ちなみに、内容についての詳しい話や、そもそもScrapboxってなんやねん、については書籍『Scrapbox情報整理術』をご覧ください。あるいは、Scrapbox研究会にも情報が集まっているのでそちらを参照してください。
ページタイトル=URL
Scrapboxでは、ページタイトルがURLに使われます。
ページタイトルを書き換えると、URLも変更されます。
これは面白いシステムですが、「リンク切れ」の心配が出てきます。URLが変わってしまったせいで、別のページに書いたリンクが切れてしまう、という心配です。インターネットはリンクが大切なのですから、これは大問題でしょう。
URLが変更された場合
では、実際にどうなるかをやってみましょう。
まず、「京大型カードをいかに持ち運ぶか」の状態のリンクです。
次にこれを書き換えて、「京大型カードの携帯方法」としてみます。
そのリンクは以下です。
当然のように、このリンクは普通に機能します。では、最初のリンクはどうでしょうか。これもまた、機能します(実際にリンクを踏んでみてください)。
Scrapboxでは、ページタイトルが変更されていた際にも、アクセス履歴をpageIdを使ってリダイレクトしてくれるのです。
参考:
リリースノート
恒久的なURI – Scrapboxへの要望
wikiでページのURLをIDにすると絶対にうまくいかない – 橋本商会
アクセス履歴を使うので、一度以上そのリンクからのアクセスがあることが前提となりますが、逆に言えば、誰かが踏んだ(≒利用した)リンクについては、タイトルを書き換えても自動的にリダイレクトが行われます。
ページリンクの一斉書き換え
もう一つ、Scrapboxには、ページリンクというものがあります。でもって、そのページリンクは、ページタイトルの形を取るのでした。つまりこれも、ページタイトルが変わると機能しなくなる心配があります。
では、実際にやってみましょう。
先ほどの「京大型カードの携帯方法」が、どこか別のページからリンクを貼られていたとします。で、その状態でページタイトルを書き換えてみます。
すると、こんな提案が表示されました。簡単に言えば、他のページにある「このページへのページリンク」を書き換えるか? という提案です。で、このボタンをクリックしてみます。
「成功しました」のダイアログが表示され、別のページにあったページリンクが見事に書き換わっています。
つまり、この場合においても、ページタイトルの書き換えに関してはあまり心配はありません。どしどし書き換えていけます。
さいごに
Scrapboxがページタイトルを用いてURLを設定するのは、なかなか奇妙な気分がするものですが、使う方としてはあまり気にする必要はありません。今回紹介したような機能があるので、適当にページタイトルをつけ、適宜リライトしても、大きな問題は生じないでしょう。
ちなみに、「ページリンクの一斉書き換え」機能は、私がScrapboxを使っていて一番最初に「おぉ〜、これすげ〜」と感じたものでした。まさにこういう機能が欲しいんだ、というものが実装されていてちょっと感動した覚えすらあります。
でもって、この機能はかなり使いでがあるのですが、それについてはまた別の回で紹介できたらと思います。
▼今週の一冊:
『サピエンス全史』は、極めて面白く読んだものですが、その著者の新刊が発売されました。あんまり時間はありませんが、それでも時間を取って読みたい気分になっています。
▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。メルマガ毎週月曜配信中。