その日だけではなくて、向こう1週間のタスク割り当てができていると非常に安心して「今」の仕事に取り組めます。今やっているタスクは今まさにやるべきことである、明日に割り付けたタスクは明日まで忘れてしまってよい、という保証があることは精神衛生上もたいへんよいです。

<関連エントリ>
自作のタスク管理ツール
あらかじめタスクごとに時間帯を割り振っておく

<安心して「今」の仕事に没頭するコツ>

タスクリストの各タスクをカレンダーに割り付けてしまう。

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