BT52:ブログを書いて充足するために

カテゴリー: 届ける技術

充電していません

最近、とあるブロガーの方(仮にAさんとします)と飲んでいて、当然のようにブログの話になりました。要するにお悩み相談になったのですが、かいつまんで言うと以下のような内容です(一部内容は変えています)。

要するに、毎日ブログを書いているのにまったく充足していない、というわけです。

ブログがなかなか続かない、何度も挫折している、という人がいる中にあって、Aさんは毎日書き続けられているという意味ではもっと誇ってもいいと思うのですが、難しいですね。

ネット上にはブログノウハウがあふれていますし、「プロブロガー」による書籍もたくさん出ています。

でも、そういったノウハウが教えてくれるのはブログの書き方というテクニック(やり方)であって、なぜブログを書くのか、ブログを書くことで何を目指せばいいのか、というスピリット(心のあり方)は自分で考える必要があります。

恋愛に似ているかも知れない

ところ変わって別の飲み会。こちらではすでに成功して多数の読者を抱えているブロガーの方(Bさんとします)と、やはりブログの話をしていたのですが、彼には別の悩みがありました。

ブログについてはテクニックもスピリットも持ち合わせているのに、恋愛についてはどうすればいいのかがわからない。

そこでBさんにいくつか尋ねてみました。


やっている本人にとってはすでに当たり前にやれていることなので、それを改めて客観的に説明するのはなかなか難しいものです。

一般化されたテクニックに変換するのに手間がかかるのです。

変換できたと思っても、それが誰にでも当てはまるかどうかの検証もしきれるものではないでしょう。

つまり、その人(の性格、の嗜好、の置かれた環境)だからうまくいっただけで、別の人が同じことをしても、同じ結果が得られるとは限らないのです。

だからこそ、自分はどうしたいのか、というスピリットの部分が大事だと僕は考えています。ブログにしても恋愛にしても、人の数だけスタイルがあり、勝ちパターンがあり、“成果”の出るテクニックというものがあると思うからです。

もちろん、最初は誰かのマネから入らざるをえないところがあるでしょう。

でも、どこかのタイミングで自分ならではのスピリットを確立し、他流から自己流にスイッチする必要があります。というより、続けていれば、自然とこのスイッチは行われるでしょう。

言い換えれば、このスイッチが行われるまでブログを生きながらえさせることができれば、半ば成功したようなものです。

飛行機で言えば、離陸した瞬間です。

photo credit: DVIDSHUB via photo pin cc

テクニックよりもスピリットに注目する

誰しも、何か新しいことを始めようとすれば、すでにうまくいっている人のやり方に注目するでしょう。

その人のやり方をマネする方が、我流で試行錯誤するよりも近道ができそうに思えるからです。

でも、これまで書いてきたとおり、やり方のみをそのままマネするのはリスキーです。見た目だけ似せることができても、中身が伴っていなければ意味がないからです。

それよりも、その人が何を目指してそれをしているのか、その心のあり方に注目する方がよいでしょう。

そこが理解できれば、なぜそのテクニックが効果的なのかもおのずとわかりますし、「そういうことであれば、自分だったらこうした方が良さそうだ」という自己流を編み出す後押しにもなります。

わけもわからず「あの人がやって成功した方法だから」ということで闇雲にマネをしても、思うように結果が出ずにむなしいばかりです。

テクニックとスピリットがブログの両輪

テクニック(やり方)もスピリット(心のあり方)も両方とも大事です。

テクニックについては、すでにたくさんのノウハウが出回っているのでここでは割愛して、なぜかあまり語られることの少ないスピリットについて、もう少し書きます。

冒頭の、毎日更新しているのにしっくりこないというAさんは、そもそも「誰のためにどんな役に立ちたいのか」、というスピリットが明確にならないうちに、テクニックのみでゴリゴリ書き続けていたために、壁にぶつかっていました。

一方、Bさんは、恋愛においてはとにかくテクニックを振りかざしてがんばるものの、なかなか“成果”が得られずに苦労していました。

この二人の共通点は、「みんなから愛されたい」という下心ではないか、と思います。


ブログを多くの人に読んでもらいたければ、むしろ「こういう人に読んで欲しい」という読者像を明確にしたうえで、その人が最高に喜ぶ内容を書く方が良いでしょう。最高に喜んだ人は同じ嗜好の仲間に紹介してくれるからです。類は友を呼ぶわけです。

恋愛の場合は、自分が好きになった、たった一人の人に「ぞっこん」になってもらえばいいので、その人が最高に喜ぶことにリソースを注ぎ込む方が良いでしょう。

つまり、焦点を絞りこんで、ここに集中すること。

そうすることで初めて目指す先に突き抜けることができると思うのです。

テクニックは、そうした集中のプロセスで磨かれていきます。

つまり、誰かから学ぶというより、実践する中で自ら編み出すものなのです。

▼「届ける技術」の新着エントリー

» 「届ける技術」の記事一覧
スポンサー リンク