もう一度「レコーディング・ダイエット」を読み直す

カテゴリー: 書評

……あれ? ……

なんで書き忘れるんだろう? 半日も前の食事ならともかく、いまこの瞬間に食べているものの事など忘れるはずはない。あれ……?
そう考えると、いくつもの「書いていない食事」があるのに気がついた。

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これなのです。

私はよく記録が細かすぎるとか、偏執狂的に見えると言われることもありますが、実際にメモ魔といわれる人たちに比べればむしろ「書き漏らしが多く、メモを取り切れていない」ほうです。

メモを取り切れていない自覚もあります。「いまメモをするべきなんだけど、面倒だな」と思って取らないで後悔することがあるのです。それどころか冒頭の引用のように「なんで書き忘れるんだろう?」と、書き忘れたことに後から気がつくこともあるのです。

家計簿を1円単位で。行動記録を1分単位で。こういうふうに「何でもかんでも例外なく」記録していくべきだと思うのは、そうしないと最も肝心の記録に限って取り落とすからです。

岡田斗司夫さんが書いていることは本当です。「これはまあ、記録しないでいいか」と思いがちなことは、一つ一つは確かに些細なことなのですが、繰り返す頻度があまりにも多い対象なのです。些細なことを繰り返すときほど、人は無自覚になりがちです。これにはハッキリした理由があり、脳は、小さな繰り返し行動に注意を払わないようにするからです。

小さな繰り返し行動というものは、ひとつひとつは決定的な影響を及ぼしません。毎日見るカレンダー、毎日通る道、毎日交わす挨拶。それらがいちいち生活に重大な影響を与えるようでは困ります。脳はそういったものを「認識」はしますが、「あまり注意しない」ようになります。特別変わったことが起こらない限り、そういうことほど思い出しにくいのです。

だから食事やささいな買い物などは記録しにくいのです。しょっちゅうやるので、記録するとなるといかにも面倒に感じられるし、しかも1度のインパクトが小さいため「無視しても大勢に影響はないだろう」と考えやすいのです。

ついに私は「口に入れた全てのものを記録する」というルールをバカ正直に守りだした。食べたものだけでなく、量、時間もつけるようになる。

「一五:三〇 楽屋でバカうけ二枚。ポテチ五枚。ポッキー二本。コーラ三五〇ミリ」

さすがに水は記録しなかったが、どうしようかと迷ったほどだ。

するとまぁ、出てくる、出てくる。一日に私はこれだけの分量の、ご飯以外の「おやつ」「ドリンク」を身体に入れているのか。しかも、書くのが疲れるほどの頻度だ。

つまり無自覚なのです。「こういうものを入れても大勢に影響はないだろう」と思っているものが、上記のようないかにも太りそうなものばかりで、しかも「書くのが疲れるほど」食べているわけです。

家計簿や時間記録、行動記録にしてもまったく同じです。お金についても時間についても、スタバで一回お茶するくらいでは「大勢に影響はない」でしょう。しかしそれを毎日続けるならまったく話が違います。分単位で行動記録をとるからといって、別に「3分が惜しい」わけではないのです。「3分をムダにする」行動を一日40回やって、2時間をムダにしているから、細かな時間記録をとる意味が出てくるわけです。

そうしないと、間違った判断をしてしまうものなのです。

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▼編集後記:

4月6日 第13回タスクセラピー 3週間で変わるためのタスク管理(東京都)

4月6日に第13回タスクセラピーを開催します。

今回はいつもと少し違ったテーマ「3週間で変化を起こす」をテーマとします。年度が新しくなるということもありますし、春から変わるきっかけをつかみたい、という方に、タスク管理でその思いをサポートできればと考えました。

ちょうど1ヶ月後になります。ご都合が合えばご参加いただけますと嬉しいです。


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