第一回では、ページのページの作り方を学びました。今回は、そうして作成したページへの入力方法について見ていきましょう。
ちなみに、内容についての詳しい話や、そもそもScrapboxってなんやねん、については書籍『Scrapbox情報整理術』をご覧ください(つい最近Kindle版も発売されました)。あるいは、Scrapbox研究会にも情報が集まっているのでそちらを参照してください。
プレーンなテキスト
新規作成されたページには、そのまま入力を始めることができます。特別な操作は必要ありません。
一行目がタイトル扱いで、大きめの文字で表示されます。二行目以降が本文です。一行目は、ページのURLとしても使われ、タイトルを書き換えると、URLも変更されます。
ちなみに、ページタイトル部分は空白でも構いません。その場合、二行目の部分がタイトルとして機能します。
普通にテキストを入力していくだけならば(つまり、プレーンなテキストだけならば)、知っておくべきことはこれだけです。実に簡単なものです。
強調は*
とは言え、プレーンなテキスト以外の入力が必要な場合もあるでしょう。
たとえば、文字を大きくしたいときにはどうするか。[]と*の二つを使います。
大きくしたい文字列を[](ブラケット)で囲み、頭の方に*を加えます。後ろに半角スペースを入れるのを忘れずに。
はい、文字が大きくなりました。
このの数を増やせば、それに対応して文字のサイズも大きくなります。この点が、マークダウンと逆になっているので注意してください。マークダウンは#の数が増えるほど、見出しレベルは下がり(つまり文字は小さくなり)ますが、Scrapboxではが増えるほど、文字のサイズは大きくなります。
ちなみに、[* }で括る操作については、テキスト選択で表示されるメニューの「Strong」を選択しても同じ結果となります。
その他の文字装飾もこのメニューから選択できます。
ページリンクは素ブラケット
もう一つ、是非とも覚えておきたいのが、リンクです。前回にもちらりと登場しました。
ページリンク──同一プロジェクトに属する別ページへのリンク──の作り方は、そのページタイトルを[](ブラケット)で囲むだけです。強調のときはブラケットで囲んだ上で*を加えましたが、ページリンクの場合はそうした記号も必要ありません。ただ[]で囲むだけです。
当然リンクですので、クリックすれば該当ページにジャンプします。該当ページがないリンクであればそのページタイトルを持つページの新規作成が面にジャンプします。
この手軽なリンク記法をバンバン使っていくのがScrapboxの面白さであり、魅力です。
ちなみに、テキスト選択のポップアップメニューからも作成できますし、テキストを選択した状態で[(開きブラケット)を押すだけでも作成できます。私がよく使うのは後者の「テキストを選択しておいて[を入力する」です。便利なのでぜひ覚えておいてください。
※[Link]を選択するか、キーボードで[を入力
ページリンク以外のリンクについては、URLをそのまま貼り付けるか、あるいは[URL ページタイトル]の形でOKです。これを逆にして[ページタイトル URL]と記述してしまうどうなるかというと、別にどうもなく普通に処理されます。つまり、並べる順番を覚えておく必要はありません。URLとタイトルを両方突っ込めばOK、という理解で大丈夫です。
自分のアイコン
最後にもう一つ、覚えておきたいのがアイコン入力です。
ショートカットキーとして、エディタ上でcontrol + i を押してみて下さい。
上記のような記述が追加されると思います。で、カーソルを別の行に移してみると、以下のようになります。
私のアイコンです。言い換えれば、control + iで自分のアイコンを簡単に追加できる機能がScrapboxにはあります。
もちろん、他の方が使った場合はcontrol + i で挿入される文字列は違うかと思います。それを決めるのがPersonal SettingsのProfileです。
このUsernameの部分がhogehoge.iconのhogehoge部分に挿入されます。
ただし、普通にこの記述を追加しだけでは、アイコン画像が自動的に表示されることにはなりません。たぶん、hoghoge.iconがリンクとして表示されるだけでしょう。
適切に画像を表示させる場合は、まず「自分のページ」を作ります。先ほどのhogehogeをページタイトルに持つページのことです。私であれば、rashitaがそのページです。
ここに挿入したいアイコン画像を添付しておくことで、control + i のショートカットキーでバンバン自分のアイコンが挿入できるようになります。
このアイコンを使えば、誰の発言であるかを明示したり、
事実の記述と意見の記述を分けることがやりやすくなります。これもまた無茶苦茶便利な機能ですので、ぜひ「自分のページ」を設定しておきましょう。
さいごに
もちろん、他にもいろいろ記述のやり方はあります。TeX記法で数式を表示したり、引用記法で引用を表したり、コードブロック記法でコードを記述したりと、わりと盛りだくさんです。その辺についても、また回を改めて紹介したいところですが、「Scrapbox ヘルプ」でも紹介されているので、そこを覗いてみてもよいでしょう。
というわけで、今回は基本的な記述スタイルを紹介してみました。普通に書き込んでいくだけなれば、これくらいの記法でも充分対応できるでしょう。ただし、リンクについてはもう少し詳しく説明したいことがあるので、それは次回に紹介します。
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長らく待ち望んでいた『Scrapbox情報整理術』のKindle版が発売となりました。もともとITに親和性のある人が使うツールなので、電子書籍版もあった方いいな〜とは常々願っていました。あと、売り切れがなくなるのもありがたいですね。
▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。メルマガ毎週月曜配信中。