今日からはじめる手帳術 第6回 セルフマネジメントの三つの要素

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第5回では北さんが「なぜスケジュール管理をする必要があるのか」について紹介してくださいました。これは「仕事術」の基礎的な要素と言えるでしょう。

もちろん、仕事を進めていく上で「管理」しておいた方がよいものはこれだけではありません。ほかにもさまざまな要素があります。

今回は、それについて考えてみることにしましょう。


三つの要素

サンクチュアリ出版さんから発売されている『図解ミスが少ない人は必ずやっている[書類・手帳・ノート]の整理術』という社会人一年生さんにぴったりの内容の本があります。

この本では、「書類」「手帳」「ノート」の3つの要素に沿った「整理術」が紹介されているのですが、この要素は概念的に「情報」「行動」「思考」の3つに置き換えることもできます。

つまり、

の3つになるわけですね。
※ちなみに「整理」は「管理」を行う上の一つの手段です。

この3つはそれぞれ独立しているのではなく、互いに重なり合う部分があります。



この全体像は、セルフマネジメントに必要な要素を表しています。

二つの「行動管理」について

先週までで紹介していた「スケジュール管理」は上の図では「行動管理」に属します。

何時に、どこに行き、誰と会う、というのはまさしく「行動管理」です。ただ、「行動」はそれだけに限りません。

一例が、「金曜日までに企画書を仕上げる」といったもの。To-Doと呼ばれることもありますが、簡単に言えば「やるべきこと」の管理です。仕事を進めていく上では、この管理も欠かせない要素になります。

もし、この「やるべきこと」をスケジュール管理として扱えば「金曜日に企画書を提出する」となるでしょう。金曜日のカレンダーにこれを記入しておけば、提出を忘れることはなくなります。しかし、だからといって金曜日までに企画書が完成するとは限りません。

企画書を書き上げるために、具体的にどのような作業が必要なのかを考え、それを忘れないように書き留め、実際の行動に反映させていく。といった作業が必要になってきます。これが「やるべきこと管理」のシンプルな形です。

このどちらの「行動管理」もできるようになっておいた方がよいでしょう。

手帳とその他のツール

一般的な手帳でも、この二つの行動管理がサポートされています。スケジュール管理はカレンダーで、やるべきこと管理はTo-Do欄で、といった使い分けです。

ただ、やるべきことが大量に溢れかえっている人にとって、手帳に付いているTo-Do欄は少し狭く感じられるかもしれません。そう感じる人は、別のノートを一冊用意して、そこでやるべきことを管理することもできます。

あるいは、あまりにも大量すぎるのでデジタルツールを使ってやるべきことを管理している人もいます。私もその一人ですし、北さんも同じです。

「手帳」というのは、上で紹介した3つの要素を管理するためのツールの一つです。もし「手帳」に役割不足を感じるならば、その他のツールを使うこともアリでしょう。ようは、それぞれの要素が適切に管理されている状態が作れればよいのわけです。「何が何でも手帳を使わなければ」とツールに固執するのはあまり生産的なこととは思えません。

ツールを使う上で、「そのツールの目的(あるいは役割)は一体何なのだろうか?」と考えるのは大切なことです。そして、「手帳」やその他のツールを使う一番大きな目的はセルフマネジメントを行うことになります。

さいごに

今回は「手帳術」を一歩踏み出して、セルフマネジメントについて少し書いてみました。

仕事において「手帳を使う」というのは、セルフマネジメントを行う、というのと同じことを意味しています。その文脈においては、「手帳がうまく使えるようになること」は、「セルフマネジメントの作法を身につけること」と言い換えることもできるかもしれません。

これは、手帳術について考える上で、少しだけ頭の隅に置いて欲しいことです。

▼参考文献:

基本的な整理術が一通り学べる一冊です。


倉下&北式の手帳の使い方を一冊の本に纏めています


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▼編集後記:

上で紹介したイベントが近づいてきました。

執筆作業はほぼ顔合わせなく進められていたので、共著者にお会いするのもずいぶん久しぶりです。たぶん、当日は手帳についていろいろ語り明かすことになるのでしょう。楽しみです。


▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。


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