なぜ目次案はアウトライナーで作るのか

カテゴリー: R25世代の知的生産



前回で、ようやく目次案のたたき台と呼べるものができました。

とは言え、これはまだ仮組みでしかありません。ここからジャンジャンバリバリ手が入ってきます。

だからこそ、この工程ではアウトライナーが活躍します。



万項は流転する

たとえば、前回の課題としてあげた第三章のアウトラインがあります。

第三章 知的生産の五芒星

このアウトラインは、場合によっては以下のようになるかもしれません。

あるいは、こんな形も考えられます。

第三章 知的生産の五芒星 前半

第四章 知的生産の五芒星 後半

簡単に言えば、項目の統合/分割や、昇格(レベルアップ)/降格(レベルダウン)がいくらでも生じ得るのです。

もし、一つの章を一度立てれば、以降はその中でしか項目の移動が発生しないのであれば、それぞれの章を別のテキストファイルにして管理してもなんら問題はありません。しかし、全体の構造がまだ固まり切っていない段階、言い換えれば非常に柔らかい状態では、何が章になるのか(あるいは何が項目になるのか)は非常に未確定です。

その柔らかい状態を、アウトライナーというツールはしっかり受け止めてくれます。

複製して組み替える

逆に言えば、せっかくアウトライナーを使うのならば、最初に作ったたたき台の構造に固執することなく、いろいろなパターンを実際に作ってみるのがよいでしょう。

というのも、頭の中で「こういう形に変えたらどうなるだろう」と考えることはできても、そうして変化した後のアウトラインが実際にどのようなものかまでを具体的にイメージするのは難しいからです。言い換えれば、変化と俯瞰の両方を、一つの頭の中だけで同時に行うことはなかなかできません。

ですので、「こうなったらどうなるのか」というアイデアを元に、別のアウトラインを作ってみます。その際は、もともとあったパターン(たたき台のアウトライン)を複製(duplicate)して作業を進めるとよいでしょう。

※目次案ver01という項目をトップに追加する


※トップ以外の項目をすべて選択する


※インデントを一つ下げる(tabキーを押す)


※目次案ver01の項目を複製し、これをいじっていく


横に並べて比較する

また、VivaldiというWebブラウザであれば、「タイリング」という機能を使って、二つ以上のページを一画面に表示させることができます。



この機能を使うことで、WorkFlowyというアウトライナー単体では難しい、「アウトラインの比較」が行えます。左右を比較して、流れはどうだろうか、分量はどうだろうか、受ける印象はどうだろうか、といったことが判断できるようになります。これは非常に強力なViewで、いっそアウトライナーの標準的な機能として欲しいくらいです。

ちなみに、このタイリング機能を使えば、左側にアウトラインを表示させつつ、右側で本文を書くという、ScrivenerやUlyssesと似たことができるようになります。構造的な文章を書く際にはけっこう便利です。

さいごに

まとめておくと、この段階では「決めすぎない」ことが大切です。決めるけれども、最終決定ではない。いろいろありうるパターンの一つでしかない。そういう流動感で、目次案を検討していきます。

とは言え、いくらアウトラインをいじっていても、アウトラインだけでは「これでよいのかどうか」は判断できません。どこかの段階で、実際に文章を書いていくことになります。それが次のステップです。

▼参考文献:

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直接的な参考文献ではありませんが、上記のような「アウトライン」との付き合い方が学べる一冊です。

▼今週の一冊:

発売されたばかりなので、まだ読んでいませんが、ひさびさに面白そうなブロガー本が出てきました。週末じっくり読みたいと思います。



▼編集後記:




進めていた『僕らの生存戦略』をいったんゼロベースで考え直すことにしたので、しばらくは本の出版はなさそうです。並行して進めている「かーそる」の第三号は近々完成すると予定なので、そちらはご期待ください。


▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。メルマガ毎週月曜配信中

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